フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

秋祭り

2007-10-28 18:35:07 | Weblog
童謡に「村祭り」があります。「村の鎮守の神様の~」と歌うんですが、この童謡を知らない人が多いのです。もちろん童謡を歌わない子供が多くなったのは、大人が教えない事につきるのですが、この「村祭り」に関しては町村合併で県内から村がなくなり、学校でも教科書からこの歌が消えたのです。収穫の喜びを歌うこの「村祭り」という曲がこうした形で消えていくのは残念で仕方ありません。
さて、今日私が出掛けた「明宝高原秋まつり」は明宝村が平成16年に郡上市に合併されたところです。明宝地域は山と川に囲まれ、イワナやアナゴ等の渓流釣りを楽しむ人々で賑わいます。冬にはめいほうスキー場のスケールの大きなゲレンデが人気です。
東海ラジオアナウンサー時代に前村長の高田三郎さんに出会い、色々お話をうかがった中で、「かつては厄介物だった雪を観光資源にかえてから、雪が待ち遠しくなった」と話していらっしゃったのが印象的でしたが、その地域活性化施策によって、観光客が100万人以上も訪れて活気あふれる村に成長したのです。
この秋祭りでは山の幸をふんだんに使った名物「千人鍋」などが振舞われました。
地域色豊かなふるさとまつり、このまつりの盛り上がりは根底にはやはり童謡「村祭り」のように「豊年満作」や「神様のめぐみ」という日々の生活の安寧あんねいがあるからではないでしょうか。

  
「千人鍋」の風景