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麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

『夜明けまでバス停で』もしくは二度目のMorc(伍)

2025年07月25日 | 鑑賞・まなび

〈二度目のMorc〉と題して書いたのは

月のはじめのこと。

『夜明けまでバス停で』を絡めて

4回も書いたのに、その映画館を

「モーク」と読むことを記し損ねた。

そのミニシアターで今月10日まで

上映されていた『コルチャック先生』。

6月13日から約1ヶ月。

 

ユダヤ系ポーランド人の彼は、

医師であり児童文学者、

そして孤児院院長だが、

弊ブログで2020年5月6日に

『コルチャックと余録』と題して

綴っていた。

コルチャックと余録。 - 麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

完全に失念していたが。

 

書いた頃日本(及び世界)は

covid-19禍にあった。

コビッド?⋯⋯という語を、

思い出すのに少し時間を要した方も

いるのではないから?

 

アルファ、デルタなど

馴染みのあるギリシャ文字では

株の変異に追いつかず、

オミクロンなるギリシャ第15字母まで。

それでも「株」の変化は止まらず、

BA.5だのXBB.1.16株だの

命名に挫折(挫折でないか)した

あのウイルスの総称がcovid-19だ。

 

いずれにしろ今は5類になったが、

23年4月1日迄に国民の25%超の

33,462,859人が感染した

新型コロナウイルス感染症が

猛威をふるっていた時期に起きた

「幡ヶ谷ホームレス殺人」が

モチーフとなり『夜明け〜』は誕生。

 

そしてあくまで事件は創作動機で

亡くなられた64歳の半生を描かないのが

映画の肝になっている。

 

彼女は若い頃、演劇に傾倒していたが、

『〜バス停で』の主人公は

アクセサリーデザイナー。

まだそれでは食べていけず

アルバイトもしているが、

居酒屋店長は悪気なく

「プロになれば良いのに」と。

 

このシーンは刺さる場面

私の俳優仲間達もリアルに何度も

周辺から掛けられた言葉のはずだ。

「役者を目指してるんだ!」

 

「いや、ドラマには余り出てないけど

舞台俳優として全国巡演とかしてて

既に役者ではあるんです。

バイトもしてるし、舞台のギャラより

そっちの収入が多い年が多いのは

ぶっちゃけあるけど」と内心思いながら

「え、いや、まぁ」。

そう言葉を濁すことが。

 

そしてボクサーなど他の職種にも⋯。

全員が世界ランカーではないし、

誰もがハリウッド俳優ではない。

 

そう補足することを思い立ったのは

昨日、阿佐ヶ谷北口のミニシアターを

また訪れたから。

あ、『〜バス停で』を観た日に

近くで撮影されていた『じゅん散歩』は

まだその様子がオンエアされていない。

⋯⋯編集もしなきゃだしな

 

さて昨夜鑑賞したのは

『一生売れない心の準備はできてるか』

というタイトル。

上に書いた内容とドンピシャだ。

たまたまだが

ちなみに、2スクリーンのMorc。

みたのも「ウエ」!

 

そちらについては後日に。

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マリアの讃歌〜ぶらり吉川の本文

2025年07月23日 | 鑑賞・まなび

 

埼玉県の吉川中央公民館で上演

『マリヤの讃歌一石の叫び』を

7月21日に鑑賞。

コズミックシアターの金子順子の

一人芝居。

演出は岩崎正裕(劇団太陽族)、

作は、くるみさわしん。

 

三者とも関西の演劇人で

終演後の挨拶で金子は「暑い中〜」

と観客を労いながら、

自分たちは10時間かけて吉川に来た、

と笑いを誘った。

 

城田すず子の著者『マリヤの讃歌』を

舞台化し、第2回関西えんげき大賞

最優秀作品賞を得た作品。

 

昨年は横浜、和歌山でも上演され、

またその活動を支えるのが

賛同した実行委員会、つまり

草の根によることが作品と合致する。

 

