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麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

五所瓦(軍配篇)

2025年06月27日 | 鑑賞・まなび

国技・大相撲の幕内に142年間

出身力士を輩出し続ける青森県

と昨日書いた

 

まだ江戸幕府の世の安政3年、

西暦でいえば1856年に生まれた

一ノ矢が、入幕して以来ずっとで、

横綱に鏡里、初代若乃花、栃ノ海、

二代若乃花、隆の里、旭富士と6人。

大関には貴ノ浪、さらに関脇安美錦、

小結舞の海、高見盛ら名力士多数。

 

誤解を避けるべく添えると、

一ノ矢は生まれが江戸時代で

入幕したのは明治16年。

そこからのほぼ一世紀半である。

 

2位は茨城県の43年連続だから

圧倒的にもほどがある!

今は違うと思うけれど、

青森には土俵のある校庭が多かった。

 

逆に、なくなった影響か、

かつての「王国」は風前の灯で

今は幕内に尊富士、たった一人。

伊勢ケ浜部屋の彼の出身が

「五所川原」だ。

 

 

そう主題は「ごしょがわら」で

相撲ではないのだ。が

昨日も触れた『うっちゃれ五所瓦』は

相撲漫画!

週刊少年サンデーにかつて連載され、

平成元年度の小学館漫画賞受賞作。

 

神奈川の武蔵山高校が舞台で、

主人公・五所瓦角以外は、

柔道部、レスリング部、応援部に

囲碁部と個性豊かな(?)

寄せ集めで日本一を目指す!

よくあるパターンではあるが、

最大のライバル田門泰造(黒島高校)、

丙馬一郎(杉田工業)ら周辺人物も

巧みな作りで、面白い作品だった。

 

様々なスポーツの特徴を生かし

一競技に集約させる手は

他でも見るわけだけれど。

当時はまだ広がっていなかった

「多様性」に通じていたのかぁと、

久しぶりに『うっちゃれ〜』の

頁を巡りながら、ふと。

 

さて。

五月場所初日に18歳の貴花田が

大横綱千代の富士をくだした1991年。

その3日後にウルフ引退となった年に

連載を終えた『うっちゃれ〜』だが、

30年の時を超えた2023年に

『うっちゃれ五所瓦〜粘り腰編』を

ビッグコミックでスタートさせた。

⋯⋯知らなかった。

同年三月場所では、昭和以降初めて

〈横綱大関不在〉となった相撲界。

「ヒーロー誕生」を期す想いか?

あの五所瓦が土俵で闘う物語が還ってきた。

 

他のメンバーは・・・

柔の道に戻った清川薫が

世界選手権で銀メダリストとなり

五輪でさらに輝くメダルを目指す!

囲碁部だった雷電五郎は

おまわりさんに。

関内孝之はプロレス技での

白星が多かったが、

職業としてもプロレスラーを選んだ。

応援部だった難野一平はサラリーマン

・・・とそれぞれの道を歩んでいる。

 

現在も連載中。

 

昨日のブログで、父の故郷が五所川原で

筆者は生まれも育ちも神奈川だとも

綴ったけれど、そんなわたしが

生れた年が1966で、丙午(ひのえうま)。

上述の登場人物に「丙馬」と

縁が多い漫画だったりもする。

 

作者なかいま強は1960年沖縄出身で、

かのえね(庚子)なのに、

何故に「五所瓦・神奈川・丙馬」なのか?

 

そして来年の十二支十干が〈丙午〉だ。

女が男を食らうと謂れ、

極端に子が少ない60年に一度の巡り。

少子化でただでさえ生まれない

「未来の宝」は、またもや激少なのか!

