羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

something

2009年06月30日 | Weblog
吉原幸子という大好きな詩人が出会わせてくれた長崎のひと。
森永かず子さんは才色兼備の美しき詩人、作品を読ませていただく度に
言葉たちの奥行きの深さ、表現の可能性ということを目の当たりにする。
尊敬する彼女から「something9」を送っていただいた。
読み応えのある詩集で、鈴木ユリイカさんが発行している。
前のハガキに弱気なことを書いたらしく(あまり覚えてない)、
可愛い猫の便箋に励ましの言葉があり、その猫たち(いろいろいる)の
仕草と共に読み返しては嬉しい気持ちになってくる。

言葉というのは、こうして人と人を結び、
和ませてエネルギーとなる。

先日は市内で活躍している古厩さんの期間限定「ふりまや」へ、
ちょっとだけおじゃました。
いろいろな企画を打ち出して、実現していく。
一歩を踏み出す彼女はカッコイイ。
伊勢英子さん、桐野夏生さん、と好きなひとが共通していて、
お近づきになれた女性。
市民テレビにも出られてパワフル!素敵!
そんな彼女にだってもちろん落ち込むことはある。
そういう話が出て、わたしのつまらない例え話でも「そうよね」と
共感してくれた。

元気をくれるひとたち。ありがとう。
紫陽花の六月も終わる。
泣いていたわたしも元気になってきました。

展望レストラン

2009年06月24日 | Weblog
「頭痛患者の会」というと何故か笑われる、という記事が会報にあった。
わたしも笑われたことは何度もある。
本人はそれほど辛い病態な訳だから、それは心外だけど、仕方ない。

懇親会の時に、意気投合した女性たちと時々会って、情報交換している。

6人くらいのちょうどいい人数なので疲れない。
(でも、誰かが来られないことはいつもある)

同じ病気、つらい頭痛に苦しみながら頑張っている仲間だから、
会えるときは楽しい。

わたしがランチを予約したのは、新宿の高層ビル(住友ビル)の49階。
和食のセットが驚くほど安いし、もちろん眺めが抜群で、
夜は居酒屋になるのだが、夜景は素晴らしいと思う。
なんと!ランチセットには飲み物やデザートだけでなく、
サプリメントがついてくる。
いろいろあって選ぶのだけれど、みんなに聞いていると時間がかかるので
勝手に「デトックス」。全員、同じのをオーダーした。
小さな紙袋に二種類、五粒ほどのサプリがきて、
みんな賑やかに興味津々。

「前回会ったときは元気がなくて心配だったけど、
今日は元気そうで良かったわ」と年長の仲間が言ってくれた。
彼女に「この店、気に入ったから名前、教えて」と聞かれたが、
英語プラスローマ字、、、伝わるのに少々時間がかかった。

古本カフェ

2009年06月23日 | Weblog
新婚の長女はほんわかと幸せそうで、なによりそれが嬉しい。
むかしからわたしたちは双子のように仲良しで、
よく似ていて、一緒に過ごす時間はたのしい。
病院の付き添いだったり、
「二人誌」の打ち合わせだったりしながら、
本を交換し、ご飯を食べて、デザートもシッカリたべて、
洋服を見たり、古本を探したりしている。

今日も病院の帰りはここ。




好きな店を少しずつ増やして、
こころのなかもちょっと見せ合ったりして・・・・?

親友のような娘がいて、良かった。


野の花

2009年06月22日 | Weblog
栃木へ小さな旅。

戦場ヶ原には期待していたクリンソウが満開。わたすげの花も可憐に風に吹かれていた。


カルガモの一家は可愛くていつまでも見飽きない。

深呼吸して、こころもだいぶ安らいだみたい。

でも、、、、帰り道は深い霧がたちこめていた・・。

やはりまだこのさきはみえない。

ギリシャの猫

2009年06月17日 | Weblog
今年も、彼女は休暇をとってギリシャへ。今日、お土産と写真を持ってきてくれた。
猫が大好きなわたしたち。彼女の撮ったギリシャの猫たちに毎回、目が眩む。
それほど可愛い。ほんとうに絵になる。
携帯もデジカメも持たない彼女は、愛用の古いカメラに優しい眼差しを託す。
「これ、構図を考えて撮ったの」と聞いても「ううん、ぜーん、ぜん」と
笑っている。
毎年行くから、ギリシャの猫たち、市場、いつも行く古本屋、レストラン、
そして遺跡、など、相当の数になる。
何気ない路地裏、木陰、かならずどこかに猫がいる。
どうしてももったいなく思えて「写真集にしなよ~」といつも言ってしまう。

彼女は穏やかに微笑むだけだ。

何枚かは、ゆったりと絵筆をもつお母さまのスナップがあり、
幸せそうに異国の地に馴染んでいる。

文学散歩

2009年06月14日 | Weblog
もうすぐ太宰治の「桜桃忌」。そういえば、最初の頃は一人で行ってたけど、
そのうち誰かを「案内」するかたちになり、相手はたいてい男性だった。
太宰が好きだという女友達には恵まれなかった。(最近まで)

