羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

潮風

2008年08月27日 | Weblog
体力のないわたしがあなたと歩けるように、
「歩きやすいかな?」と思って買った赤い靴は、
やっぱり足が痛くなるからダメだったので、
迷っている時間がなくていつものパンプスで行った海。

砂のついている靴がこの家の玄関にあるのは、
間抜けなわたしが考えてもおかしい、ということがわかるので、
シャワーを浴びる前にそっと隠す。

潮風の掌が撫でていった髪を洗って、
すっかりみんなバスタオルできれいにする。

たぶん、
記憶だけが残っていく。
残っていたから。(何年も経ったのに)
いま、「そうだったね」と笑いあえるように。
これから先、また「そうだったね」と、
あなたと語り合えるときがくるのかもしれない。

新しい場所

2008年08月10日 | Weblog
父の書斎があった二階の片隅にじぶんの居場所を作りました。
なんだか「巣作り」という感じでした。
少ない予算ながら、気に入ったカーテンを探し、ベッドカバーを選び、
小さい机を買いました。
そこに兄が作ってくれたパソコンを運び込み、読みかけの本を持って来ました。
窓から空の変化を眺めることができる、ひとりきりになってぼんやりできる、
新しいじぶんだけの場所。
リビングにも、キッチンにも、ママがいなくても、もういいでしょう。

でも、誰かが声をかけられるように、バタン!とドアを閉めたりしていません。
そしていつも隙間から顔をのぞかせて興味津々なのは予想通り、猫でした。
わたしが新たに何かを持ち込むたびに、せっせとチェックしています。。