羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

恋する手紙

2019年04月21日 | Weblog
引っ越しして10日。
片付けてるつもりだけど、
「あれはどこ??」という事態に
直面するたび段ボールを開けまくる。
口を開けたまま未整理の箱があちこちに
出現して今はまたすごい事に…。

それでも今日は気分転換に出掛けてきた。友達に教えてもらった「田端文士村記念館」
企画展は「恋から始まる物語~
作家たちの恋愛事情」


芥川龍之介が田端に住んでから、
多くの芸術家が集うようになったという。
芥川から妻、文へ送った情熱的な手紙、
林芙美子がパリから夫に送ったキスマークつきの手紙、平塚らいてうと奥村博史等々、見ごたえのある展示だった。

田端、という場所へはじめて行った。
知らない所がまだまだたくさんある。
出かけるのに良い季節になった。
新しい住処を出発して未知へと出向く。
すこし新鮮な気持ちでここへ帰ってくる。
帰ってくる場所がわたしにある。



桜吹雪

2019年04月13日 | Weblog
真冬の寒さという4月のある日。
どうにか引っ越し終了。
予定よりも荷物が増えたことを
きちんと把握していなかったため、
引っ越しトラックには積みきれず、
後でバンを借りて自分たちで作業する
羽目になった。
夫のキャンプ用品みたいのが多かった。
一階から三階まで何往復したか、、
すでにフラフラで記憶もあやしい。
翌朝やはり頭痛がひどかったが、
薬と気力で乗りきり家に戻って
さいごの片付けと清掃。
引き渡しの確認。
ひと部屋ひと部屋にお別れを告げた。

そして新しい住処は今
段ボールやあれやこれやで
占拠されて足の踏み場もない。
それでも今日は自転車で買い物へ。
マンションは多摩サイクリングロードに
面している。
桜吹雪を浴びて自転車るんるん。
さあ、今度はこっちの片付けを
がんばろう!ゆっくりと。


黒糖ミルクコーヒー

2019年04月07日 | Weblog
大きな家具は全部なくなった。
本棚4、箪笥6、チェスト2、机2、ソファ、テーブル等々。
トラックは3台きた。
この小さな二階家によくもこれほどの物があったと思う。
まだ捨てるものはたくさんあり、もうカウントダウンなので、
70ℓの袋やまとめた物やらに曜日を書いて、
何もなくなったリビングにおいてある。
今度の水曜日にここを出て行く。
わたしが育った家、3人の子どもたちも育った三鷹。
幼稚園も小学校も中学校もわたしと子供たちは同じ。

次に住む場所を決めるとき、
第一条件は「緑のあるところ」だった。
川があり林がある自然に恵まれた環境にいたので、
こころが落ち着くところはやはり木々の緑だ。
バスが好きなので駅から遠くてもかまわない。
近くに買い物できる所があって、収納スペースのある物件。

いろいろ探して「ここだ!」というところを見つけた。
フリーレントなので鍵は早く貰えて時々行っている。
ここから遠くない。ひとり暮らしの息子の所からも近い。
病と闘う長女の所へも駆けつけられる。
山梨に引っ越した次女の所へはのんびり電車で行けばよい。

「ひとりで自由に」というわたしの願いが叶いつつある。
仕事の関係でしばらく同居する夫も海の近くに気に入った家を見つけた。
毎日、二人仲良く片付けをしている。
捨てるもの、わたしが必要なもの、夫が向こうに持っていくもの、と分ける。
「これはいる?いらない?持って行く?」と話している。
テーブルがなくなった居間でボックスを食卓にしている。
カーペットもなくなって寒いからと夫が自分の毛布を敷いてくれた。

今はゆっくり本を読む時間がなく、引っ越してからの「お楽しみ」が、
春樹さんの「騎士団長殺し」とこれ、フォスフォレッセンスのみゆきさんが出した本
「太宰婚」。


疲れたなーと思いながら黒糖ミルクコーヒーを作って今は本の表紙を眺めている。