吉川市も自然豊かな町だが、

駅から徒歩15分ほどの田園風景の中に

会場もあった。

 

主催は「三郷吉川ぶんかむら」で、

三郷の会場での映画上映から始まる。

今回は改装の為、吉川を選択。

このような隣接エリアの集合体には

得も言われぬ魅力がある。

 

発信力もなかなかのもので、筆者も

偶然フェイスブックの中に情報を見かけた。

私なぞまだ近場で、遠く名古屋からも。

 

金のシャチホコの大都市から

金のナマズの小都市へ。

 

さて、大小でいえば。

既述の通り、大きな賞を得ているが、

月に一度、東大阪市の小さな喫茶店で

上演されたロングランを標榜する姿勢が

作品の出来栄えとともに評価された。

 

ツキイチ、ヒトリシバイ。

・・・制作で旗揚げから携わった

『ローズ』をやはり思い出す。

 

ユダヤ人女性が生地ウクライナから

兄の暮らすポーランドへ。

穏やかな暮らしは束の間で

ゲットーでの生活となり、

戦後パレスチナを目指し船に乗る。

そこでの出会いからアメリカへ……

ホテル経営者にまでなる!

という波乱に満ちた80歳の回想劇だ。

 

初演のブレヒトの芝居小屋は

惜しまれつつ姿を消したが、

シアターΧ(カイ)に舞台を移し、

ロングランは今も続いている。

2012年からだから、なんと13年!

 

かたや『マリヤ〜』は

東京下町のパン屋で生まれ、

家業の没落ののち弟妹のため私娼に。

そして戦時下には慰安婦。

名乗りをあげない(あげられない)

日本人の中、発表された数少ない手記。

 

509席の7割を埋めた観客。

90分の舞台のあとアフタートークも。

残念ながら後ろに予定があり

会場をあとにした。

本作も息の長い舞台になることを

祈りつつ。

 

そうそう、トークゲストが、

奇しくも〈「慰安婦」問題と

ジェンダー平等ゼミナール〉代表の

吉川春子。

ああ、なんて「よしかわ」な一日。

 

文中敬称略

 

 

 

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歌え!悲しみの深き淵より

2025年07月18日 | 鑑賞・まなび

ブログタイトルの原題は

「I never sang for my father」。

直訳すると「私は父のために

歌ったことがない」になるだろうか。

ロバート・アンダーソンの戯曲で

翻訳・演出した木村光一(初演時)は

それを『歌え!悲しみの深き淵より』。

 

古き良き映画隆盛の時代。

登場人物の名を並べた

「Bonnie and Clyde」を

『俺たちに明日はない』としたのは

あまりに有名だけれど、

それに負けない素敵な邦題だ。

 

さて、劇団東演の財産演目のひとつ

『歌え〜』は1981年に初演し、

幾つかの賞を獲り、また全国巡演を

86年まで。

2002年には、木村が率いる地人会が

上演している。

そして製作者・横川功が長年温め、

23年に〝悲願の〟と謳っても

決して大袈裟ではない上演を東演で。

(演出は鵜山仁)

 

個人的に上記をすべて見逃して

初めての観劇になった水曜日。

 

持ち上げておいて恐縮だが、

想像以上に地味な作品で、かつ

「どこが歌え悲しみの深い淵やねん」

とツッコミたくなる舞台だった。

いや沁みる作品ではあった、確かに。

 

ただ横川の下で働いた時期があり

作品に対する重い想いを日々、

聞いていた分、期待が膨らんで。

乱暴に例えるなら

《驚愕! 驚天動地!!

