羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

はじめての道

2012年11月30日 | Weblog
散歩(ウオーキング?)に行くときは知らない道を見つけると嬉しい。
空を見上げ雲を追い、川沿いの木々を眺め、散歩の犬に会う。
知らない住宅街を通って塀の上に猫さんがいればラッキーだ。

カーブスに行く時はたいてい自転車だけれど、
いつもあちこち曲がって裏道を走る。
昨夜、寝ながら考えたんだけどきっと他にもアプローチはある。
そう思って今日は、違う道を行ってみた。
クルマの少ない道、できれば歩行者も少ない道、なるべく真っ直ぐな道。
あった。いつもくるくる曲がっていくけれど直線で行ってみようと思った。

すこし遠回りかもしれないが、べつに急いでいないから全然かまわないのだ。
ここだ、と思って角を曲がった先にのびる一本道を見つけたときは
嬉しかった。山崎まさよしさんの「どこまでも行こう」
メロディを思い浮かべながらマフラーに顔をうずめて走る。

帰りもその道できたけれど、行きには気づかなかった段差(苦手)があり、
視力が弱いので「あっ」と思った時には間に合わなくて
ゆるい坂道だったのでそのままガタンと飛び越えバランスを失いつつも、
どうにか転倒もせず帰ってきた。
帰りは特売品の買い物を積んでいるのでもしも転んだらそうとうヤバイ。

明日は「風待文庫」の朗読会に行く。
歩いて行こうと思う。
一時間はかからないだろう。
(きっと帰りはバス)
はじめての道との出会いが朗読会の楽しみにプラスされている。


お弁当気分

2012年11月29日 | Weblog
昨日に続いてランチの話をもうひとつ。
吉祥寺和カフェ「茶の愉」で美味しそうなお昼ご飯を目撃した友人と、
「今度はあれを食べようね」と約束して二人でるんるんと出かけて行った。
朝のパンも少なめにして楽しみに行ったのに、
11時40分頃到着した時にはすでに「売り切れ」・・・。ガッカリ。

どうしようか~、と途方にくれつつやはり気分は「和食」「お弁当」に
スイッチが入っているわたしたち。
LaPinAgile(ラパンアジル)のフレンチは縁がないよね、、、と通り過ぎようとして
ふと外の看板に「お弁当」の文字を発見。
ここも限定品らしいけど間に合った。
後でまた何か食べるつもり?でご飯は少なめ。

デザートはマンゴーのプリン



そして食後にやっぱり「茶の愉」に戻り、抹茶ときな粉のパフェをシッカリ食べながら


思い出話などしながらいつまでも喋り続ける二人だった。
彼女とはたくさん旅行に行った。
もう一度行きたい場所、という話になって彼女が「龍野」(たつの)と口にしたのは
ちょっと意外だった。
わたしはやっぱり津軽かなー。竜飛崎にはぜったいもう一度行きたい。
それにしても記憶している場面がそれぞれちょっとずつ違うのが面白かった。

世界の終わりと・・・

2012年11月28日 | Weblog
先日ブログに書いた駒場公園に次女と行ってきた。
やはりここは秋が美しい。
前田伯爵邸跡。



近代文学館ではカフェ「BUNDAN」に行った。
店内の壁面はぐるりと本棚になっている。
食事メニューはやはり「春樹さん」を二人ともお願いした。

ちょうどすこし前、美容室の女性に「村上春樹さんでおすすめは例えば?」と
聞かれたときに答えたのがこの「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」。

主人公が出発をする朝に作った朝食がこれ。




いよいよ今日で世界が終わる。
図書館の女のコと一晩過ごした朝、私は彼女の部屋の台所に立つ。
「人生をひきはらうには悪くない一日になりそうだった」。
冷蔵庫からトマトを出してトマト・ソースを作り、トマト・ピューレを加え、
ストラスブルグ・ソーセージを入れて煮込む。キャベツとピーマンでサラダを作る。
コーヒーを入れ、フランス・パンを焼
村上春樹「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」

