羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

猫たち

2011年09月30日 | Weblog
買い物に行く道で猫(複数)に会えることがわかった。
空き地や駐車場やアパートの近くにいる。
さわらせてくれない。
夕方通りかかったときアパートからおじさんが出てきて
餌をやり始めたらあらあらと集まってきた。
小走りに寄ってくる猫もいるし慎重に機会をうかがっているのもいる。
今日またそこへ行ってみた。
餌をもらっていたのは10匹いたけど今日は4匹。
白いソックスをはいた黒猫クンがいたんだけどな~。
ご飯の時間までそれぞれ思い思いの場所にいるんだろうね。






                       



ラ・メール(海)

2011年09月30日 | Weblog
ふと出来た時間に居間の隅の「見ないように」していたところを
ちょっと片付けた。
本棚の前に雑然と積み上げられたいろいろ。ずっと紙袋に入っていたあれこれ。
子どもたちが置いていった景品のぬいぐるみたち。
ごめんね、と言いながら少しずつ処分してきたけれどまだあった。
古い本もたくさんある。
吉原幸子さんと新川和江さんが編集発行していた「ラ・メール」。
女性詩人たちの貴重な発表の場だった。

「佳作」のところにわたしの本名で名前がある。1984年。いったいどの詩を応募したのか、
まったく覚えていない。(佳作なので名前があるだけ)
その頃から今までの空白のあいだに、滲むような作品もあったと思う。
清瀬の小児病院の帰り道、誰もいないホームに佇み、
ポケットに手をいれて空を見ていた日のことをよく覚えている。
そのときから入退院をくり返してきた長女はいま、わたしと一緒に詩誌をつくる。

本棚にはミッドナイトプレスもまとまって置いてある。
ずっと読み返すことなく月日が経ち埃をかぶっていた。
でも今日イギリスからメールが届いた。
「ミッドナイトプレス」で「かれとわたし」を読みご自分のブログに転載して
いただいた女性から。
詩の本はときに海を渡る。
驚きと感謝。
読んでいただく方との出会いは貴重だから、娘にもより多くそういう機会が
あるといいと思う。
彼女はただ黙々と歌をうたっているようにみえるから。
そして、それ(発表しないこと)をとても惜しい、といって下さる方もいるから。

秋の雲は猫の耳

2011年09月28日 | Weblog
秋がきたんだね、待ってた秋。
母と近くの公園へ行った。
「気持ちいいね~」ベンチに腰かけた母は靴を脱ぎとうとう靴下を脱ぐ。
「ふかふか」と芝生に素足。
女学校時代に芝生の雑草取りをした話、この数分のうちに五回は聞いたかな。
見上げると雲は柔らかな絵筆にのったみたいだ。
その途切れたところにはほんのりさんかくの白い雲、猫の耳。
    

              


最近、ふと思い出して数年前にいただいた「すみれこ詩」掲載のブログを再読した。
「わたしとかれ」という詩・・・駿が死んでしまった今読むとあらためて切ない。

さて、ここでお知らせ。
二人誌 薄紫の冬桜」二号が完成しました。 
あざみ書房のサイトで情報が掲載されています。
「駿」という作品もあります。そして意図せずに後書きで二人とも猫に触れていて、
そのために統一感ができました。ありがとう、駿。

お読みいただける方は岡田すみれこまでご連絡ください。
sumireko_2005@yahoo.co.jp

なお便宜上、定価がついていますが送料とも無料配布です。(在庫があるまで)
いずれブックカフェなどに置いていただけるように交渉に行く予定。
そのときはまたここでお知らせします。



全部すてる

2011年09月26日 | Weblog
「ユリゴコロ」のヒットでまほかるさんの本が古書でも高値で売れる。
アマゾンにだしていいよと、長女が言うので「アミダサマ」を出品してみたら
すぐに買い手がついた。「痺れる」も二人で読んだ、が見つからない。
(何故か定価より高値がついていた)
わたしは娘に返したと思い、娘は未返却だと思っていた。
二人とも「そのうちでてくるでしょ」と暢気ではあるが、高いうちに売りたい本音も
実はチラリ、でもやっぱりふたりともマイペース。

ふと思いついて息子にメールして聞いてみた。
「まほかる?なんじゃそりゃ、人の名前?」だと・・・。
「オレのとこにあるデカイ本は1Q84三冊だけだよ」とのことだった。