史上最高のミステリー》と宣伝され、

めっちゃ期待して鑑賞したら、

そつのない上質の密室劇だった的な。

 

翻訳・演出者としては勿論だが

プロデューサーとしても稀有な才能の

木村光一もきっと「良い話だけれど

タイトルがパッとしないな〜」と

邦題に頭を捻ったのか。

文学座を出て81年に立てた地人会の

旗揚げは、ウェスカー作の

『クリスティーン・その愛のかたち』。

それを82年3月に控えた木村に、

話を持ちかけた東演に

「今、手元にあるのはこれかな」と

粗訳を渡し、「いいねぇ、やろう!

でも直訳じゃ弱いから別の題名でね」

と依頼されたのか。

その頃高校生でまだ演劇そのものと

無縁だった私は知る由もない。

 

いかにもアメリカの、父と子の葛藤。

昭和なら日本でも通じた部分はあったか。

しかし、現代の日本では難しい。

というのも率直な感想。

 

ただ、東演がターゲットとする層になら

フィットする。

しかし、その狙う層の多くが女性ゆえ、

彼女たちが夫を伴って鑑賞したら

という条件付きになる⋯⋯。

 

麻生文化センター(川崎市)にて

7月16日。

17日清水を皮切りに静岡県内を巡演。

(6会場10ステージ)

 

 

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ベストとアルバム

2025年07月14日 | 鑑賞・まなび

音楽におけるオリジナルアルバムは

ノリの良いポップスや

深み濃く琴線に触れるバラード、

淡い気づきをもたらす小品など

それぞれ味のある楽曲を並べながら、

その全てで一つの世界観を奏でる。

インターバル(曲間の長さ)も含めて、

繊細に紡がれることが多い。

⋯⋯必ずではないけれど。

 

かたやベストアルバムは、

並びやインターバルにも砕心しつつ

代表曲が並ぶのが普通だから、

例えるなら1番から9番まで

ズラリと強打者を並べるようなもの。

 

俊足や小技の得意な打者と

スラッガーをうまく並べたのが前者だ。

 

 

音源作品(レコードやCD)に限らず

コンサートも、通常のツアーは

ファンでなくとも知るヒット曲に

コアな信者が「それ歌うかぁ…」と

痺れる佳作などを散りばめて、

勿論新しくリリースした曲を

フィーチャーさせるセットリストで

ある物語を届けてくれる。

⋯⋯こちらも全てではないが

 

対して。

ファイナルコンサートや

周年記念のライブは祝祭が強くなる。

だから!

上述のベスト的な佇まいになりがち。

 

過日に足を運んだライブも

ファイナルステージで、

まさにベストアルバム的要素が強く、

ショー全体に込めた筋書は弱かった。

 

いうまでもなく、

これまでが「ストーリー」なら

ラストは「ヒストリー」だったから。

 

25年の集大成の為に、

一人は遥かカナダからやってきた。

(はるか彼方に似ているナ

ライブに至るまでに費やした時間は

そんな理由もあって、

これまでのように潤沢でなく、

バックとのコミュニケーションも

今までより密ではなかったようだ。

結果、カナダ名産の熟成された

メイプルシロップにはならなかった。

 

 

あの日から、早ひと月が過ぎた⋯⋯。

当日リハーサルを終えてから

椅子を並べ始めて「え、椅子足りる?」

「受付の看板ないの?」

「あれ、小屋さんいないぞ」と

初めてのライブみたいなバタバタ感で

本番が始まる怒涛の一夜

 

随分、遠い昔のように感じる。

ほんとに最期だったのか?

一つの大きな区切に間違いはないが。

 

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二度目のMorc(肆)〜阿佐ヶ谷でお買い物

2025年07月05日 | 鑑賞・まなび

 

阿佐ヶ谷駅の北口を出て、

バスロータリーを渡り、

短いアーケードを抜けて左折。

間もなくのミニシアターMorcで

『夜明けまでバス停で』を観た

の話が、とうとう4回目

 

2スクリーンで1階が「ウエ」、

地下が「シタ」というセンスが

なかなかに良く

シートの列番が「大字」なのも

乙だ 一二三⋯⋯ではなく

壱弍参肆伍と画数が多い、あれ。

 

