Ma Vie Quotidienne

一歳に二度も来ぬ春なればいとなく今日は花をこそ見れ

自然がいっぱい!北リアスの旅 ⑤ 南部曲がり家でお泊り

2012-09-15 23:37:23 | Travel
この日のお宿は、
野田村の山間部・日形井地区にある「苫屋」さん。



南部曲がり家を改装して民宿&カフェとして営業されています。








北リアスの旅の計画をしたとき各市町村の観光案内をネットで検索していて、
ここを見つけました。

電話がないので宿泊予約・問い合わせは郵便で・・・・とのこと。
連休だし混んでるだろうな。
もし泊まれなかったらカフェでランチだけでもいいから寄ってみたいな…と
往復はがきで問い合わせたところ、
なんと泊まれるとのお返事いただき、わーいわーい!と喜んで伺いました。


3部屋ぐらいあるそうですが、
普段はすごく人気で男女に分かれて相部屋になることも多いとか。

この日は奇跡的に私達だけの貸切状態


こちらのお部屋を使わせていただきました。



ウェルカムドリンクで一息ついたあと、
お風呂をいただき、
さて晩ごはんの時間です。




お食事はいろりを囲んでいただきます。


お料理は自家製の野菜中心、シンプル&ヘルシーメニュー。

脚付きの御膳でいただきます。


野菜の味が濃い!
栄養が詰まっている気がする。


いろりでじっくり焼いたかぼちゃ、のだ塩付き。

美味し!

次々いろんな野菜が出てきます。

シシトウ。





お酒もたくさんあります(笑)

最初は地酒・黎明をいただきました。
田舎の日本酒でしかも本醸造ってことで、
昔の日本酒(普通酒)みたいな味をイメージしてたんですが、
これまた意外とさらっとフルーティでびっくり。
おいしかった。

そして次は、

スペインの白ワインいただきました。

濃い味のお野菜に合う、なかなかおいしいワインでした。


〆のごはん。




お食事&お酒で、
宿主といろりを囲んで語り合いました。

宿主さんは岩手県外ご出身のご夫妻。
野田村に来てもう十何年だか・・・。


電話もテレビもない生活ですが、
社会から逸脱しているわけではなく、
最近の社会情勢のお話もさせていただきましたし、
地元に溶け込み、一緒に震災の被害に心を痛め、
復興のためにいろいろ活動してくださっています。


すごい人たちです。


さて夜も更けて、
こんなに山の中で街灯もないんだからきっと星がきれいだよねって外に出てみました。

案の定すごかった!
天然プラネタリウム。
今まで見た星空でかなり上位です。

写真でうまく撮れなかったけど・・・。

今までではアラスカのデナリ国立公園と、富士山の8~9合目で見たのがすごかったんですが、
それに匹敵もしくは追い越して一番になるくらい!

あーどんな言葉でもあの星空を表すことはできません。

みなさん是非苫屋に泊まって夜空を見てください。
車も来ませんから道路に大の字になって星を見ていられます。
(クマに襲われる危険は否めませんが・笑)



そして翌朝。


朝ごはんの前にお散歩。


もう壊れそうな茅葺の小屋。
周囲の木と一体化しています(笑)







どんどん森の中に入って行けそうでしたが、
お腹が空いたので宿に戻りました。


おはようございまーす
って、囲炉裏端に座ります。



手作りパンを囲炉裏でトースト。

のだ焼きの食器でいただく朝ごはん。


囲炉裏で作ったスモークサーモン、
玉子も囲炉裏の灰の中に埋めて作ったゆで(?)玉子。
囲炉裏って便利ですねー。

全部おいしくいただきました。


あーほんとに満喫しました。

この数年、なんだかバタバタとした生活で、
こういうスローライフが体中に染みわたりました。


素晴らしいひと時、
ありがとうございました。
また来ます!


宿をあとにしてもうすこーし野田散策、そしてまた南下して次の町へ。

つづく。

自然がいっぱい!北リアスの旅 ④ 野田村の南部曲がり家とアジア民族造形館

2012-09-15 23:32:30 | Travel
野田村の海沿いをあとにして、
津波の浸水被害があったエリアを通り、



野田村の内陸方面、山間の日形井地区へと向かいました。




そこには南部曲がり家を保存して
観光資源にしている一角があります。










「南部曲がり家」とは母屋と馬屋が一体化したL字型の家屋。


その内部を改造して「アジア民俗造形館」として公開しています。

昔ながらの造りは残しつつ・・・・







なぜか内部にはアジア各国の文化に関する展示物・・・・







そして外にもアジアンなモニュメントや家屋を模したもの・・・・。











なんで野田村にこんな展示物を????


