クルマのサスペンションと長いお付き合い

サスペンションの話、試乗記、旅の話、諸々・・・。

スタビライザー

2009-05-26 13:26:59 | なんでもレポート
先週始めからの作業で、ロータスエリーゼにスタビライザーを
取り付ける「工事」を行なっている。
スポーツカーのエリーゼにスタビライザーを取り付ける?!
強化スタビの事?それとも、新たに?・・・
今や身近な(と言っても簡単には買えませんが)スポーツカーの
1台であるエリーゼ。
軽量でサーキット走行も似合う走りのイメージがあるのだが、
あろうことか、リヤスタビが装備されていない。
初代エリーゼから今日のモデルまで、全てのエリーゼに、無い。
ミッドシップカーでリヤスタビが装備されていない唯一の車かと思われる。
無い理由、無くて良い理由、メリットなど、考えを巡らせても
答えが出せない。
ミッドシップカーでリヤスタビを外してのセットアップは考えられないのだ。
だとすると、エリーゼは特別な「何か」を持っているのか?と、
思ってみたりするのだが、走らせて見ると限界走行付近は、
リヤスタビの無い車両の動きそのもので、車体の軽さに
いくらか助けられているだけの話。
明らかに、乗りづらさと危うさを持ち合わせている。
多くの人は外から眺めるだけだから、事の真相は知らないし、
乗った人たちですら、
「エリーゼはこんなもの」
「軽量なスポーツカーはナーバス」等といった、
良く判らない“うわさ話”の発信源になる。
“危うい物が速く、乗りづらいのがスポーツカー”的なまとまりだ。
・・・まあ、アホらしい話はこれくらいにして、・・・
真面目に考えれば、リヤスタビを付けない訳にはいかない。
見た目のスポーツカー度と中身が中途半端という、一例だ。
エリーゼオーナーの大半は、冷や汗を掻きながら自分の
ドライビングテクニックを駆使して
「コレって楽しい事?それとも危ない事?」
「もっと気持ちいいハズなのに(頭で描いていたのは・・・)」と、
頭の中をグチャグチャにしながら走らせているに違いない。
幸いエリーゼオーナーではない私は、高みの見物担当だから、
落ち着いていられるが、サスペンションを見る側としては、気が気ではない。
何度かサーキットを走らせているけれど、“ナンジャコリャ?”である事は
確かだ。
リヤスタビはつけましょう。
ミッドシップカーは危険です。