羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

部屋を片付けて

2014年11月27日 | Weblog
先日、中学校のクラス会があった。
はるか昔のクラスメイトなれどみんな面影があって懐かしい。
そこでもでた話題。親の介護。そして親の部屋の片付け。

私も母がいた部屋を久しぶりに片付けた。
母がホームに入った直後は気になっていた台所や
押入れなんかを整理したが、まだまだ手付かずのところはたくさんある。

その部屋を使っていいですか?と息子からメールがきた。
彼はいま自主制作映画にとりかかっている。
脚本を考えてると聞いたのはたしか夏の終わりだった。

映画学校に行っていたので以前にも一度、この狭い我が家で撮影をしていた事があった。
今回、おじいさんと少女の役を探していたが何しろ予算も人手もない。
それで「いつかはおじいさん」と「すこし前は少女」ならごく身近に存在するので
家族総出で協力することになった。
爆笑、一転、緊張感。まる一日かかってみんな疲れたと思うけれど
見学していたわたしは彼らの成長と仲のよさをあらためて感じて
うれしかったし楽しい日だった。


撮影前日、母の部屋を使うために母の愛用のテーブル周りを片付けた。
一番たくさんあったのはヘアブラシだった。
あとからあとから驚くほどあらわれた。
それから使いかけの化粧品。きっと勧められるままに購入してしまったのだろう。
いまは鏡を見なくなった母だけれど
手鏡もいくつもでてきた。

お正月になったらまた「家族総出」で必ずホームへ行こうと思う。

さてブログを更新せずに何をしていたかというと
まあやっぱりゲームをしたり本を読んだりしていたわけですね。

いつか行った国分寺のカフェ萩に月猫」にまたおじゃまして月猫ランチ。

それから昨日はようやく風待サロンへ。
風待文庫を閉めたあと自宅を開放してみんなが集える場所をつくった彼女と愛犬に会いに行った。
文庫の雰囲気は見事なまでに再現されていた。


オープンスペースにするという発想と決断はとても彼女らしく
何事も受け入れながら積み重ねて前へ進む、という心意気を見せてもらったと思う。
「薄紫の冬桜」もきっと文庫の棚に馴染むだろう。
お気に入りの居場所みたいに。


花の便り

2014年11月15日 | Weblog
拙い作品に感想をお寄せくださった皆さま。
ありがとうございます。
添付していただいた犬のエッセイ、こころに残っています。
図書カードも何よりでうれしいです。
きちんとお返事しなくてごめんなさい。
そして昨日届いたスミレの手作りブローチ。
しっかりお弁当箱に入っていたので繊細なまま無事、到着しました。
ただ、、、手がかりになるものがなく、どうしてもお名前に覚えがなく、
ふしぎな気持ちです。
遠くからやってきた花一輪。
もしもこのブログを読んでいただいている方でしたら
この場をかりて御礼申し上げます。
思い出せないけど旧知の方だったらごめんなさい。


日々、寒さへと加速していく。
あまり役にたたないけど小さな電気ストーブをだした。
そのために周りを片付けた。
それでも寒い部屋で今は姫野カオルコさんの「昭和の犬」を読んでいる。
図書館で借りてきた本はもう一冊、俵万智さんの「オレがマリオ」。

子を連れて西へ西へと逃げていく愚かな母と言うならば言え
子は眠るカンムリワシを見たことを今日一日の勲章として
夕暮れの水族館をめぐりゆく家族ごっこをエイが見ている


そういえば万智さんは仙台のひとだった。と思う。
いまは石垣島で子育てをしながら歌を詠んでいる。

秋、駆け足。

2014年11月07日 | Weblog


「薄紫の冬桜」は今回もアザミ書房の同人誌コーナーに掲載していただきました。

灰皿町でお世話になっている桐田さんに「出来ましたー」と一冊送るだけ。
多少のコメントは書き添えるものの桐田さんが写真を撮り、
作品を選択して掲載してくれるので有り難い。感謝。

今回、完成後に二ヶ所のミスプリントが見つかった。
ひとつは長女と内職のようにして修正ペンで直したが、
後で気がついた(というか次女が教えてくれた)ところは
そのままだいぶ発送してしまった。
見苦しくてすみません。(まだあるかも・・・!?)


今朝の朝刊に瓢湖の白鳥の写真と記事が載っていた。
もう一度行きたい、この寒い時期に。
美しい朝もやの田園風景をぬけて。

新潟は広くて訪問は二回目だけど「未踏の地」がまだまだある。
次回は魚沼市のお寺にある石川雲蝶の彫刻作品をぜったい観たい。
雲蝶は幕末から明治初期にかけて活躍した彫刻家で、
「日本のミケランジェロ」と呼ばれているらしい。

旅から帰るとまた次の旅を考える。
そのために日常をこなしていく。
秋が駆け足で空を過ぎていく。

桜の森の満開

2014年11月06日 | Weblog
新潟母娘旅二日めは一日乗車券を買って市内をバスでまわった。
丘の上にある「安吾 風の館」は訪れる人も少ないのか
しーんと静か。
すこし離れていて行けなかったが新津には文学碑があり、
「桜の森の満開の下」からこういう一節が刻まれているという。

   頭上に花がありました
   その下にひっそりと
   無限の虚空が満ちていました
   ひそひそひそと花が降ります
   それだけのことです 

                                                                             (坂口安吾)

 その日は雨はやんだけれどとても風が強くて寒い日だった。
でも文化の日なので入館料が割り引きや無料になるところが多く、嬉しかった。
會津八一記念館にも寄ることができた。

最終日、弥彦神社の紅葉。                       





飛び立つ

2014年11月05日 | Weblog
今年も次女と秋旅行。
今回は新潟へ。一日目は新潟の上のほうの村上へ。
11月から食べられるという村上の鮭づくし。
予約をしないと食べられないそうなので行く前に料亭「新多久」で
懐石を、と決めていた。
思いきってささやかな贅沢。多少緊張しつつもとても美味しく戴いた。
それから日本海沿いの奇岩の連続「笹川流れ」へ。
この頃には雨も本格的に降り出していたが、
やがて次女のバイト時代の知り合いのご夫婦の所へ無事到着。

村上でもっとゆっくりしたかったが時間がなく急いで戻る。
でも新発田でレンタカーを返却する時にはもう予定の列車に間に合わないかも・・・!という
時刻になっていた。その列車に乗らないと二時間くらいはもうない。
しかも宿泊地近くの駅には旅館のお迎えの車が待っている。
焦って駅の場所を聞こうとしたら、レンタカー店の店長さんが
それなら車で送ってあげます、と言ってくれた。
列車は間に合わないかもしれないので旅館の車が来ている所まで。
とても助かった。
旅先ではいつも必ずたくさんのひとたちに助けてもらう。
(やっぱり母娘はどこかのんびりしてるのかもしれない)

翌朝、6時前に起きて瓢湖へ白鳥を見に行った。
朝もやの田園風景をぬけてしばらくいくと鳥たちの鳴き声、そして羽ばたき。








雨もやんでそれはそれは素晴らしい光景だった。
水中で助走しバサバサバサッと大きく羽を広げ何羽か一緒になって飛び立っていく。
いつかは見たいなーと思っていた白鳥たちの勇壮な飛び立ちだった。