 

そんな映画館を訪れるのは二度目。

(ブログタイトル通り

 

上述のアーケードには

パン、ラーメン、古本、花などの

店舗が並んでいるのだが、

一番間口が広いのは衣料店。

  

ジーパンから靴下、パンツなどなど

男物女物を幅広く並べて

かつ安価で庶民に優しいのだが、

初めてMorcを目指した日も

やっていた閉店セールを7月1日も。

 

 

確か『橋を眠る』を観に行ったのは

今年の1月末だったから⋯⋯

だけれど。

前回のボクサーパンツに続き、

5足組486円をお買い上げ

向かいの古本屋で3冊300円。

 

(壱)の回にも書いた「草鞋」で

金額は忘れたがパンを二つ、

北里柴三郎でお釣りがきた。

その野菜が主役のベーカリーから

近い老舗の「八幡煎餅」でも

醤油味を一袋。

しめて、壱阡陸佰⋯いや映画が

サービスデーで1000円だったから

弐阡陸〜漆佰圓ほどを

阿佐ヶ谷経済圏に投下!

 

そうそう、おばあちゃんが

奥の座敷に座っていた煎餅屋さんの

カウンターには『阿佐ヶ谷姉妹の

のほほんふたり暮らし』のチラシ。

ドラマ化もされた『〜ふたり暮らし』に

紹介されてる店だと言う。

上述した「マリヤ洋品店」も

載っているそうだ。

創業100年超の老舗もなくなる時代。

 

7月3日、参院選挙公示。

昨日からは期日前投票も始まった。

 

映画『夜明けまでバス停で』は

幡ヶ谷ホームレス殺人事件を

モチーフにはしているが、

あくまで創作動機で、

事件そのものからは大きく遠く、

政治に関しても時間を割いていた。

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二度目のMorc(参)〜伴明です。

2025年07月04日 | 鑑賞・まなび

7月1日の映画サービスデーに観た

『夜明けまでバス停で』は

ラピュタ阿佐ヶ谷とMorc阿佐ヶ谷、

二つのミニシアターで開催された

高橋伴明監督作品の特集

「伴明です」の一編。

 

 

ラピュタは6月15〜28日に

代表作『TATTOO〈刺青〉あり』や

田中裕子主演『火火』などを上映。

Morcでは6月20日〜7月3日に

鈴木砂羽のデビュー作『愛の新世界』

など、2館で計18本。

『夜明け〜』は後者の掉尾を飾った。

 

映画通は勿論、エンタメ全般として

話題にのぼる『桐島です』の

〝公開記念〟を謳った企て。

私の見た『夜明け〜』のシナリオは

『桐島〜』と同じ梶原阿貴

(高橋と共作)。

 

そして。

昨日も触れた伴明映画の常連俳優

下元史朗は、その『桐島〜』にも

刑事役で出演している。

 

ラピュタのオープニング作品

『ドキュメントポルノ舌技に泣く』、

つづく『襲られた女』(ともに81年)の

作品紹介のスチールにも彼は居て、

伴明映画に欠かせないことが判る。

 

 

さて、高橋伴明。

1982年に映画監督9人を中心に設立、

92年倒産した「ディレカン」こと

ディレクターズ・カンパニーの

メンバーの一人でもある。

 

『人魚伝説』(池田敏春)、

『台風クラブ』(相米慎二)、

『永遠の1/2』(根岸吉太郎)

などを生んだ映画製作会社で

他に石井聴互、井筒和幸、黒沢清、

大森一樹、代表に長谷川和彦

というとんでもない9人による

清濁併せ様々な意味で、伝説

 

映画界が斜陽となった時期の

「あだ花」にも見えなくもないが、

この国にまだパワーがあった頃!

