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At The Living Room Reloaded

忙しい毎日の中で少し足を止めてみる、そんな時間に聴きたい素晴らしい音楽の紹介です。

Freedom Jazz Dance Book III / Various Artists

2006-11-22 | Club Music
早いものでもう3作目を迎えることになるイタリアはSchemaレーベル産のコンピが本作。最早Break n' Bossaシリーズから看板コンピの座を完全に奪い去った感すらある、JAZZ系DJ御用達の人気コンピシリーズの最新作です。まぁ流石に3作目ともなると初期の勢いは薄れ、内容自体も徐々にマンネリ化はしているものの、それでもあまり何にも考えたくないような時に、軽く聴き流すには悪くない一枚かなと思います。さて肝心の中身の方ですが、レーベル内の新録が4曲、クラブジャズ周りの既成Nu Jazzが4曲、それから傍系のRearwardレーベルが権利を有するClarke=Bolandコンボによる60年代の録音作が2曲という構成。ここに来てヨーロピアン・ジャズ大御所の楽曲を収録してしまう辺り、正直なところ若干のネタ切れ感は否めませんが、まぁそれはご愛嬌ということで…。ここで注目すべきはやはり新録。前回もなかなかの佳曲を提供していたLuis FerriによるB-2のAnisiaが、現代型スピリチュアル・ジャズと言った趣きで良い感じですね。スリープ・ウォーカーとか好きな人にはツボかもしれません。個人的に気になるのはGerardo FrisinaのペンによるA-2のJitterbug。再び2ndの頃に戻ったかのような、モーダルなラテン・ジャズをやっています。決してハデな曲ではないものの、ジャズとしての完成度はそこそこ高く、洗練された大人の音楽に仕上がっています。来年リリースされるらしい新作アルバムに期待ですね。その他はまぁ全体的に可もなく不可もなくといったところでしょうか。欲を言えばそろそろニコラの新譜を収録して欲しかったところ…。ずっとアルバム待っているんですけど、いつになったら出るんでしょうか?いつの間にかホームページのアナウンス上からも消えちゃいましたし…。

Koop Islands / Koop

2006-11-09 | Club Music
前作から実に5年ぶりとなる彼らの新譜。考えてみれば、クラブシーンにおける生音ジャズ回帰現象の火付け役となったのが、あの大名盤Waltz For Koopだったんですよね。もしも彼らがいなければ、今みたいに若いリスナーがクラーク・ボラン楽団の曲に狂喜乱舞する姿はなかったでしょうし、まして北欧のジャズがクローズ・アップされることなど考えられなかったでしょう。そんなことを思うと現代のクラブシーンにおける彼らの存在の偉大さは相当なもの。さて、そんな彼らの久しぶりの新譜は、前作からの流れを組みつつも、ところどころで新しい挑戦が見受けられる好盤に仕上がっています。まず、さらっと聴いてみて気になるのは、否が応にもSummer Sunを髣髴とさせるエレガントな高速ジャズ・ボッサ、A-4のI See A Different You。流麗なストリングスと込み上げるメロディ、クラブでも明らかに女の子受けが良さそうなキレイな曲です。もう一曲、B-4のWhenever There Is Youも良い感じ。溜め息が出るほど美しいワルツ・タイムの名演で、これぞKoopの真骨頂と言った趣き。しかしながら、個人的にこのLPで最も気に入っているのは、この2つのリード曲ではなくA-2のCome To Me。出だしからどこかクリスマス・ソングを思わせる幸せなミディアム・スウィングです。ちなみにここに挙げた3曲、どれもユキミ・ナガノ嬢によるヴォーカルをフィーチャーしたものです。Koopの作るサウンドと彼女の声は本当に相性が良いんだなぁと再確認しました。しかし残念ながら、相変わらずジャケットのセンスは全くないですね…(笑)

