クルマのサスペンションと長いお付き合い

サスペンションの話、試乗記、旅の話、諸々・・・。

取材 Fポン

2009-10-07 16:09:26 | なんでもレポート
先週、御殿場にあるレーシングガレージにFポンの取材に出かけた。
日本国内を走っているフォーミュラーカーは、FJ-1600と一部の例外を
除いてその殆どが外国製。それもヨーロッパ産が当り前、と言うのが今まで
だったが、2009年のFポンのシャシーはアメリカ産。スウィフト社製の
ものだ。(スウィフト社の代表は、あのヒロ松下氏)
久々にフォーミュラーカーを目の前にして感じたのは“でかい”だ。
コックピットに座ってみたら、今度は“狭い”。
シートが立川選手のもので、お尻がキツイ、とガタイの割には窮屈な感じがした。
クラッチペダルはスタートの時しか使わないらしいが、渋く重く、信号待ちなら
2回が限度の感じだ。そしてサーキットで走らせると、ダウンフォースが
効いてくるハイスピードコーナーは、ハンドルが切り込めず手アンダーに
なる程、メチャクチャハンドルが重い、との事。
今は多少、対策できているらしいが、重いのに変わりない。
レギュレーションで、エンジン・タイヤ・シャシーは規定のものを使用。
セッティング出来るのは、バネ・ショック。
“競う”と言う意味でこれが正しいのかどうか?どの部分がレースなのか?
まったくもって解らない、と言うのが取材しての感想だ。

ニホングランプリ 雑感

2009-10-07 13:41:36 | なんでもレポート
F1中継を録画しておいて、次の日に見た。
コースアウトクラッシュが多く、ヒヤッとする場面が何度もあったが
幸いドライバーは、大事に至っていないようだ。
安全面の対策改善によるものだが、あれだけの数のコースアウトは
マシンの仕上げによる影響だと思う。
F1マシンは空力マシンと言われて久しい。
ダウンフォース(神の手の力?)を得る事で、高いグリップ力を発揮させている。
空力空力と言い始めると、必ず出てくるのが車両姿勢の話。
車高が上下に変動する事と、ピッチングを極端に嫌う。
地面からの距離を動かなくしたいのだ。・・・で、その対策をどうしているのか?
左右のサスペンションがリンクで繋がっていて、車体真ん中に支点を置いた、
シーソーのような動きをする。
右が10㎜“上に”動くと、左はほぼ10㎜“下に”動く。
左右同時に上に動く時は第3ダンパーと称するダンパーが、更に抵抗して
沈み込みを阻止。(と言っても一応バネが付いています)
とにかく車高が下がるのを止めようとしている。
これにスタビライザーが付き、更にロール剛性を高くする目的で
フロントアーム角が極端にロール軸を高くする方向でセットされている。
つまり早く言えば、フロントサスペンションは、これ以上無いほど
「どアンダーステアー」になる様、仕立ててある。
ダウンフォースの少ないヘアピンコーナーを見れば、殆どのドライバーが
インに付けず、外向き姿勢のまま大回りしている。
F1ドライバーをしてもあれが精一杯。まるで初心者走法。
しかしスローコーナーはどうでも良くて、空力を活かした高速コーナーが
速ければ充分に良いタイムが出せるのだ。そこで、コースアウトの理由は・・・
鈴鹿サーキットに限って言えば、旋回途中で速度コントロールするコーナーが
多い事だ。速度が変わり、ダウンフォースが変わると、走行ラインもそれに
呼応して変わる。進入の一瞬をためらうと、舵の問題ではなく、ダウンフォース
の変化で、行き先が変わるのだ。「アレレッ」のコースアウトはそのせいだ。
サスペンションはガチガチに固められていて、ストロークも少ないから
縁石は迂闊に乗れない。タイムは出るけど、一歩踏み外すとコワイ事が
起きるF1マシンは、路面がバンピー等とドライバーが良く口にするが
それって、エンジニアのわがままであって、サーキットのせい!では
ないと思う。