とも言える。

「失われた30年」の始まりと

時を同じくして消えたディレカン。

 

94年、映像制作会社として福岡に

(株)ディレクターズカンパニー。

Jリーグ「大分トリニータ」、

Bリーグ「ライジングゼファー福岡」

なども応援する企業は、

その伝説とは関係がない。

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二度目のMorc(弐)〜二大女優競演

2025年07月03日 | 鑑賞・まなび

7月1日は映画サービスデー

阿佐ヶ谷のミニシアター

「Morc」で『夜明けまでバス停で』。

2022年公開、主演は板谷由夏。

 

 

昨日のブログでは『じゅん散歩』の

ロケに遭遇した話などしているうち

本編に触れずに終わってしまった。

それは15時過ぎのこと。

生の高田純次を見る2時間ほど前には

スクリーンの中に山沖純の姿。

 

偶然の「純つながり」

 

筆者主宰のTHEATRE-THEATERの

旗揚げ公演『コンクリート・コンドル』

(2010年、作演出/高梨由、

於/ウッディシアター中目黒)に

出演いただいたヤマジュン

 

役者としても精力的だが、

ブログ「山沖純の7、8、9、純」を

毎日更新していて、偉いな〜。

 

さて。

俳優でいえば『夜明け〜』では

根岸季衣と筒井真理子の二大女優が

顔を揃えている。

 

演劇史において、アングラから

小劇場第3世代への移行期に

とてつもないインパクトを放った

「つかこうへい事務所」。

続く第3世代を夢の遊眠社とともに

牽引した「第三舞台」。

 

根岸は前者の、筒井は後者の、

それぞれの輝ける看板女優

本作では絡むシーンはないけれど。

 

1993年公開『月はどっちに出ている』

のヒロイン・コニーで踊り出た

ルビー・モレノも出演。

いい味を醸しておりました。

 

いい味といえばホームレスの

「センセイ」役の下元史朗が実に良い。

 

本作のメガホン、高橋伴明の出世作

『TATTOO<刺青>あり』(1982年)や

『DOOR』(88年)などにも呼ばれた

いぶし銀。

ともにピンク映画育ちの、

今日現在76歳同士でもある。

(下元1948年8月、高橋49年5月生れ)

 

 

主人公(板谷)が公園で

猫の鳴き声を追って藪に入り、

センセイと出会うのだけれど。

 

映画館の斜向かいの建物入口に

たまたま猫のオブジェがあった。

 

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二度目のMorc(壱)〜ロケとばったり。

2025年07月02日 | 鑑賞・まなび

7月1日は映画サービスデー

阿佐ヶ谷のミニシアター

「Morc」で高橋伴明監督の

『夜明けまでバス停で』を観た。

2022年公開、脚本は梶原阿貴で

本作で日本映画脚本賞を得た。

 

 

タイトルにもしたが訪れたのは2回目。

前回は、旧知の「一升」こと

濱野ロイが出演の『橋と眠る』を鑑賞に。

おっと、我らが丸山タマネギスープ太郎も、

白衣を届けに行ったら、何故かそれを着て

医師役でスクリーンに!

 

映画を観たあと、

最近マイブームの図書館巡り。

「阿佐ヶ谷図書館」まで足を伸ばした。

幹線道路の中杉通りとほぼ並行する

商店街を抜けて、早稲田通りの手前。

2階にはイベントスペースもあり、

図書館の定番「おはなし会」のほか

落語会も開催しているよう。

それから。

阿佐ヶ谷文士村コーナーとそのマップを

館内に設置し、ちなんだ文学講座も。

 

 

1kmほどの道を折り返しながら、

煎餅屋、パン屋、古書店などを

覗きながらぶらついていたら、

テレ朝の「じゅん散歩」のロケ隊と

すれ違った。

 

 

とてつもなく判りにくいが、

高田純次氏は既に熱帯魚店の中、

15名ほどのクルーもほぼ店内に。

写っているのは外組の3名。

 