そして行かなくなって何年も経つ。
行かなくても太宰さんはあそこで眠っているので、
じぶんが行きたいときに行けばいい、と思っている。

先日、『小さな文学散歩』で文京区を歩いた。
文京区には文学的スポットがたくさんあるようなのだが、
体力のないわたしに合わせて縮小したコースを考えていただき、
同行のお二人の男性に感謝。。。

「立原道造記念館」は大好きな場所。
もう何度行ったのだろう。
あのやさしいソネット、傷つきやすい青年の面立ち。
最近、ポスターも販売するようになったとかで、
丸い字体にこころ安らぐ一枚を求めて早速、自室に貼った。

壁に貼ってみると「出発」という言葉がまず目に入る。

何となく目的を探して、
詩や、エッセイや、短編小説にまで無謀な応募を試みているわたし。
集中しようと思って、締め切りギリギリのばかり選んで、
言葉たちと向かい合っている。

ふと見上げるとこの「出発」という二文字が、
無言で応援してくれているかのようだ。

採血

2009年06月11日 | Weblog
「朝、起きるのがつらいです」と正直に言ってみた。
でも、仕事があるからがんばって起きて行くけれど、
アタマは重いし、一日中、眠いんです・・・。
いつもの片頭痛とは違う気がして・・・。

今日も新宿の病院へ向かうバスの中で、
あっという間に眠ってしまった。
ふと目覚めた車窓が見慣れない気がして混乱する。

そうか、仕事に行くバスじゃなくて、
病院に行くバスだった、と思い出し、
そびえるビル街の真ん中で降りる。

「今日はどう?」
血圧を測りながら看護士さんが優しい。
「ちょっとあぶない気がします」と笑ってみる。
「あらら、」と笑顔が返ってくる。

先生もやさしい。
(以前に通院していた医師からここへ、逃げてきたのだ)
ここの先生は何でも話を聞いてくれる。

診察を終え、タリーズでアボカドの入ったパンを食べ、
食後のいつもの薬を飲んでちょっとひと休み。
帰りのバスでは眠らなかった。
今日は頭痛薬は飲まなくてすむかもしれない。
そう思うと嬉しくなり、久しぶりに街で夏の服を見たりする。
呼び止められてアンケートにも答え図書カードをもらう。

いつの間にか荷物が増え、
左手に痛みを感じた。
そうだ、今日は採血をしたから荷物はなるべく右手で持ってね、
とあの優しい看護士さんが言っていた。

調子にのって疲れないように、
駅ビルで野菜ジュースを飲んで休みながら、
採血のあとをながめた。
採血しにくい血管らしく失敗される事がすごく多いので、
恐怖(?)だったけど、上手にしてくれた。

通院も投薬も毎月、お金がかかる。
銀行に寄り、僅かなパート代からお金をおろした。
でも、こうやって、すこし元気になったりまた沈んだりして、
明日をその次のあしたに、つなげていくんだろう。

いもうと

2009年06月07日 | Weblog
相談にのっているつもりで話を聞いているのに
いつのまにかわたしのことも、
それも「核心部分」をちょっと言ってみたり
している。
だってカンの鋭いあなたが「なにかあった?」
なんて聞くからさ。
誰にもみせないでいようとする部分を思わず、
話していたりする。

まだわたしたちのこどもたちが
ほんとうに小さかったころ、
ごちゃまぜになって野原を走りまわっていたね。

あれから、何年の歳月が経ったのだろう。

わたしよりずっと苦労してきて、
わたしよりずっとシッカリしているあなたが、
ただ、年長というだけでいつに間にかわたしを、
「姉」と呼ぶようになっていた。

たったひとりの
たいせつないもうと。

大きくなったこどもたちを見上げながら、
わたしたちはもう、じぶんのことをいちばんに考えて
いいとおもう。

静かに時が流れるのを眺めながら、

こころ安らかに生きていくほうほうを考えようね。



ポテトとトマトのパスタ

2009年06月02日 | Weblog
六月、それはいつだって「もう六月」で、
やがて「また夏がきたんだね」という季節への
雨の助走
紫陽花の紫

「笑顔がいいね」なんてどうして言われてるんだろう

泣くのが好きじゃないから笑っている

そういうひとはきっとどこにでもいて
ふつうにsuicaとか使って電車に乗ってるんだ

ところでわたしのsuicaにはもう残額が少ししかない
そういえばバスカードも心もとないし
図書カードもあと少しだ

補給しないと枯れてしまう
花みたいに

だけどもうなにもいらないような気持ちで
静かに
空っぽになるのを待ってみたい

いつでもそう思っているくせに
やっぱりお腹はすいて
ポテトとトマトのパスタ

ぜんぶたべたら今日も一日がパタンとおわる