民俗学者の金子量重氏が、
タイのヤオ族の生活様式・家屋様式と、
曲がり家で家畜と一緒に生活する岩手の農村のそれが似ていると言ったことが
ことの発端らしいです。


大陸の展示物があると思えば、
のだ窯のアート作品の展示もあり・・・、




そうそう、すぐ近くにはのだ窯の工房もあり・・・。




また、つい最近までおばあさんが暮らしていたという曲がり家もあり・・・・












土間のある感じとか間取りとかが、
うちの祖母の昔の家とおんなじだーって妹と盛り上がっちゃいました。

ちゃんと手入れしないと茅葺屋根ってこうなっちゃうんですね・・・。



まあこんな感じの大陸文化と野田村文化の今昔が入り混じった不思議空間。
なんだろ、
私達はうちの祖母がすぐ隣の村にいるってことで空気感に違和感がないから、
行く前に予想していたよりは相当楽しめました(笑)


そして、
この夜はこの日形井地区にある南部曲がり家の民宿にお泊りです。
楽しみー。

つづく。

自然がいっぱい!北リアスの旅 ③ 野田村をぐるぐる

2012-09-15 23:30:52 | Travel
次の目的地は九戸郡野田村。
夜も野田に宿をとっていたので、この日はゆっくりと野田村めぐりです。


震災後不通だったけど今年の春に運転再開(一部バス代行運転)した三陸鉄道北リアス線、陸中野田駅。

まずはそのすぐ近くの「道の駅」にて物色。


被災者の手作りの品も売ってました。

野田村で有名なもの、知っていたのは、
のだ塩、山ブドウ、のだ焼(陶器)・・・

他にもいろいろあるって今回はじめて知りました。
ホタテ、ロードナイト鉱石、南部曲がり家・・・・などなど。

出来るだけ多くのものに触れたいな・・・・。

ということで、

のだ塩ソフト。
これ美味かったー

野田村では古くから海水を煮詰める「直煮製法」で製塩がおこなわれ、
その塩を牛に背負わせて盛岡や秋田のほうまで運んでいたそうです。

「野田べこ」の像。

お土産も買っちゃいました。

のだ塩と山ブドウサイダー。
サイダーはすごい濃厚で、
ランブルスコというイタリアの微発泡ワインを髣髴とさせる美味さでした。

あと、
久慈の北にある洋野町はこの日の朝にJRで通っただけで経済活動できなかったので、
野田の道の駅でこれを購入。

洋野町大野の牛乳。
濃厚でおいしかったでーす!



ショッピング終了し、海を見に行きます。



十府ヶ浦の美しい浜辺・・・・

地震による地盤の変化でその形は変わってしまいました。

松の残骸たち。



堤防も破壊されたまま・・・。







そして瓦礫・・・







海沿いの道はずっと工事中。





国道の両側に瓦礫・・・









分別場も。




結構被害が大きかったことが分かります。



ちょっと車の調子が良くなくて、こちらで見てもらったんですが・・・・。

以前は別の場所でやっていたのだけど、全部津波で流されて、
いまは
たまたま使われておらず浸水のみで倒壊を免れたこの工場を間借りして営業しておられるそうで。

いろいろ大変です・・・・。


のだ窯のギャラリーにも行きました。


のだ窯は、陸前高田出身の泉田之也さんが
小久慈焼を経て独立した窯で、
数々の受賞歴、そして海外での個展などで注目されています。


ご主人は山間部の窯で創作活動していらして、
こちらのギャラリーでは奥様が明るく楽しい接客をしてくださいます。

ここで、前から欲しかったのを買っちゃいました。

すり鉢。

やっと手に入ってうれしい・・・。


さて、いったん海沿いをあとにしまして、野田村の山間部に向かいます。



つづく。

自然がいっぱい!北リアスの旅 ② 久慈を満喫

2012-09-15 23:24:30 | Travel
まだ久慈ということでいろんな施設はオープン前なので
まず海を見に行きました。

市民文化会館、通称アンバーホールのわきを通って海岸方面へ。


ちなみに久慈は琥珀の産出で有名なのでいろんな施設なんかの名前が琥珀絡みです。
アンバーホールも然り(アンバー=英語で琥珀のこと)。


はい海です。


震災の爪痕・・・・・。


つりがね洞。かつてはあの空洞のところに釣鐘状の岩が下がっていたそうです。



「つりがね洞」の案内の板が壊れていましたがこれも津波の仕業でしょうか・・・。


沖のほうでは工事中。

壊れた堤防をまた作っているのでしょうか・・・・。


この小袖海岸は「北限の海女の里」としても有名。
若くてかわいい海女さんがメディアで紹介されたりもしてますね。
来春のNHKの朝のドラマも北三陸の海女さんが主人公のお話らしいですね。