コーヒーをセットにして(コーヒーにも作家の名前といわくがついていてわたしは寺山にした)、
たしか1100円だったと思う。いっときの遊び心。美味しかったしユニーク。

文学館はいつもと変わらずに静かなまま。
カフェはそこそこにぎわっていたがいい雰囲気だった。

この日は次女と久しぶりに下北沢に寄ったけれどその混雑に圧倒されて、
「お母さん、頭痛になる前に先に帰っていいよ」との言葉に賛同して、
喫茶「花泥棒」で洋梨のタルトを食べてから解散した。

母の帰宅

2012年11月26日 | Weblog
母を家に帰してあげたい、と思っていた。
でも家に帰るともうグループホームには戻りたくないって言うんだろうな、
そこが難しいなと思っていた。
ひとりでぐるぐる考えていてもわからないので、信頼するスタッフに相談した。
家族にも聞いてみた。
そしてまずは「日帰りプラン」を実行することにした。
家人の協力を得て先日、次女と一緒に迎えに行った。
「紅葉ドライブしようと思って」と母のコートを見せたら
「あら、ほんと?ラッキー♪」とにこにこ笑顔。

車椅子を積んで深大寺へと出発した。
あいにくの天気だったので紅葉は車窓から見物。
コンビニで母の好きなホットれもんを買うと「美味しい美味しい」と飲んでくれた。
食事もして、久しぶりに家に到着。
家では懐かしい写真をみんなで眺めてひとやすみ。

でも母は「何だかよその家みたいで落ち着かない」とくり返した。
母のベッドもお気に入りの椅子もホームに運んでしまったので
やっぱり部屋の様子が違う。
それでも居心地が良いようにあれこれ工夫はしてみたつもりだったが、
「アタマがスッキリしない」と認知症状にやや混乱をきたしてしまったようだ。

そっとひとりにしてみたけれど、
すこし経っていくと「誰もいない・静かすぎて不安」という。

夕方近く「牟礼の里に戻る?」と聞いたらすぐに「うん」という返事。
ホームに戻った母は二階の食堂に佇んでしばらく何かを考えている様子だった。
「お帰りなさい」とスタッフに迎えられて部屋に戻った。
誰かしらの気配や物音がするこの環境に慣れて安心感もあるのだろうか。

そう考えると目が届くし何かにつけて安心だし選択は間違いではなかったと思う。
でもこうして時々は(一ヶ月に一度くらいは)家に帰してあげたい。
それでわたしの気が済む。今はそんなふうに考えている。




病院へ行く寒い日

2012年11月19日 | Weblog
久しぶりに東京女子医大に行ってきた。
こういう日はいつかくるのかいやこないのか、
もしやすべてがうまくいくんじゃないのかと、楽観していた日々だった。
思わぬところからまた病人のサポートへと気を張る時がやってきた。
「クレアチニン」「クレアチニン・クリアランス」という検査用語は
なんだかすっかりアタマにしみこんでいて傍らにつきそって
数年ぶりに会ったドクターの話を聞く。
当人の深刻さはみえてこない。
わたしは自分だったら良かったのに、とまた思う。
自分だったら「あ、そうか、仕方ないね」と一人で受診して、
まあどうにか対応するんじゃないのか。

サポートする立ち場と役割に慣れているわけじゃない。
でも油断していたぶんの衝撃がゆっくりやってきて、
「シッカリしよう」とやや「覚悟」の体勢に入るのは習性かもしれない。
帰りに久しぶりに「門」でランチ。
娘が入院、通院していたとき、わたしも頭痛外来に通っていたとき、
この店には数えきれないほど通った。
ランチデザートのプリンが楽しみ。
バットで作って切り分けるのでほろ苦カラメルプリンは長方形。
またここの美味しいランチとプリンが食べられる。
でももしかして「食事制限」なんかも始まるのかもしれない。
暢気に見えるから大丈夫かな。。と傍にいる人の顔を見る。
深刻に考えないほうがいいのかもしれない。

