羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

迷いながら・・・。

2005年06月08日 | Weblog
わたしはその恋へ、躊躇いもなく飛びこんだ訳ではありません。
当たり前ですが、とても迷いました。
『家庭外で誰かを好きになる』という未知数は、
好奇心や興味よりも、怖れや戸惑いの方がずっと大きかったのです。

でも、そのひとの優しい眼差し、傍らにいるときの安堵感は、
心地よくわたしを満たし、入院中そして退院後の不安定なときを
支えてくれました。

そのひとはとても家庭を大切にしていました。
奥さんの写真も、生まれたばかりの赤ちゃんの写真も、
いつも持ち歩く人でした。
彼にとってわたしは家族とは別の存在であり、わたしはそれでいいと
思っていました。
『なんとなく恋の予感』そんな曖昧なふんわりした時間が二人の間には
あったような気がします。

「好きだな」と想うことはときに苦しく不安もあったけれど、
何事も急がないような彼のペースに落ち着きを取り戻したりしました。

家庭外で誰かを好きになるのなら、
わたしは何があっても受けとめよう、きちんと向き合おう、と
ひそかに心に決めた頃です。