Ma Vie Quotidienne

一歳に二度も来ぬ春なればいとなく今日は花をこそ見れ

ドイツワイン ベッカー・シルヴァーナー・Qba・トロッケン2007

2010-10-09 23:49:42 | Wine


2007
Silvaner
Qba Trocken
Weingut Friedrich Becker


フリードリッヒ・ベッカー(Weingut Friedrich Becker)のある
Schweigen(シュヴァイゲン)は、
ファルツ最南端にある、フランスのアルザスとの国境の町。
時代によって国境が変わっていた歴史を持ち、
第二次大戦後の1945年に現在の国境が定まった。
そのため、ファルツの生産者の持つぶどう畑の5%はフランスエリアにある。
ここではフランスは“よその国”ではなく、“ほんのお隣”だ。

フリードリッヒ・ベッカー(Weingut Friedrich Becker)は
小さい家族経営のワイナリーで、14haの畑を持つ。
赤の生産量は40%で、シュペートブルグンダーを中心に、
ポルドギーザー、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロなどをつくり、
“ピノ・ノワール”ラベルのワインもある。
ファルツ一の巨大な協同組合の跡継ぎだった彼は
品質のこだわりから1973年父の猛反対を押し切り独立、
当初は貴腐ワイン用の甘い葡萄ばかり栽培していた他の農家から
「ベッカーの葡萄は酸っぱくて不味い!」と理解を得られませんでしたが、
わずか20年でワインに賭ける努力と情熱から
ドイツのDRCと呼ばれるようになりました。


エチケットに描かれているのは
有名なイソップ寓話の「すっぱい葡萄」。
あそこの葡萄は酸っぱいよ・・・といわれ続けた作り手の
反骨精神の表れですね。

そんなベッカーさんが作るシルヴァーナーです。

実はコレ、
作り手さんがいらしたときにサイン入りで購入したものです。
もちろんシューペートブルブンダーも買いましたよ

品種:シルヴァーナー
等級:Qba
甘辛度:トロッケン
alc.:11.5%


<テイスティング>
外観:輝きのあるレモンイエロー 粘性中等度
香り:黄色い花 樽 りんご
味わい:アタックはマイルド テクスチャーはやや厚みがある。
    りんごの風味 やわらかな樽の風味
    酸味は穏やかだがじわじわと広がる
    全体に穏やか
    余韻はじわじわと広がる酸味で中等度の長さ
    最後にバターで焼いたりんごのような香ばしさ


これ、今まで築いてきたシルバーナ感を覆されました
全然ライム感がない。
ファルツという温かい土地と
フランスを意識した作り手だからでしょうが、
ブラインドでコレを当てるには・・・
どうしよう・・・・

答えが出ないので、

ファルツという生産地域をご紹介



ファルツはかつてラインファルツといわれてきたが、
1993年よりファルツと改名。
南をフランスのアルザスに接し、
美しいハート山系の丘陵地帯と並行し約80kmにわたって帯状に広がる、
ドイツで2番目に大きいブドウ生産地。


高名なワイン村が目白押しとなるドイツワイン街道が
全ファルツ地域を一直線に縦断している。
フランスに接しているため影響があちこちに見られ、
グルメ文化もその一つ。

ハート山系の森によって荒いに西風から守られ、
ドイツでも最も温暖な気候に恵まれている。
ブドウの収穫はこの地域の農産物の1/3だが、
ここで作るワインのもたらす利益は2/3に近い。

ベライヒは2つ。

栽培品種
リースリング22%
ドルンフェルダー14%
ミューラートゥルガウ10%
ポルトギーザー10%

ドイツワイン シャーレス・リヴァーナー・Qba・ハルプトロッケン2008

2010-10-09 23:38:47 | Wine

2008er
Rivaner Qba Halbtrocken
Weingut Schales

ラインヘッセンのシャーレス醸造所がつくるリヴァーナー。
リヴァーナー=ミューラー・トゥルガウです。

甘口系だとミューラー・トゥルガウ、
辛口系だとリヴァーナーと呼ぶっていうことになってるらしいですが、
今までわたしが飲んだミューラーと呼ばれているものは
みんな辛口だったので
これもまた緩い感じの決まりなのでしょうな。


品種:リヴァーナー
等級:Qba
甘辛度:ハルプトロッケン
alc.:12.5%
糖度:12.8g/L
酸度:5.4g/L


これによると糖度は12以上ですが、
残糖-総酸度≦10に当てはまってるので
ハルプトロッケン基準クリアということでしょう。

あ~データがあると分かりやすい
このワインも大阪のミツヤさんから買ったものです。


<テイスティング>
外観:微発泡 輝きのある ほぼ無色透明 粘性低い
香り:白い花 若草 麝香 仄かにマスカット
味わい:アタックはシャープ ライムの酸味と苦味
    酸味と苦味が強くテクスチャーも滑らかさに欠ける。
    若草やハーブのような爽やかさ、
    マスカットの甘みも感じられるが
    やはりライムのような酸味と苦味が口内を支配
    余韻は中等度の長さで苦味と酸味、アルコールの揮発


これは大変勉強になる1本でした。
私がミューラーの典型として感じているマスカットの風味と
いつも間違える原因であるライムの風味が共存しています。
そしてまた別の一面も・・・・
最初に香りをかいだとき
まるでソーヴィニヨンブランのような青さと獣臭でした。
いやはや恐るべしミューラートゥルガウ