なんだか本心は「放り出してしまいたかったのに」こうなったら
わたしは案外がんばるらしい。ちょっと複雑。

えとせとら

2012年11月14日 | Weblog
先日、用事があって新宿へ出かけ、お昼を食べないまま吉祥寺に戻り
久しぶりに「えとせとら」を目指していった。
もう電車に乗っているときからえとせとらのコンビーフトーストサンドのことを
考えていて、週末のひとごみをぬけていそいそと向かったが、
なんと「えとせとら」は閉店してなくなっていた。

喫茶室「すみれ」と同じむかしからある喫茶店で、
店内にある猫さん写真を見るのとトーストをいただくのが楽しみだった。
漫画家の楳図かずおさんがよく来ていて、いつだったかテレビカメラと一緒に
お店にやってきたこともあった。

吉祥寺南口には思い出のつまったケーキ屋さんボアがあった。
大きな東郷青児の絵があったあの喫茶店がなくなる、と知ったときに
もう好きだった店はどんどんなくなっていくんだろうな、という予感と諦めを
感じていた。
だって「古城」も「ルーエ」も「カワダ」もとっくにない。
(ルーエは本屋さんになった)

トーストサンドが好きなわたしには美味しいトーストがある店は大切だ。
美味しくて安くて食べやすいのがgood
この頃、日本女子体育大の地域講座「健康呼吸法」を受講した後、
学食にホットサンドがあるのを知ったのでそこに寄って帰る。
三角に切り込みのあるパンの半分はチーズと決まっていて
もう半分をツナや卵やカボチャやサツマイモから選ぶ。
このホットサンドはさすがに学食なので140円という安さ!
受講後は二時を過ぎているので二階の喫茶部しかあいていない。
喫茶部、というのでケーキとかあるのかな?と思っていたがそれはなくて
パスタやカレーなどの軽食のみ。
かなり大きなおむすびを目撃したこともあった。

そういえばパンが好きなわたしは古本屋バイトに行くとき三鷹の小さな喫茶店
「ばろーね」でサンドイッチを買っていく。
手作り感満載で美味しい。
むかしからある店がなくなってさびしい思いもするけれど、
こうして新しい発見もしていく。

BUNDAN

2012年11月12日 | Weblog
駒場にある近代文学館の一階には「すみれ」というすごくレトロな喫茶室があった。
いまは旧前田伯爵邸として公開している建物の内部には近代文学博物館があった。

ここで過ごすのがわたしは大好きだった。
高校生の頃からずっとずっと好きだった。
たいていはひとりで行った。
作家の原稿の筆跡をゆっくりと拝見し庭園のベンチにすわり、時には「すみれ」で
コーヒーを飲んだ。
ゆっくりとひたすら静かに過ぎ行く時間がありじぶんと向き合う落ち着く場所だった。

近代博物館が閉館するときにはそれまでの企画展の告知ポスターを数枚頂いて帰り
それは今でも大切にしている。
博物館はなくなったが公爵邸も文学館も、駒場公園の木々も変わらずに残っている。
でも、あの「すみれ」がなくなったらしい。
さびしい。

その情報を次女から聞いた。
喫茶室は「BUNDAN」というカフェに改装され、何でも作家の名前がついた飲み物や
村上春樹の小説にでてくる朝食などがあるらしい。

懐かしい喫茶室がこういう感じで生まれ変わったのにちょっとビックリした。
行ってみたい、と次女が言う。
ひとりでひっそりと訪れるところではなく友達や身内と行くような場所になるのか・・。
それもいいかもしれない。

チャツボミゴケ

2012年11月11日 | Weblog
今回も風邪薬をのみながらの旅だった。
赤城自然園ではガイドさんの説明を聞きながら一時間ちょっと歩いた。
晩秋の日だまり散歩。



伊香保では紅葉のライトアップについて訊ねたらホテルのクルマが送迎してくれるという。
赤城のガイドツアーは先着10人。伊香保のライトアップ案内は各回定員9名。
今回はうまいことチャンスを逃さなかった。