道の反対側のパン屋「草鞋」

野菜が主役のベーカリーを謳う

洒落たお店を出たときの遭遇だった。

 

 

そんなわけで映画の話は

明日、たっぷりと。

 

 

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楽屋〜流れ去る者はやがてなつかしき〜楽屋ばなし

2025年06月30日 | 鑑賞・まなび

6月24日~29日、博品館劇場で

上演された清水邦夫『楽屋〜

流れ去るものはやがてなつかしき』

について昨日、少し書いた。

評価は別にして斬新だったと。

 

企画制作はT2Nメディア。

ミュージカル『愛の不時着』などを

手掛けている韓国の製作会社。

この公演も400弱の席を特典付SS、

SS、S、Aの4種で販売。

特典はチェキ撮影&サイン入りポスター。

 

まぁそうゆうビジネス的な外枠は

舞台袖に置いておく。

 

1978年開館と歴史ある劇場ゆえに

博品館の座席傾斜が少ない。

観劇日、たまたま私の前には

縦にも横にも大きな男性が座り、

ステージを見るのが困難だった

 

終盤に女優A、B、Dが演じる

『三人姉妹』のシーンでは

首がお疲れモードになったのか

左右に頭を振り始めて、

こちらはそのスクリーンを避けて

舞台に目をやることに。

(僕の後ろは、その左右の逆に

右左と振り、そのまた後ろは⋯⋯

きりがないから辞める)

 

 

と、綴りながら思い出した。

『楽屋』は日本で最も上演されているが

ご多分に漏れず、実は私も

制作として名作を穢している。

 

それは、とある演劇講座の発表会。

立場は事務局ながら、

講師のはずの某著名劇作家は姿を見せず、

演出の真似事までするハメに。

いわゆる「大女優」と称されるCには

巨漢髭面の男を当てた。

勿論、ニーナを演じる女優として。

 

私の前の、似た体躯と『楽屋』に、

何かのエニシを感じざるを得なかった。

 

 

ちょっとした縁で足を運んだ

シャム猫のひげ企画

『人魚姫のせいじゃない』も、

『楽屋』に負けず劣らず斬新だった!

 

 

誤解なく

ステージに猪が吊るされちゃいません。

会場が、両国のランドマークの一つ

「ももんじや」を曲がって数分の所。

両国門天ホールに開演5分前に着。

舞台上で「人魚姫」の朗読が。

 

確かに開幕の10分前あたりから

登場人物が現れて、あくまで自然に

それぞれの目的行動をはじめて、

「昨日ここにあったさぁ⋯」

「(黙って戸棚を開き)これ?」

程度の会話が展開され、

徐々にその世界に誘う芝居は

あるけれど・・・

 

お世辞にも上手いとは言えない朗読が

堂々と延々続くのは斬新だ!

それをBGMに、配布されたA4二ツ折の

リーフを手にとった。

 

タイトルのほかに役者名と写真。

しかし役名はなく、かわりに

「シャムヒゲ登場5回目」「初舞台」

「ヒロイン」「ハンサム」など

周辺情報はデカい字で書かれていた。

 

これはいわゆるガワ(表紙裏表紙)で

中に挨拶だの配役だの⋯と判じて

二ツ折り開くと、白紙

斬新を重ねてくるカンパニーだぜ!

 

朗読が終わり、主宰が読み手を紹介。

間髪を入れず挨拶、そして開演した。

オープニングはダンス

団扇に役名を書いて、自己紹介(?)。

あら、ここでなのね。

 

終演後に気づいたが、劇場内の

掲示板にも一人ひとりA4で

写真とともに配役が貼ってあった。

『楽屋』の翌日のこと。

 

「門天」から思い当たる方もいるかしら。

門前仲町にあった「門仲天井ホール」が

2013年に両国にやって来た。

門仲時代から音楽を主に

様々なパフォーマンスを紹介してきた場。

 

