羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

二羽の水鳥

2009年08月21日 | Weblog
「身辺を整理する」って魅力的な言葉だ。
片付けられないわたしは憧れる。
物事の整理と、諸々、いろんなこといろんな関係を整理する。

それで、苦手なわたしはいつもゴチャゴチャしてるし、
そのなかで煩悶もする。

ふと休みができたので、とりあえず手元にあるものから
片付け始めた。
何が要るもので何が不必要なのか、夏バテアタマで考える。
考えながら捨てたり眺めたりして一日が終わった。
友だちからもらって嬉しくてしまい込んだものもいろいろあった。

この、二羽の水鳥。
一羽と一羽なんだけど、磁石でくっついているので、
間にメモや写真が挟める。
「もう離れない」というようにピタッとくっつくのがカワイイ。

このブログのタイトル「羽を休める鳥のように」は
テンプレートを見て思いつくままつけた。

わたしの水鳥は桜模様の包装紙で羽を休めている。
このきれいな紙には息子の彼女から手渡されたお菓子が包まれていた。

たいして片付けられないまま、「身辺整理」なんて難しいまま、
ゴチャゴチャに自己嫌悪しながらもう少し過ぎていきそうだ。
でも、大切なひとたちはいつでもそばにいてくれる。

夏の光

2009年08月17日 | Weblog


田無の東大農場は見学自由だというので行ってみた。
ここは東京!?とビックリするほどの広い敷地。
夏の日差しが緑に輝いて眩しい。


ポプラ並木が続く道。
どこか遠くへきたような気分。

二隻の舟(にそうのふね)

2009年08月14日 | Weblog
ここ4ヶ月ほど、つらくて聴けない歌があった。
寝つきの悪いわたしはクスリがないと眠れない。
クスリを飲んでも、眠いはずでも、眠れないときがある。
そういうときは好きな歌を聴きながら慰めて貰って眠りにつく。

中島みゆき「二隻の舟」
「おまえとわたしはたとえば二隻の舟 暗い海を渡ってゆくひとつひとつの舟
互いの姿は波に隔てられても  同じ歌を歌いながらゆく 二隻の舟」

「敢えなくわたしが 波に砕ける日には どこかでおまえの舟がかすかに
きしむだろう それだけのことで わたしは海をゆけるよ
たとえ舫い綱は切れて 嵐に飲まれても」

「風は強く波は高く 闇は深く 星も見えない
風の中で波の中で たかが愛は木の葉のように」

わたしの小さなウォークマンで、この歌を二人で一緒に聴いた事があった。
イヤフォンを片方ずつ分け合い、目を閉じて聴いた。

あれから月日が経ち、この歌が聴けないときも過ぎ、
好きな歌を手放さなかったわたしのところに再び二隻の舟は戻ってきた。

「ひとつずつの、そしてひとつの・・・」

たくさんのわからないことがあった。ようやくすこし明らかなったことも。
ゴチャゴチャの気持ちをすこしずつ整理して、
巣穴にかえるウサギのようにひっそりと居心地のよい場所も作った。


久しぶりにみゆきさんのアルバムを開いてみたら、
鳥獣戯画のような絵が目にとまった(以前は気がつかなかった)。
猿も蛙も、そして兎も、溌剌として楽しそうだ。

珈琲を飲みながら

2009年08月10日 | Weblog

髪を切った。
何となく伸ばし始めたら、長い髪の自分、というのが面白くて
切るのがもったいないような気になっていた。
でも、暑いからひとつに結ぶ。
長いとパーマの髪がくるくると肩にかかるけれど、
結ぶと疲れたおばさんみたいだった。

不思議な土曜日のせいでこころが落ち着かない。
それで、思い立って髪を切りに行った。
思っていたよりもさっぱりと短くなったけれど、
充分軽くなった。

ここから出発するみたいにまた髪を伸ばし始めて、
すこし長くなったらまたくるくるとパーマをかけよう。
くしゅくしゅのボブもいいかもしれない。

そんなことを思いながら
知人に教えて貰って行くようになった、
井の頭公園近くの「武蔵野珈琲店」へ。
ネルドリップの美味しい珈琲屋さんは、ケーキも美味しい。













昼顔

2009年08月08日 | Weblog
久我山駅で降りた。
思い出して本屋に入り「星守る犬」(村上たかし)という漫画を買う。
新聞の記事で読み、興味をもった。
新聞の投書欄に採用された時の原稿料が五千円の図書カード。
これが役に立つ。