そういえば、母はいま(ここのところずっと)片付けるのが好きだ。
いろいろ出して整理してまたわからなくなって、、をくり返している。
いらない、とまとめた物の中に大切な宮沢賢治の絵本や
探していた信州のガイドブックなどがあり慌てて回収する。
不要品、という母の基準がどこにあるのかわからないが、チェック作業もタイヘンだ。
(しかもせっかくの整理をジャマされて母はちょっと機嫌が悪くなる)

いちばん困ったのはカレンダーで、
新しくかけてあげても必ず捨てる。混乱するからイヤなのかな。
でも「カレンダーがなくて困る」って言うんだよね。
不便だからと夏の頃までは兄がまとめて持ってきてくれていた。
そして翌朝にはもうそれは袋ごと捨てられる運命。こんなふうにシッカリ書かれている。


ゴミの車が来る前に二階に運んだ。母に内緒で。

夏の日のタクシー

2011年09月18日 | Weblog
先日、母と病院へ行ったあとで市役所へと足をのばした。
クラクラするような昼日中。
いつものように家にタクシーを呼んで病院へ行き、
病院からまたタクシーで役所へ。
飲み物や母のバッグやら持つので日傘はなし。
母も杖をついてゆっくりゆっくりと時間をかけて車へと歩いてくれた。
それにしても暑い。照りつける日差しがつらい。
しかしシルバーパス交付は指定された日があるので(バスはもう乗らないかもしれないが)
その日に行くしかない。行ってみると役所の敷地内、ずっと奥。
母を役所内の椅子で待たせておく(すこし不安、忘れて探すかもしれないので)。
暑い中疲れて交付所へと行く、どうしてこんな場所なんですか?と、
思わず係りに聞いてみた。何しろ年寄りのための作業だ。
まあ、理由はいろいろあるようだった。それで係りは
「お年寄りご本人がみえるのはタイヘンなので代理の方でいいんですよ」と
強調していた。
そういえば、去年は仕事もあったし他の日に遠くまでわたしが取りに行った。
「代理」だってヒマなわけじゃないし、すごく元気なわけじゃない。
この日も朝から頭痛のクスリを飲んで出てきてるのだ。と、内心思いつつ、
母のところへ戻りようやく道を渡ってコンビニで買い物。
う~、ここからタクシーつかまえられるかな~と思っていると、
店の前に無人のタクシーが一台、停まっている。
弁当やお菓子やジュースをせっせとカゴに入れている母を見ながら、
どう見ても運転手さん、という男の人に思いきって声をかけた。
「タクシーの運転手さんですか?」・・・彼は漫画を立ち読みしていた。
「はい、いま休憩で。」
「あ、後でいいんですけど、もしこれから行く所が決まっていなければ乗せて下さい」
というわけで無事に乗せてもらって帰ってきた。ラッキー
母と買い物をしていたら「先に乗ってクーラーかけときます」と言いに来てくれて良い人だった。
介護保険関連の申請書もだした。シルバーパスも千円で交付してもらった。
病院の「テスト」も難しくなかったようだ。
残暑厳しき九月のある日。

待ち受け画面

2011年09月17日 | Weblog
駿がいなくなってから、携帯の待ち受け画面は駿。
たくさんの写真の中から気に入った駿を選び、たまに差し替える。
携帯は日に何度かあけるので必ず駿と会う。
駿はカメラや携帯を向けられるといつも「やれやれ」という顔をした。
「またそれか?」というちょっと投げやりな表情を見せることが多かった。
たまに素直な可愛い顔のときもあるがたいていは横目とか無視。
飼い主にしてみるとそれがまたクールで可愛かった。
夏の間、待ち受けは一階のレースのカーテンに体をあずけて寛いでいる駿だった。
眠いところに携帯を向けられて不機嫌そうにチラッとこちらを見ている。
毎日写真の駿と目があい、つらい気持ちが重なっていくような気もふとして、
今回は後ろ姿にしてみた。(背景が雑然としているのでアップはなし)