もうそんな迷信はうっちゃられるのか

 

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五所瓦(立合篇)

2025年06月26日 | 鑑賞・まなび

NHKの『72時間』が好き

だけれど毎週欠かさず見るほど

熱烈な視聴者にはなっていない。

何曜何時も覚束なかったりもする。

テレビをつけて

何をみよーかなとリモコンをいじり、

たまさか1チャンネルに・・・

生まれ落ちた街「川崎駅」にほど近い

朝から飲める定食屋(本放送4月4日)が

映し出されり、

父の故郷・青森県五所川原市の

プレハブの店(同6月13日)だったり。

 

後者は屋台から始めて、

夜のみ開く立ち食いそばの店。

上京した娘の為に夜も働く母、

三代続くりんご農家の姉妹、

五所川原の芯ともいえる祭

「立佞武多」で太鼓や笛や鉦を

担う青年たちが登場し、

耳に懐かしい津軽弁を堪能。

 

吉幾三『俺ら東京さ行ぐだ』

(1984年リリース)で

♫テレビも無ェ、ラジオも無ェ、

くるまもそれほど走って無ぇ

(中略)朝起ぎで、牛連れで、

二時間ちょっとの散歩道♪

と歌われた五所川原は、しかし

津軽の二大都市青森市と弘前市から

等距離にあり、人口は六番目と

決してド田舎ではない。

 

・・・余談だが、青森県には

南津軽郡田舎館村がある。

読みはまんま「いなかだてむら」。

また、

〈青森県は青森・八戸・弘前の

三大都市だろう〉とのツッコミには、

「はい」と答えよう。

八戸は旧南部藩ゆえ津軽二大都市は

青森と弘前。

そして、祭は「たちねぷた」と

濁らないと補足しておく。

まさかと思うが念の為、

ストーブ列車としても人気の

五能線の終始発駅でもある所の

読みは「ごしょがわら」。

 

 

青森県は相撲県でもある。

142年間、幕内力士が途絶えたことがない。

こんな都道府県は皆無

 

それを知ってか知らずか、

なかいま剛は『うっちゃれ五所瓦』を

1988年から1991年に連載。

熱血高校相撲漫画だ

 

あ、主人公が五所川瓦角

(ごしょがわら・かく)であって

舞台は神奈川県になる。

 

奇しくも。

父の出身「ごしょがわら」が

主人公の姓で、僕の生れ育った

神奈川で展開する。

 

作者のなかいまは、ちばあきおの

アシスタントを経てデビューしているが、

僕の愛してやまない『キャプテン』

『プレイボール』を創り上げた

最高の漫画家とも繋がっている奇遇。

 

(明日につづく)

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270年の時

2025年06月16日 | 鑑賞・まなび

 

ヴァシュロン・コンスタンタンは

 1755年、スイス・ジュネーヴに誕生の

高級時計メーカ一。

 

同時期の日本は江戸時代。

映画にもなった『郡上一揆』が

美濃で起きた(1954〜58年)頃だ。

オリジナルは別にして、

小説の映像化が多いけれど

『郡上〜』は戯曲が原作。

こばやしひろしが1964年に書いた

『郡上の立百姓』。

話を戻す。

 

「世界三大時計ブランド」といえば

パテック・フィリップ、

オーデマ・ピゲとヴァシュロン。

そのVacheron Constantin社が

〈The Quest(探求)

〜270年にわたる卓越性への追求〉

と題した体験型展示会を開催中だ。

 

冒頭の一葉は最初の部屋。

フランソワ・コンスタンタンが

ジャック=バルテルミー・ヴァシュロンに

宛てた手紙の一節など

VC社の歴史を知ることができる。

 

ふたつめの部屋では卓抜の「工芸技術」を

丁寧に解説してくれる。

 

 

そう、1グループ(最大4人まで)に

コンシェルジュが1人つき順路を巡っていく。

 

2877個もの構成部品で63の機能を搭載した

「レ・キャビノティエ・ザ・バークレー・

グランドコンプリケーション」は

節目の年に合わせて数年かけて作られた

懐中時計。

63機能には干支や中国の農暦なども。

ムーブメントが4層からなり、

壁一面にそれが拡大展示され、

スライドさせると下のように重なる。

これがみっつめの部屋。

 

時計というより芸術品、

と会場に足を踏み入れて以来

溜息をついていたが

歴史、技術、想い等を歩みながら学び

そもそも時計というものが

アート作品なのだと考えを改めた。

 

 

最後の部屋はプラネタリウム。

壮大な宇宙と微小な時計の構造が繋がり、

神秘的な音楽に包まれながら

その狭間に「私」が存在する。

 

かなりユニークで、ラグジュアリーな

約40分。猛烈にお薦めである

表参道、キャットストリートにて。

 

 

世界を巡回するようで日本は2番目。

惜しむらくは我が国の厳しい消防法

天井中央に火災探知機。

目立たぬように白くはしてある。

そして他の部屋にもあったのだろうが

上は見ないから世界観に干渉しない。

しかし!