海岸に転がっていた機械片・・・・。

津波の残したものなのでしょうか。


さて、いったん海を離れやや内陸方面に向かいます。

途中にはこんなものが・・・。

庚申塔。
庚申(かのえさる)信仰って言うのがあるって初めて知りました。
あちこち歩くといろいろ勉強になります


さて、次は琥珀博物館を見に行くことにしました。


琥珀はご存じのとおり、木の樹脂の化石。
私が琥珀というものをしっかり認識したのは、
映画「ジュラシックパーク」を観たときですかね。
樹脂の化石である琥珀に閉じ込められた蚊から
その蚊が吸ったであろう恐竜の血液を採取し、そのDNAから恐竜を蘇らせる・・・みたいな。


(参考画像)

実際はアクセサリーとして売られていることが多いのではないでしょうか。
久慈ではそんな琥珀が採掘され、
日本で唯一の琥珀の博物館があるのです。


さて、琥珀博物館に到着。

まずは新館から見てまわります。




こんな大きな琥珀の原石も!


琥珀って限られたところでしか発掘できないんですね・・・・。




昔は治療にも使われていたんですね・・・。

そして本館(旧館)へ。


いろんな琥珀の原石が展示されています。



どうも中米産の琥珀のほうが透明度が高いと思ったら、
木の種類の差なのかもしれませんね・・・・。


近くには琥珀の採掘場跡もあり、
ちょっと入ってみました。








さて、
いろいろ勉強したら小腹が空いたのでおやつタイム。



リトアニア館。
バルト三国のリトアニアでも琥珀が採れるとのことで、
姉妹都市提携してる関係でこんなところにリトアニア物産館です(笑)

私は山ブドウソフトいただきました。


妹はリトアニアのホットドック、パンデーレを。




さて、小腹も満たされたところで、
次は小久慈焼の窯を訪ねました。














すごい素敵な四角いお皿と片口を発見し、
思わず買ってしまいそうでしたが、
最近料理もあんまりしていないしウチには使ってない器もたくさんあるので
ここはぐっとガマン(笑)


そしてお昼ご飯を食べに行きました。

狙いはこの辺りの郷土料理、まめぶ汁。

まめぶというお団子が入った汁を定食でいただきました。


まめぶの中にはクルミと黒砂糖が入ってる!

おいしかった。
ごちそうさまでした。


見どころ満載の久慈ですが、今回はこれにて終了。
また来まーす!
ってことで、国道45号線を南下してお隣の野田村へ。


つづく。

自然がいっぱい!北リアスの旅 ① 八戸~久慈 

2012-09-15 23:15:25 | Travel
9月の3連休、またまた岩手県に出かけました。
この度は北リアス、すなわち岩手県の沿岸北部中心の旅です。

先の震災の津波の被害は岩手県の県北や青森の八戸、その北まで及んでいます。
あ、北海道の太平洋側もね。
でも他に比べると被害が少なかったためかなんなのか、
あまりメディアに取り上げられることもなく、
取り残されているような気がして、なんだかかわいそうっていうか・・・。
自分の目でどんなふうになっているのか見ないとなってずっと思ってました。

春先に北リアスの旅を目論んでいたのですが、
この地方特有の「やませ」という気候のため満喫できない可能性があり、
やませが少なくなるこの時期を待っておりました。

妹も車で参戦するということで、
久慈駅前で待ち合わせることにして、
私は八戸で新幹線から在来の八戸線に乗り換えて
久慈までのんびり鈍行列車の旅です。


八戸駅。



素朴な感じの列車に乗って、海岸線をずーっと南下します。


八戸も結構津波かぶってるんですけど、
車窓からパッと見た感じではもうわかりにくくなってましたね。


それにしても良いお天気に恵まれました。





そして岩手県に入りました。



九戸郡洋野町種市。
この辺りでは南部もぐりという潜水でのウニ漁が盛んです。
この旅の少し前にテレビでやってて初めて知りました(笑)

この駅も浸水しているのですがすっかりきれいになっている様子・・・。
種市では漁港の施設が被害を受けましたが、
集落は堤防や国道の盛土によって津波の被害を免れたようです。



この種市駅から久慈駅までの区間は、
線路が浮いてしまったり駅舎が壊れたりしてずっと不通だったのですが、
今年の3月17日から運行再開されました。



きれいな砂浜とリアス式海岸の切り立った崖が交互に見えてきます。


サーファーもたくさん。




突然がれきの山が。


同じ洋野町の八木地区。

この地区も漁港施設が大きな被害を受け、
また、八戸線の線路や橋の被害が一番大きかったようです。



それからしばらくの間は美しい海岸線を眺めて・・・




しばし海が見えないところを走って、


久慈駅到着。

9時に着きました。
あ、スイマセン。
いやマジで9時に着いたんです、久慈に

すぐに妹と合流し、
久慈市内を観光しました。


つづく。