豆の育種のマメな話

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マル・デル・プラタ,アルゼンチン最大のビーチリゾート

2012-11-17 16:00:01 | ラテンアメリカ旅は道連れ<南米旅日記>

アルバムを整理していたら,砂浜で遊ぶ家族の写真が出てきた。

この写真を覚えているかい?」

「マル・デル・プラタだね。あれから何年になるかしら・・・」

大西洋で泳いだ最初の砂浜,そこには日焼けした子供らの姿があった。

 

アルゼンチンの首都ブエノス・アイレスから南に390km,同国最大のビーチリゾート,マル・デル・プラタMar del Plata)がある。その名は,直訳すれば「銀の海」だが,富(お金)をもたらす「豊漁の海」という意味で名づけられたのだろう。人口54万人,アルゼンチン7番目の都市,同国最大の漁港(セントロから8km)をもつ漁業基地でもある。

 

昔々,ヨーロッパの船乗りが「アルゼンチンのアトランテイス」と呼んだと伝えられる。彼らにとって,果てしなく続く砂浜,果てしなく広がる草原が伝説の島アトランテイスを思い出させたのだろう。今は,高層ビルが建ち,海辺から草原を眺めるわけにはいかないが,その美しさに変わりはない。

 

ブエノス市内のホルヘ・ニューベリー空港からAerolineas ArgentinasAR)など国内航空で55分,眼下に拡がる畑と牧場を眺めているとあっという間の距離だ。長距離バスを利用すると,ターミナルから大西洋岸を走る国道2号に沿って5時間半の道程で目的地に着く。

 

夏になれば(122月)200万人近くの観光客が訪れるという。日中は文庫本でも片手にビーチでの日光浴,涼しくなったら洒落た通りをそぞろ歩いてウインドウショッピング,夜にはレストランで時間をかけた食事,夜が更けたらアルゼンチン最大のカジノで遊ぶも良いだろう。中央のサン・マルテイン広場から海岸へ向かう5ブロックが歩行者天国の商店街,海岸に沿って右に進めばコロン広場,その前にカジノがある。海流の関係で夏でも過ごしやすい。

 

リゾート客が集まるシーズン中は,劇場が開演し,国際会議やサッカーの親善試合もブエノス・アイレスからこの地に移ってくる。3月には,国際映画製作者連盟(FIAPE)公認の「マル・デル・プラタ国際映画祭」(1954年創設)も開催される。ちなみに,映画祭の1959年受賞作はイングマール・ベルイマンの「野いちご」,1960年にはベルンハルト・ヴイッキの「橋」,1968年にはアーサー・ベンの「俺たちに明日はない」,2008年には是枝裕和の「歩いても・・・」が受賞している。

 

一方,賑わいを避けて,誰にも気兼ねせず静かなビーチで過ごしたい,或いはエスタンシア(Estancia)で自然を相手に静かに過ごしたい,という人にはマル・デル・プラタは向かないかも知れない。ここは,ともかく大勢の人がいないと落ち着かないという人向けのリゾート地だ。賑わいがあり,娯楽にも事欠かない。

しかし,そうであっても,多くはブエノス・アイレスの喧騒を忘れようと滞在している人々だから,時はゆっくりと流れる。旅人のあなたも,「郷に入っては郷に従え」で,時計の針を遅らせるがよい。少なくとも1週間から10日間は滞在したいものだ。

 

この他にも南米には,多くのビーチリゾートがある

 

ブラジルではリオ・デ・ジャネイロ南部にボタフォゴ(Botafogo),コパカバーナ(Copacabana),イパネマ(Ipanema),サン・コンハード(Sáo Conrado)海岸などが賑わいをみせている。また,サンタ・カタリーナ州のフロリアノポリス(Florianopolis)は景色の美しさでお勧めである。

 

ウルグアイでは,プンタ・デル・エステ(Punta del Este)が有名だが,モンテビデオの郊外にも洗練された雰囲気のビーチが広がっていて,気楽に訪れることが出来る。太平洋岸のチリでは,ビーニャ・デル・マル(Viña del Mar)が有名。首都サンチアゴの北西120kmにあり,バスで簡単に行ける。

 

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