最後の「天空展示」ではせっかくの宇宙に

安いUFOみたいに天の川に浮かび上がる。

それを除けば、本当に素敵な体験型展示。

     

 

 

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25周年とラヴィニア終焉

2025年06月13日 | 鑑賞・まなび

週間予報では傘マークもあった

6月12日、恋人の日。

梅雨入りもした東京は、しかし

晴れのち曇りの一日になった。

 

 

ライブハウス「CRAWFISH」では

ラヴィニアが25周年記念ライブ。

 

四半世紀の中で、マイクに立った

歌姫たちは幾人もいたが、

今回は初期メンバーの橋本千佳子、

宮内彩地、辻奈緒子の3人。

 

さて。

Laviniaは、ローマ神話に登場する

ラティーヌスとアマータの娘だが、

肝心の彼女たちは露ほど知らない。

 

学芸大学駅近くにあった洋菓子店が

日頃の感謝を込めて開いた

song&tapのショー。

1998年クリスマスと翌年夏の舞台に

コーラスとして参加した

その店名を拝借したに過ぎない。

 

歌とダンス、マイムで構成された

台詞のない舞台を2000年、

アイピット目白で上演。

劇場での演劇的パフォーマンス

『NOW IT's DARK』から25年、

やがて台詞も取り込んだが、

並行してコーラスメインのライブも。

その間のレパートリー100曲超から

厳選の13曲がこの日のセットリスト

 

『森は静かに眠ってる』、『赤い花』、

『妖怪人間ベム』『My Destiny』など

オリジナルから昭和歌謡にアニメ、

K-popなど幅広いジャンルを

ドラム、ベース、ピアノとともに。

 

 

ブラジル・サンパウロ地方で、

女性の守護神で縁結びの神でもある

聖人アントニウスの没前日にあたる

6月12日に、家族や恋人同士が

フォトフレームに写真を入れ交換しあう

「恋人の日」。

この日のオーディエンスは、

ラヴィニア最期のライブを

心の五線紙にどんな風に収めただろう。

 

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火の馬

2025年05月26日 | 鑑賞・まなび

圧倒的なスピード感、

遠近の巧みなカメラワーク。

アヴァンギャルドという語が

果たして相応しいのか?

 

その疾走を途中で落としたのは、

計算か創作者が本当に疲れたのか。

一方で、あの速度のままでは

観客は置き去りにされただろうが、

突っ走りきるのを見たかった欲もある。

 

 

レコードや本のジャケ買いならぬ、

タイトルで選んだ映画『火の馬』。

筆者が丙午(ひのえうま)だからという

それだけで入った名画座だったが、

観終えてからポチっとしたら・・・

 

ウクライナ語「Тіні забутих предків」。

「チーニ・ザブートィフ・プレードキウ」

と発音し、英訳するとWild Horses of Fire。

ゆえに邦題は『火の馬』。

1964年にソ連・ウクライナで製作された

セルゲイ・パラジャーノフ監督作品。

初年度にソ連で850万人の観客を動員した

ウクライナ詩的映画の代表作!

さらにハーバード大学映画学専攻学生の

必見リストに含まれる

ウクライナ映画歴史上最高作品!!

 

・・・とあとから知った

 

 

小説『忘れられた祖先の影』が原作で

ミハイロ・コチュビンスキーの手による

ウクライナの山岳地域フツルを舞台に

「一途な恋愛の末の悲劇を描く」と

まとめちゃうとアリガチな話

 

だけれど、口に加えて弁を弾いて

ビヨンビヨンと音を響かせる口琴や、

気鳴楽器(バグパイプみたいな)等

民族楽器が奏でる音楽、

モノクロームと天然色のコントラストが

少ない台詞を雄弁にさせる。

独特の文化風習を前面に押し出した

強烈な匂いを放つ幻想的な98分は、

正方形の画額の中で余りにエキゾチック

 

特にイワンとマリーチュカの出会いから

恋に落ち、結婚を誓いながら、

イワンの出稼ぎで離ればなれになる迄の

超速展開は、えげつない!