同じビルの3階のフリースペースで

劇団Hi-TOUCHの公演に制作として

参加した頃、「門天」も始動してすぐ。

ピッカピカだったなぁ。

 

あれから10年以上過ぎた。

郵便受をみたら「RRR」の名はなく

検索すると20年に閉めていた。

「両国楽園部屋」がRRRの由来。

部屋をルームと読んで⋯。

 

自ら「反社会的社会派出版社」と

称する東京キララ社のオフィス兼の

フリースペースは

とても居心地の良い場だったなぁ。

 

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楽屋〜流れ去る者はやがてなつかしき

2025年06月29日 | 鑑賞・まなび

日本で一番上演されている戯曲

清水邦夫の『楽屋』。

 

『流れ去る者はやがてなつかしき』

という副題もある

登場人物が女性四人という作品。

 

それを韓国のキャストスタッフで

創った舞台を観た。

 

 

日本の芝居もみないから、

韓国のは余計⋯⋯との声もあるか?

どっこい出演は、ソン・オクスク、

ソ・ヨンヒ、イ・イルファ/

ハム・ウンジョンとキム・ジュヨン

(ハムとキムは交互出演)という

韓流ドラマを観たことがあれば

「うぉ!」と驚く顔ぶれ

 

そのあたりは筆者より詳しい方が

恐らく書いているだろうから、譲り。

少し違う目線の話。

 

例えばロシアの金字塔『かもめ』を

日本のプロダクションがこさえて

モスクワで上演すると

〈本場での上演に不安があったが

終演後には予想もしなかった

スタンディングオベーションに

鳥肌が立ち、やはり芸術に

言葉の垣根はないなと実感〉みたいな

感想が漏らされるわけである。

 

それは嘘ではないだろう。

と、同時に酒場の片隅で

「なんでニーナがあすこで微笑む?

あれがオリエンタルな〝情緒〟なのか!

全然チェーホフを理解しとらん」と

ウォッカ片手に語られるのもまた真実。

 

銀座の博品館劇場で今日まで上演の

『楽屋』も思い切った脚色を加えて、

女優DとBとAが楽屋から出て

舞台に立つゆーアラワザをみせた

補足すると、アルファベットは

清水の戯曲の公式な役名だ。

また、『かもめ』を上演中の劇場の

楽屋のみで展開されるのが

オリジナルである。

 

当然賛否はあるだろうし、

それは健全。

 

創り手が、オーソドックスに作っても

立ち打ちできないし

見る側だって面白くないだろう、

と唐辛子を効かせたくなるのも人情だ。

 

なんなら、わさびなりクミンなり

添えたスパイスでハマったものが

いつしか定番になることもあるだろう。

 

我々が今シェイクスピアの名作と

崇め立てる中にも、長い年月のなかで

変化した部分があるかも知れない。

 

そんな俯瞰したドローン目線と、

チケット代を払い電車を乗り継いで

ある時間じっと椅子に座る者の

溢れ出る感情は別モノ。

 

〈幾らなんでも楽屋から出しちゃ駄目〉

〈コロンブスの卵。我々も今の社会の

ルールを解き放ち、生きていかねば〉

〈やっぱソン・オクスクは上手。

貫禄と余裕が感じられた〉

〈商業演劇は日韓変わらないんだな。

たぶん稽古時間少ないから、

個々の力でやりきった感。

台詞の絡まりがないから

芝居全体に深みがなくウスッペラ〉

・・・様々な声が椅子の数。

 

 

そういえば。

10年以上ご無沙汰の博品館劇場。

新橋から歩いたけれど、

時間があったので駅近くの

岡山鳥取の合同アンテナショップに

少し立ち寄った。

 

 

ひるぜん焼きそば、

クルードスパゲッティに

すなば珈琲などなど名産品が並ぶ。

勿論、きびだんごも。

 

 

そういえば、桃太郎でお馴染みの

お団子のパッケージも

すこぶる変化している一つだ!

 

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