麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

ロマンスをもう一度

2016年03月05日 | 身辺雑記
下北沢駅北口を出て左右を確認する
熟年夫婦の横をすり抜けて、
こないだ小田急線に僕は乗った。

それにしても小田急ロマンスカーの
コマーシャルは格好良い。
♪あ~なたは今、どの空を見ているの~
虹の向こうの遠い日を見ているの~♪

『ロマンスをもう一度』をバックに
箱根に誘う素敵な映像……そこに
登場しそうなナイスミドルが
頭に書いたご夫婦であった。

一瞬左右を見たところまでが事実。
以下は妄想である。

「うわぁ~シモキタ変わったなぁ。
昔の面影まるでないじゃん」と
周辺に目を配る夫、61歳。

それもそのはず、南口に出たつもりで
彼らは北口に降りたのだった。
実際、地下化した下北沢駅は、
現在大規模な工事中で風景が一変。
久しぶりに訪れると戸惑うばかり。

二人は若い頃、この街で出逢い結ばれ、
仕事の関係で長らく北関東で暮らし、
授かった二人の子供は独立した。
戸建てのローンも間もなく完済する。

大学の同窓会、とはいっても
大規模なものではなく、ゼミの、
中でも仲の良かった男3人だけ。
かわりに何かと彼らの世話を焼いた
当時院生で、4学年上の先輩と、
面子の一人が2年下の留学生と
できちゃった婚した経緯から
その代の彼女含めた4人(女2、男2)。
そして噂を聞きつけた、間の学年の一人。
兎に角調子が良くて、学年の、
更には学科の垣根を越えて
どこにも顔を出す男で、昨日の集まりも
中下ゼミでないのは奴だけだった。
~奴とはいえ、彼は二浪したから
現役合格の夫氏より実年齢は上だ。

そんな面子で昔よく行った店
~居酒屋というほど野暮じゃないが
バーというほど気取っていない~
「Philosophy」に集い、
昨夜というか日を跨いで盛り上がり、
タクシーで長女宅についたのは4時。

妻の合鍵でそ~ぉっと入るつもりが
長女はもう起きて弁当をこさえていた。
上の子が越境でバレーの名門に通っている。
地方遠征も多く、土日に妻が
下の子のために泊まりに来ることが多く、
この春から鍵を持たされているのだ。

妻は2時まで頑張ったらしいが
待ちくたびれて寝ていた。
リビングに布団を敷いて休む妻の
部屋の奥に、三段飾り。

そういえば、もうじき雛祭りだ。
嫁入り道具と一緒に雛人形も
栃木から初め千葉の社宅に嫁ぎ、
上の子の小学校入学にあわせて、
東京に程近い埼玉のマンションに
七段飾りも越してきたのだ。
ただ柏でも朝霞でも五人囃子まで。
右大臣左大臣らの出番は長らくない。

『うれしいひなまつり』の作詞は
サトウハチロー。多くの童謡を残したが
宮沢賢治らと参加した同人誌は
確か「銅鑼」だったな~と、
すっかり忘れていた豆知識が零れた。
酔いのせいだろうか……。

早く酒を抜いて、昼には下北沢へ。
四半世紀ぶりの街を妻は楽しみにしている。
麦酒と角と芋焼酎のせいで
妻の寝顔が「あの頃」に見えた。

※※※

銅鑼といえば。
『池袋モンパルナス』を明日まで
俳優座劇場にて上演しているのは、
劇団銅鑼である。
その話は、ゆっくりと別に。
コメント
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