 

 

さて。

目黒シネマには何度か足を運んでいる。

名画座で、二本立てが安価で楽しめる、

のだが、本作は入替制でロシアの巨匠

パラジャーノフ特集を展開中。

 

1955年、前身の「目黒金龍座」

「目黒オリオン座」の2館から

75年に現在の建物に改築して1館に。

今年は50周年の節目で記念企画も。

 

第1弾は『ポンヌフの恋人』だった。

レオス・カラックス監督作品で

ドニ・ラヴァン演じる「アレックス」

3部作の最終章。

アレックス第2弾『汚れた血』に続き

ヒロインにジュリエット・ビノシュ

⋯⋯とビノシュになると長くなる。

閑話休題。

 

兎に角、私が両手には足りない訪問で

一番混んでいた目黒シネマだった。

 

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帰化植物と『らんまん』のひとびと

2025年05月23日 | 鑑賞・まなび

港区白金台にある自然教育園で

「都心のフロラと帰化植物」

と題したおはなしを聞いたと

2日にわたって書いてきた。

連続テレビ小説第108作『らんまん』

の影響なのか、植物に関心ある方が

そもそも多いのか、盛況な会だった。

 

 

『らんまん』の主人公・槙野万太郎の

モデルはいわずもがな、牧野富太郎。

演じ手は青年期を神木隆之介。

他の登場人物にもそれはあり、

要潤の演じた田邊彰久は矢田部良吉、

大窪昭三郎(演:今野浩喜)は大久保三郎。

 

第5代東京府知事(ミスタッチではなく、

まだ都になる前の、府知事)

大久保一翁の子が三郎だが、

彼が〈帰化植物〉という語を生んだ人物。

 

牧野は「順化植物」、谷田部は「移生植物」

を提唱したが〈本来の自生地から

他の地域に運ばれ野生化した植物〉

を指す語として定着したのは大久保の

「帰化植物」。

 

帰化植物と外来植物の違いであったり、

帰化植物のなかには「自然帰化」と

「逸出帰化」に分類できるなどなど

おもしろい話のオンパレードだった。

 

偶然だが、今日(5/23)は大久保三郎の

亡くなった日。

巣鴨の本妙寺に眠っているが、

遠山の金さんこと江戸町奉行・遠山景元、

剣の達人・千葉周作、将棋棋聖・天野宗歩

らの墓もある。

 

谷田部にも触れないといけないか。

後妻・順の妹(孝 )は柳田國男の妻。

谷田部と柳田は「相婿(あいむこ)」の関係。

 

⋯⋯相婿なんて続柄があるのか

 

ちなみに柳田は、現在の兵庫県に

松岡國男として1875年に生まれ、

1901年柳田家の養子に。

その柳田直平の四女・孝と結婚(04年)

代表作『遠野物語』発表は1910年。

1962年没。

日本初の民間公園墓地「春秋苑」に眠る。

 

筆者の母校の反対側の丘にあり、

市川崑(映画監督)、三船敏郎(俳優)、

横溝正史(小説家)、古関裕而(作曲家)、

平塚らいてう(思想家)らも眠っている。

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都心のフロラと白金のフロア

2025年05月22日 | 鑑賞・まなび

昨日、科博の博士による講義

「都心のフロラと帰化植物」を拝聴した

と書いた。

 

目黒駅から歩いて首都高速をくぐれば

都立庭園美術館。

「戦後西ドイツのグラフィックデザイン

モダニズム再発見」展を18日まで

開催していた隣が、

科博の附属機関「自然教育園」。

都心のこんな処になんじゃ〜

という勢いの「自然」が緑々しく広がる!

 

 

チケット売場だのグッズコーナーだの

こぶりな展示なんかもある事務棟の、

2階にて話を聴いたのだけれど、

その日は生憎の雨。

けれど講義の終わった15時過ぎにやみ、

せっかくなので園内も散策した。

 

天気が天気だけに、追い抜いたり

すれ違ったりしたのが5人いたか⋯

という、半分貸切状態で30分ほど、

やや足早にぐるり。

 

 

何箇所かに「ビューポイント」の立札。

その季節にはさぞ美しいのだろう。

或いは好天ならば

雨上がりの「冴えない」とも言える!