Ponto De Partida Remix #1 / Gira Mundo

2006-11-03 | Club Music
Orange Pekoeなどでお馴染みのNew World Recordsからリリースされた本作は、元beret奥原貢氏によるソロ・プロジェクトのリミックス盤。リミキサーには御大Nicola ConteとフィンランドからNuspirit Helsinkiを迎え、ジャズ/クロスオーヴァー色強めの内容となっています。当ブログ的に注目なのはもちろんA-Sideに収録されたCrocodile Tears(Nicola Conte ''Lotus Bossa'' Quintet Version)。原曲を聴いたことないので何とも言えませんが、この雰囲気からするに、おそらくいつも通り完全に原曲を無視していることでしょう(笑) 肝心のAnn Sallyのスキャットもほんの少ししか出て来ませんし…。僕が思うにこの作品はおそらく、リミックスという体裁を借りたニコラ流のお遊びナンバー。と言うのもコレ、クレジットには何にも書いていませんが、Victor Assis BrasilのForma盤に収録されたNaquela Baseという曲の、Nicola Conte Jazz Comboによるジャズ・カヴァーなんです。ちなみにこのNaquela Baseは兼ねてからニコラがフェイバリットとして挙げていた楽曲。Jazz Next Standard誌でのチャートにも上げていましたし、本作リリースに伴う奥原氏との対談でも、ブラジルもので最も好きなLPとしてこのForma盤を紹介していました。それらのことを考慮すると、やはりこれはニコラ流の粋なお遊びなのかなと…。最も、遊びとは言えそこはやはり天才ニコラのこと。素晴らしい作品に仕上がっていることは言うまでもありません。と言うかネタがネタだけに、2nd以降に発表したリミックスの中では本作が最も良いです。クラブ的には使用が難しかった同ネタを、フロアユースなナンバーに仕上げたところもポイント高め。ジャズDJ諸氏にはオススメ盤です。

Make It Right / Kentaro Takizawa

2006-11-03 | Club Music
近ごろ一部で注目を集める若手クリエーター瀧澤氏の新作は、アルバム「Gradual Life」からの2ndカット。Lisa Shawという女性Vo.をフィーチャーしたディープ・ハウスで、アルバム中でもハイライトとなっていた1曲です。アルバム・リリース当初から、多分アナログ化されるんだろうなぁと思っていたら、やっぱり出ましたね(笑) この辺りのクラブ系アーティストの楽曲と言うのも、最近はすっかりご無沙汰になってしまいましたが、それでも一応ぽつぽつとチェックはしていて、自分の中の琴線に引っかかったシングルなんかは買うことにしています。特にDJでプレイしたりすることはなくても、ふとした拍子にこういう曲を聴きたくなるんですよね。なんとなく手ごろに都会感を味わえると言うか…。さて、本作における最大の肝は、クリエーターが日本人であると言うこと。いかに外人Vo.をフィーチャーしていようと、いかにディープ・ハウスであろうと、やはりこれは洋楽ではなく邦楽なんですね。良いとか悪いとかいう問題ではなく、音の作り方が完全に日本人。どこまでも爽快なバックトラックや込み上げ系のメロディー、小鳥のさえずりのようなフルートの音色に至るまで、徹底的に日本人好みの音だなぁと感じます。なんとなくStudio ApartmentやJazztronikの初期作品にも近いですね。海外のアーティストの作品にはない独特の暖かさを感じられる点がポイント。真夜中のドライブや明け方のフロアーで聴くと気持ち良さそうです。最も手ごろにオシャレ感を味わえると言うことで、たとえば美容院やカフェで安直にかけられてそうな曲とも言えますが…。

French Riviera / Isabelle Antena

2006-10-07 | Club Music
J-Clubシーンの重鎮である福富氏が企画した、日本エクスクルーシヴによるIsabelle Antenaのニュー・アルバム。大手外資系レコード店を中心に話題になっている本作ですが、予想通りと言うかやっぱりアナログでも発売。早まってCDを買わずに正解でした。つい1ヶ月ほど前に彼女の過去作品についてレビューしたので、彼女自身の解説はそちらをごらんください。さて肝心の内容のほうですが、一言で言うならばオシャレでポップなクラブ・ミュージック。ちょうど8年ほど前に、これと同じパターンで小西さんの企画でClementineの日本エクスクルーシヴ盤が出たことがありますが、そのアルバムと非常に良く似た雰囲気です。8年という歳月を経て参加プロデューサーは若干変化しているものの、基本的なコンセプトはほぼ同じかと…。「パリ=お洒落」という良い意味で短絡的かつ日本人らしいイメージを具現化した1枚になっています。タイトル曲のA-1は元Cymbalsの沖井さんがプロデュースしたボッサ・ビートのクロス・オーヴァー・ナンバー。どこかFPMにも通じる都会的なクラブ・ミュージックに仕上がっていて良い感じ。須永さんが手がけるA-3のSunshine Expressは、Deborah Brownのオリジナルを若干ゆったりめに生音でカヴァーした心地良いカフェ・ミュージック。そして吉沢はじめさんのエレガントなピアノが美しいD-1のDans le jardin d'Edenは、まるで和製Koopと言った感じのワルツ・タイム・チューン。それぞれのプロデュース陣が存分に個性を発揮しています。ただ、それでも1枚のアルバムとしてきちんと纏まっているのは福富さんのプロデュースの賜物。手軽にオシャレな気分を味わいたい人にはオススメのアルバムです。