今日は不思議な一日だった。
忘れられない日になるだろう。
いくつもの「忘れられない日」が積みあがり、
それは賽の河原に積み上げられた魂の小石を連想させる。
忘れられないことがあまりに増えすぎてバランスを崩す日は
きっとあると思う。
精神のバランスを崩したさびしい老人になるかもしれないし、
楽しかったことだけを選り分けてくり返し思い出す静かな人に
なるかもしれない。

そんな老後を想像してみる。
でもその前にまだまだ多くの時間が残されている。
毎日なにかを選択し、どうにか考えをまとめ、
なんとか生きていかなくてはならない。
だいじょうぶ、わたしはひとりじゃないし、
きっと少しずつ力を蓄えてつよくなるだろう。
つよくはなれなくても、じぶんがじぶんであることを棄てないで
やっていけると思う。

*****

(以前コメントいただいたカッチーさん、こちらのミスで、
消えてしまったようです。すみません。お気を悪くせずにまたいらして下さいね)

花火

2009年08月05日 | Weblog
明日は神宮の花火大会だそうだ。
(わたしにしてみれば明日は広島に原爆が落とされた日だが)

次女は浴衣を自分で着る練習をしていた。
以前にユニクロで買ったときはまだ中学生だったので、
もっとオトナっぽいのが欲しい、ということになった。

わたしの友人に「貸して」と頼んだら、
「いいよ~、でも金魚の柄(笑顔マーク)」という返事だったので、
結局、ヤフオクで黒地に撫子模様のシックな新品をゲットした。

花火が好きなわたしはよく小さなこどもたちを連れて、
調べた花火大会へと電車で出かけた。
夫が同行することはまずなかった。

今でも、あちこちで見た花火の印象は混雑の程度とともに記憶している。
混雑と無縁だったのは病室から見た花火、
そう、神宮の花火大会だった。
長女とわたしの手術があった夏、新宿の病院からはちょうどよく
花火が見えた。
ガラス窓から見る音のない花火、華やかさとはかけ離れていた。
でも、思わぬ花火見物ができて、
見舞いにきていた家族皆が窓を見つめていた。

花火を見るとき、無言になるのは何故だろう。
一瞬、それぞれがそれぞれのせかいに入ってしまう。
そのときに重なる記憶の光りが、わたしは好きなのかもしれない。

予選通過

2009年08月04日 | Weblog
応募しておいた詩、「二次予選を通過しました」という通知がきた。
疲れて帰宅し、手にした封書は嬉しかった。

今日は病院帰りの長女と会う。
阿佐ヶ谷にいつの間にかできていた「テントカフェ」。
狭い急な階段がちょっと怖いが可愛い看板が迎えてくれた。
クランベリージュースもブラウニーも美味しかった。
娘と「二人誌・薄紫の冬桜 二号」の話をした。






青い鳥を探して

2009年08月03日 | Weblog
小雨の休日。
懐かしい信州、富士見へ行く。
学生のとき、ここで合宿をした。
新聞部の部長だったわたしは後輩たちを連れて、
文学散歩をしたり、何となくてきとうに遊んだりしていた。

久しぶりにとなりの信濃境駅に行ってみる。
「あ、そうか!」と思った。
大好きだったテレビドラマ「青い鳥」のロケ地なのだった。

あのドラマ。もう10年以上も前になる。
再放送も必ずみた。

ドラマでは「清澄駅」となっていた。
信濃境駅のホームには古びた空っぽの鳥かごがある。
青い鳥はもういない。
ロケ当時のトヨエツが若い、もちろんカッコイイ。
このドラマで夏川結衣さんという女優を好きになった。
鈴木杏ちゃんも可愛かった。

駅構内にはこういう写真や
「青い鳥をさがして」と書かれたノートが何冊もあり、
ぎっしりとみんなの想いがつまっていた。

青い鳥、自由を求めて飛び立っていったんだよね。