が、別の切り口なら「普段着の風景」を

個人的にはオツと思う⋯

 

思ったよりも起伏があって、それも良い。

できるだけ手を掛けないコンセプトゆえ

水たまりだらけなのがまた良い。

 

 

この手の施設には必ずある草木の名札も

大変タメになる。

ただまるで覚えられない

 

受付を入ってすぐのフロアには

今月のみどころも明示されていた。

さらに奥のブースには、

教育園内でのオオタカの巣作りを

数年にわたり観察した

子育て記録のダイジェスト映像が

10分ほどにまとまっていて、

某局の『72時間』ばりの面白さ。

一般320円。

65歳以上と高校生以下は無料という

べらぼうな価格設定だ。

 

 

東京メトロ南北線と都営三田線の白金台

も最寄駅で、きのう紹介した

JR山手線、東急目黒線、都営三田線と

南北線が乗入れる目黒駅とは逆からの

アプローチでプラチナ通りを渡るルート。

 

画像は似たような緑ばかりでかたじけないが、

本当によい空間。穴場です。

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都心のフロラ

2025年05月21日 | 鑑賞・まなび

植物に興味があるかと訊かれたら、

正直薄い方である

花の名前にも詳しくなく、

また数少ない知った名の花が

眼前にあったとして結びつかない

とゆーレベル

 

国立科学博物館附属自然教育園の

「都心のフロラと帰化植物」なる

講座に参加してみたのは、しかし

一念発起したわけではない。

 

まず「都心のフロラ」の響きが良い

芥川賞の候補になるようなタイトル

(ん、直木賞かな?)に惹かれた。

 

次にイメージ的に悪い「帰化植物」の

対策を知ることになれば、と。

 

 

2番目のアサハカな考えは開始早々

それを観取したかのように

「帰化植物で悪いのは全体のごく僅か」

と宣告された。

 

そう語った講師は科学博物植物研究部

陸上植物研究グループの田中伸幸博士。

研究分野は植物分類学。

 

 

そして三番目に、国の附属機関での

定員30名と謳うイベントに

果たして参加者はどれくらい居るのか?

という興味もあった。

 

その数は充分に満たしていて、且つ

前から席が埋まる積極的な方ばかり!

講義の中にも複数回登場した

牧野富太郎の影響もあったのか⋯。

 

そう、NHKで2023年度の前期放送

(4月3日〜9月29日)

通称「朝ドラ」第108作『らんまん』。

主演は神木隆之介、ヒロインに浜辺美波。

演劇界のヒロインとも言える劇作家で

てがみ座主宰の長田育恵が脚本を務めた、

植物学者・牧野の半生をベースに

平均視聴率は3作品ぶりの16%超え、

最高視聴率も19.2%を記録した、あの

 

さて「flora」は植物相のこと。

では植物相は何だって話だけれど

日本国語大辞典から引用すると・・・

1.ある地域に生育している植物の全種類。

2.その地域内の植物の種類、性質、分布、

利用などについてまとめた著書。

(以下略)・・・

 

そして優しく噛み砕いた内容で、

またくすぐりもふんだんな約90分、

都心の植物相は手つかずで

ちゃんと調査されていないから

是非皆さんチャレンジを!

と励まされたのだった。

 

それは東京に限らず、

田中博士の専門の東南アジアでも

山から調べてフロラが解ってきて、

さて首都のプノンペンやヤンゴンは

となると空白地帯になっている、と。

 

植物採集には「野冊」が必須で、

一昔前はそれを持って歩いていると

職務質問されることが多かったそうだが、

「らんまん効果」でめっきり減ったとも。

 

採集までは行かずとも、

足元の野草や花を少し愛でようと思った。

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二ツ目、五ツ目、九ツ目(はね太鼓)

2025年05月14日 | 鑑賞・まなび

旧知の落語家が「昔は湯屋より

寄席の数があるほど落語が盛ん」と

二ツ目の頃話したって処から始まり、

たびたびあることだが、

ブログが複数回にわたっちゃいました。

さて再び湯屋・・・まぁ今や銭湯が

減っているから、時代としては

コンビニよりの方が良いかしら

・・・寄席がある時代になった時、

真打ち・二ツ目・前座じゃ足りずに

二ツ目と前座のあいだに

新たに三ツ目やら四ツ目なんか

できるかな?