Amalgam EP / Why Wait

2006-08-27 | Club Music
D.M.R.渋谷店のニュージャズ・コーナーから久々に買ってきたのは、イタリアの新人ピアノ・トリオWhy Waitによるデビュー10インチ。Idea 6によるMetropoliがスマッシュヒットしたPaolo Scotti主催Deja Vuレーベルからの新譜です。タイトルにもなっているA-1のAmalgamは、イギリスのコメディアン兼ピアニストDudley Mooreによる名曲のカヴァー。原曲はクラブ・ジャズ・クラシックスとして知られる超絶技巧の高速ボッサ・ジャズで、僕も昔から大好きなナンバーだったりします。以前Nicola ConteがこのAmalgamをモチーフにしたリミックス作品を手がけたことがありますが、このWhy Waitによるヴァージョンも基本的にはそれに近い雰囲気。いわゆるNu Jazz風な作品と言うことが出来るでしょう。最近ひそかに話題となっているIndigo Jam Unitにも近いところがありますね。良い意味で硬質なベースとドラムのアンサンブルが印象的で、どことなくDieter ReithのWives And Loversを高速化したような曲に仕上がっています。一方、オリジナル曲となるB-1のVoid Aheadは若干テンポゆったりめな変拍子によるサンバ・ジャズ。個人的にはこちらの方が少し落ち着いた感じがして好みです。それにしてもこのDeja Vuというレーベルは、明らかに日本のクラブ・ジャズ・マーケットを狙い撃ちしていますね。まぁ日本人の僕としては大いに結構なのですが、ここまで徹底してやるならば、いっそもうGino MarinacciのIdea辺りをガツーンと再発してもらいたいもの。Paoloならば出来そうな気がするんですけれど…やっぱり難しいのかなぁ?

Love Untold / Sesong

2006-05-30 | Club Music
これは素晴らしい。久々に魅力的な新譜に出会いました。ノルウェーのDJで、Butti 49としての活動も知られるSnorre Seim絡みの一枚のようですが、これが昨今稀に見るクロスオーヴァーな名盤。基本的にはジャズ・ワルツなんだけれど、アコースティックなギターの音色にフォーキー・ソウルの雰囲気もちらほら。さらにメロウな女性ヴォーカルと、曲中盤でのある種ロック的なギター・ソロの音色はAOR~SSWと言った趣き。当ブログをよく見てくださっている方で、この曲嫌いな人って多分いないんじゃないでしょうか?Butti 49名義でのLPにもSun vs Moonというジャズ・ボッサの名曲が収録されていますが、何と言うかこの人とても日本人好みする曲を作ってくれます。今やそれほど使われなくなった「こみ上げ系」という単語が似合うジャズ・ヴォーカルで、サビでのコーラスも本当に完璧。R&Bとジャズを繋ぐ時には勿論のこと、旧譜のセットで混ぜてかけてもハマりそうだし、幻想的なイントロで始まるのでDJの1曲目にかけても良いかもしれません。そういう意味で用途が多く、とってもユースフルな1枚なのでは?ド派手な曲をガンガンかけてフロアを上げていくDJよりも、こういうしっとりとした曲を聴かせることが出来るDJがボクは好きです。