               河鹿橋の紅葉

                    

そして今回の発見はチャツボゴケ!
白砂渓谷ラインの紅葉が素晴らしいとの情報を得てそこに向かう途中の
道の駅で夫が地図を広げているとき、偶然その地味なチラシを見つけた。
(事前に調べておいた通り、白砂渓谷の紅葉も実に美しくまさに見ごろだった)

「群馬」というガイドブックだけを見ているとわからない情報が現地には必ずある。
赤城も伊香保温泉も何度か訪れたが毎回違う発見をする。
訪れる時季によって表情も違う。

地を這う苔(コケ)の湿度感と生命力には不思議な魅力がある。
このチャツボゴケの群生は全国的にも希少で国の天然記念物となっているそうだ。
一帯にはかつて深い穴がありそこに動物が落ちて死んだことから「穴地獄」と呼ばれるように
なったということだ。今は深い緑の苔たちが沈黙のうちに遠く広がっている。

       

豆腐ドーナツ

2012年11月05日 | Weblog
日曜日の美容院、今日のカーブスも風邪のため行けなかった。
明日の呼吸教室も無理かもしれない。
明日から三連休の家人はすこぶる機嫌よく「豆腐ドーナツの店がオープンしてた♪」と
お土産を買ってきてくれた。
風邪をひいても食欲のあるわたしは「大きいな~」と思いつつもシッカリ頂いた。
明後日から夫と群馬へ紅葉ドライブに行く。
よくもまあ出かけるもんだとあきれるところだが、すこし懸念している事があり、
「行ける時に行っとこ」気分でもある。

セゾンカードの請求書がくるたびにチラシに写真が載っている「赤城自然園」という所が
目的地。
元気で歩けますように。

風邪をひいたのでひきこもり読書

2012年11月04日 | Weblog
何故か知らないけどまた風邪ひいた。
わたしは子供の頃からいつも風邪をひいたりどこかが痛いコドモだった。
熱をだしたわたしを自転車の後ろに乗せて母がいつも医院に連れて行った。
風邪をひくと熱をだしてコワイ夢にうなされ気持ちも悪くなった。
ようやく治ったかにみえてもいつまでもコンコン咳をしていた。

オトナになって結婚をして子育てやパート勤めをする日々で、
慢性頭痛だけはどんどんひどくなっていったけれど
風邪をひいても寝込んでるヒマがなく、少々たくましくなっていった。
対処法をじぶんで獲得していったのかもしれない。

でも頭痛でダウンしたことは数えきれなく
そういうとき子どもが置いたメモ「お母さん大丈夫ですか?塾に行ってきます」
などという小さないたわりは嬉しかった。
最近拝見した頭痛コミュで「30代の頃、自分が頭痛でダウンすると夫が不機嫌になった」と
いうようなことが書いてあって「あ~、同じだな~」と思った。
その不機嫌でさらに頭痛は悪化する。
悪化したくないので不機嫌を回避するためにわたしは隠れて鎮痛剤を飲んでいた。
結果的にはそうしてクスリの量が増えていったわけだけど。

そして話は現在に戻り、わたしは今でも風邪をひくといつまでも咳をしているけど、
大きく変わったのは熱さえなければ大体食べられる、ということ。
体調を崩すと食欲が全くなくなってユウレイみたいだった頃と違い、
今は体型もどーんと変わりシッカリと食べる。

何十年もかかってようやく分ってくれたのか諦めたのか不機嫌な顔色を伺うことも
なくなった。(ような気がする)



いつか友人が「うちの主人は庭造りやお花を育てるのが趣味」と言っていた。
うちの門扉の所もいつもこういう感じできれいに花が植えられている。
(いつもわたしが知らないうちにこうなっている)
右下にあるカスミソウみたいな小さな花が可愛い。
野に咲く花の逞しさが好きだけれど、ここに連れてこられた花たちもお行儀が良くてきれい。