JリーグのトップにJ1があり、

その下にJ2、J3があるように⋯⋯。

 

と思って書き始めたのだが、

道草が多くて今日に至った

 

メジャーリーグはMLBを頂点に

3A、2Aと数字が小さくなるけれど、

日本は姓名の順、向こうは逆さだから

下が大きくて良いでしょう

 

 

4/29、5/4と落語に足を運び、

5/11には良く知る役者の催した

落語会に浅草へ。

三週連続で噺を聴くマイブームだ!

とも書いた。

 

その浅草公会堂前には、

歌舞伎役者に歌手やコメディアン、

もちろん落語家の手形もある。

「スターの手形」と称され、

今や公会堂前では収まらず

「オレンジ通り」の歩道上にも。

 

「役者の落語会」の6人の演者から

手形を残す俳優がでるかもだし、

みどりの日に、池袋演芸場で聴いた

二ツ目勉強会のトリを飾った

入船亭扇七は、アナウンサーから

転じただけあって口跡も良く、

まだ8年目だが昇進早いかも、

と思わせる高座だった。

 

二ツ目から真打ちへは15年が

ひとつの目安。

冒頭の隅田川馬石も、

二ツ目・五街道佐助から14年。

 

そうそう、池袋演芸場の中席

(5/11〜20)で夜の主任を

ちょうど馬石師匠が務めていて、

それが彼の話を思い出したのだ。

 

少なくっとも一日くれえは

顔出さなきゃな(江戸口調

 

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二ツ目、五ツ目、九ツ目(一番太鼓)

2025年05月12日 | 鑑賞・まなび

「おじいちゃんは若い頃

何をしてたの?」

「タピオカ屋さ」

「たぷおか?」

「タ・ピ・オ・カ。

台湾から来たスイーツさ!」

「へぇ」孫はすかさず、

腕に向かって「タピオカ」

 

1.キャッサバの根から作った粉。

2.タピオカミルクティーの略称。

3.日本ではバブル崩壊の頃、

リーマンショックの頃など

何度かブームが押し寄せた。

4.江戸時代、蘭学者の高野長英が

医薬書に翻訳。「答必膃加」と当て字。

5.中国語で「ムーシゥ」。ピンインは⋯

 

「OK! ありがとう」と遮る孫。

「そっ、今の2番3番あたりな。

昨日食った【マンダジ】も流行ってるが

あんなもんじゃねーのよ、

タピオカ、おもちゃ屋、タピオカ、

コンビニ、タピオカ、タピオカ、床屋、

そのくらいの勢いの時もあったぜ」

 

 

まくらが長〜くなったけれども。

旧知の落語家で立派な真打ち⋯⋯

どころか、林家彦六賞にはじまり、

文化庁芸術祭大衆芸能部門新人賞、

さらには同賞の大賞など

数々の賞に輝く、今や大師匠だ。

 

そんな彼がまだ二ツ目の頃によく

「昔は湯屋より寄席が多くて

最大の娯楽だった」と語っていた。

 

タピオカの盛衰同様、

落語も最大娯楽の座布団にすわる日が

やってくるだろう。

 

わたくしごとになるが、先月29日に

池袋演芸場で二ツ目の会を聴いて、

先週の日曜日には東京都下で一席、

で昨日も噺を聞いたから、

三週連続で落語っつう、マイブーム到来

 

 

まずは、役者たちによる落語会の話から。

 

歌舞伎も掛かるし、

駅では浅草寺とともに出口が示される

「浅草」のランドマーク浅草公会堂にて。

⋯⋯ホールじゃなく4階の集会室だったけれど。

でも、空いている席以外は満席

(は、寄席でよく聞くフレーズだが)、

実際多くの客が詰めかけた。

 

また、チラシからは想像できない腕前!

個性豊かな落語五席と、色物という香盤。

 

15日には神輿神霊入れで、

金曜から3日間、大行列となる三社祭を

間近に控えた母の日は、好天にも恵まれ、

えらい賑わいをみせていたけれど、

それに負けない会だった。

 

ふつうの寄席なら、追い出し太鼓で

終わるわけだが、そこは役者の会だけに

カーテンコールよろしく出演者が

全員揃ってご挨拶。

 

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