A Letter From Allnighters / Sunaga t Experience

2006-05-23 | Club Music
Readymade Internationalからリリースされた前作から早3年、Sunaga t Experienceの3rdアルバムがようやく発売されました。まぁ何と言うか予想通りの音でしょうか…。と言うよりも、辰緒さん自身のDJやラジオでのエア・プレイで聴いたことあるお馴染みの曲たちが、ようやくの音源化という感じです。先行の12インチやVersiliana Sambaについては最早多くを語る必要もないと思うので、ここではそれ以外の曲について触れることにします。完全オリジナル曲としてはM-7のDig The Nu Breedがなかなか良い感じのニュージャズ。Idea 6のNew Bornをもう少し繊細にした印象のダンサンブル・チューンです。最も僕は解説に書かれているようなハードバップだとは思いませんが…。そしてもう1曲、M-12のEdward Hopperも「これぞ、夜ジャズ」的な佳作モーダルですね。三管セクステット編成ながら、無駄を削ぎ落としたコンボでエレガントな雰囲気が好みです。ヴォーカル曲ではSheila Landisを迎えたM-4のLove Is A Birdかな。前作収録のFutariに近い質感を持った美しいワルツ・ナンバー。ちなみにM-10のSasukeが先日リリースされた東京ワルツRemixの焼き直しだというのはご愛嬌…。アルバム全体としては賛否両論あるのでしょうが、僕はそこそこ気に入っています。少なくとも一般リスナーがジャズを聴く取っ掛かりの一つにはなるのではないかと思うのですが、どんなものでしょうか?

東京ワルツRemixes / ホテルニュートーキョー

2006-05-14 | Club Music
こちらもSunaga t Experienceの12インチ同様、最近になってようやく正規リリースと相成った一枚。2年近く前にテープ版のWorld Standardに収録されていた楽曲の音源化です。元サニーデーサービス(もうこの冠はいらないかな)の曽我部さんのレーベルであるRhodes Recordsからの限定リリースだそう。ハンド・メイドなジャケットが素敵で、思わずジャケット買いしたくなってしまう一枚ですね。そしてタイトルとアーティスト名のネーミング・センスにも思わずニヤリ。実は楽曲としてはれっきとした4拍子の曲でワルツ(3拍子)ではないのですが、そんなことすらどうでも良くなってしまうような確信犯的12インチです。もう、タイトルとジャケだけで買い。さてさて、そのワルツではない肝心の楽曲の方ですが、北欧Raw Fusion辺りのセンスにも通じそうな良質のジャジー・ブレイクと言った趣き。プログラミングされたビートの上に多重録音でピアノ・ギター・ベースを重ね、トランペットをフィーチャーした不穏でダークな一曲に仕上がっています。須永さんが手掛けたA-2、モダンジャズ入門RemixもChicago Underground Trioなどに近い実験音楽meetsジャズでなかなか。久々に聴くプラザさんによる硬質タッチのピアノも美しいです。ちなみに裏面に収録されている曽我部さんのラップ入りReworkはご愛嬌。7月にはアルバムも出るそうで、そちらも楽しみに待っておきたいと思います。

Let The Rythm Hit'em / Little Kids

2006-04-22 | Club Music
北欧のG.A.M.M.レーベル等を筆頭に、近年クラブ・シーンにおいて大きな盛り上がりを見せているマッシュ・アップ~ブレンドもの。なんだかダビーな雰囲気や大ネタ感があまり好きではない僕としては、正直あまり魅力も感じず実際に買ったこともほとんどないのですが、そんな中でもコレはちょっと無視することが出来なかった一枚。Eric B & Rakimの同名曲を生音ジャズのループに乗せて勝手にリミックスしてしまった一枚なのですが、これが異様なまでにハマっていて恐ろしく完成度が高い楽曲に仕上がっています。ネタがDexter GordonのLove For Saleなのでズルいと言ってしまえばそれまでなのでしょうが、それでもこの楽曲を再構築してラップを乗せようと考えるセンスは唯一無二だと思います。小林径さんとB-Bandjによるユニット、Dark ShadowによるNica's Dreamを彷彿とさせる激ジャジーなヒップホップ。Nicola Conteのりミックス・ワークなんかにも近いリム・ショットの使い方もまた魅力的。この手の音楽を聴いてる人で、コレ嫌いな人って多分いないのではないでしょうか。それくらい素晴らしい作品。マッシュアップものという性質上、正規にリリース出来るような代物ではないため、初回プレス分を売り切ってしまったら恐らく再プレスはないはず。気になる人はある内に買いましょう。