データを見ると2009年12月末。
誰もいないリビングのテーブルに広がった新聞やチラシの上にポツンと座っている。
わたしは階段を上がってきたところでその後ろ姿を離れた所から撮った。
(駿は自由に育ってテーブルの上に乗っても叱られないが「食卓」となった時には
決して上がってきたりしなかった。)
柔らかな冬のひかりが降り注いで駿のひげを光らせ、チラシに小さな猫の影を作っている。
駿が背中を見せて佇む姿はいつも「何を考えているのだろう」と思わせた。
あるいはただ「無」のせかいにいたのかもしれない。
もしかしたら雑然とした居間を見下ろして「相変わらず散らかってんな~」と
思っていたのかもしれない。
掃除機が大嫌いだったくせに。

デンタルフロス

2011年09月06日 | Weblog
桐野さんの新刊がでたらしい。
いつ買いに行こう?図書カードの残額はあったっけ?
最近ではやはり、沼田まほかるさんの「ユリゴコロ」がヒットだった。
「九月が永遠に続けば」を娘から借りて読んだのはだいぶ前だけれど、
いま「まほかるブーム到来」と広告されいる人気。
50歳を過ぎてからの作品発表、やはり年齢を重ねたからこその筆致かも。


今日は、母の新しいケアマネージャーさんとの打ち合わせの日。
すごく驚いたことに母がお茶を運んで持ってきてくれた。
さらに冷蔵庫にあった栗蒸し羊羹を切ってきてくれたりして・・・。
羊羹の切り方はバラバラで楊枝もフォークも探せずにデンタルフロスが2本、
お皿に添えてあったのは相手がケアマネさんだから何事もなく、
わたしが取り替えて全然OK。

時々驚くことがある。
うれしいことも、ある。
でも今日はケアマネさんのちょっとした言葉に(かなり)ガッカリした。
これもあり?気にしないほうがいいんだよね?と介護経験のある親友に相談したら、
「それはない!、少なくともケアマネの発言としては、信じられない」と
憤り、わたしを気遣ってくれたので、何だか涙がでてきた。
涙がでてきて「あ、やっぱりあの発言に傷ついたんだな、あたし」と思い、
友のいたわりが身にしみた。

日々いろいろなことがおきる。
またメマイがあって朝起きたときにベッド横の椅子がぐるぐるして怖い、という
こともあったけれど今回は意外にはやく治ったと思う。
ふらつきも今日は大丈夫。

猫のいない枕で今夜も眠る。






プレミアム?

2011年09月03日 | Weblog
久しぶりに帰ってきた次女とドコモショップへ。
二人ともそうとう古い携帯を使っていて、彼女はスマホに買い換えるとのこと。
わたしのauも来年の7月で使えなくなると、何度か通知がきていた。
だからいずれわたしもどうにかしなくてはいけない。

そして今日、次女にくっついて行ってわかったことがある。
ミクシィ、あまり使ってないのにお金を払っていた。
娘がスマホでも赤外線やミクシィや、引き続き使いたいことを
スタッフに話したとき「ミクシィのお金」・・・とちょっと言ったら、
「ミクシィにお金なんかかかりませんよ」と男女二人のスタッフに
「なに言ってんすか」みたいな顔された。
女の子は「ミクシィっていうのはSNSで・・・」などと言い出したので、
さすがにムッとしたけれどもう会話には加わらないことにした。

最近いろいろ忘れるし、勘違いもたくさんするから、
なるべくおとなしくしていようと思ったのだ。
以前は「え!?」と思うと言い返さないではいられなかった、(意外に

それで、まあ、帰宅してから思い出してクレジットカードの明細を確認してから、
ミクシイをよく読んで「ミクシィプレミアム」というのが判明した。
たかだか毎月315円だけれど使っていない機能にずっとお金を払っていたのだ。
紹介してもらって始めたのが6年くらい前。プレミアムなるものを何故利用したのか
もう思い出せない。

というわけですぐに解約した。もっと早く気がつけば良かったけれど、
今日気がつくチャンスがあってよかったと思う。

次女は、経済的にまったく親に頼らず埼玉にアパートを借りて自立していった。
家電なども全部じぶんでどうにかした。
でも今日のように決断のいる買い物は必ずわたしを相談相手とする。
そして今日、キッパリと?黒い色を選んでスマホにして
「長い間携帯代払ってくれてありがとう」と照れ笑い。
彼女の携帯料金は流れのままにわたしのカードから落としていたが、
ここからも彼女は自立していった。

負担は軽くなるのかな。それほど重くはなかったけれど、、、。

写真は娘と行ったおむすびカフェ。