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【「金(ゴールド)で自衛」という考え方】わたしたちの年金は大丈夫か~GPIF新運用目安への心配⑤

2014-12-17 00:01:24 | 金(ゴールド)

(前回からの続き)

 以上、わたしたちの年金(国民年金および厚生年金)の積立金を管理・運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の新・資産運用方針(ポートフォリオにおける国内債配分の縮小や外国資産配分の大幅拡大等)に対する個人的な憂慮の気持ちを綴ってきました。

 まあこの先、わたしの予想が当たってGPIFの外国資産の円建て評価額が大きく毀損するかもしれないし、逆にハズれて同評価額が大きく膨らむかもしれません。もちろん、これまで書いてきた諸状況から判断して、個人的には前者だと予測・心配しているわけですが・・・。

 で、どちらにしてもわたしたちは今後、GPIF等が運用する公的年金に頼るばかりでは危険で、自分たちの年金なり金融資産のかなりの部分は自分たちで作り、守らなければならない、と思うわけです。そこでお勧めしたいのが、やはり「金(ゴールド)」(投資等のご判断は自己責任でお願いいたします)。なぜなら、こちらの記事を含めて本ブログでしばしば述べていることですが、ドル、ユーロ、ポンド、そして円といった世界の主要通貨が爆発的に発行されていくなか、いつかはその反動でリスクフリー・希少性・流動性などの要素を合わせ持った通貨代替資産である金に大量のマネーが流れ込むしかないだろうと推測しているからです。

 さらに日本人にとっての金は、金>円>ドル>ユーロ>新興国通貨(実質金利の高い順)、つまりよりも強い唯一の「外貨」として、円の崩壊リスクに対する備えになり得る資産だと考えています。いまの日銀の「異次元緩和」(円<ドル等をねらうもの!)が続けば、その可能性は以前より高まっていきますからね・・・!?

 ところでいまの金の価格ですが、ドル建てでは1トロイオンス当たり約1200ドルと4年ぶりくらいの安値です。いまの市場モードは「リスク・オン」でドルその他の通貨建ての資産にマネーが向かっているぶん、金利を生まない金や超低金利の円が捨て置かれているといった感じでしょうか。しかし一方で、円建ての価格は現時点で1グラム当たり約4600円(東京商品取引所価格)とおよそ1年半ぶりの高値になっています。

 このあたりにも日本人が長い目で見て金を所有する意義があるといえそうです。つまり上記のように、マーケットがリスク・オンでもリスク・オフでも、金の円建て価格は一定の水準を保つということ。ここに、金の年金資産的な特性(安全確実な価値保存資産であること)を感じるわけです(もっとも金の売買のタイミングを見極めるのは難しいですが・・・)。

 ということで、「アベノミクス」の官製相場演出にGPIFマネーが使われる事態にハラハラしつつ、そのせいもあって、あらためて金の価値を再評価している今日この頃です―――。「でも、近いうちにアメリカの利上げが始まって、金価格はもっと下がる、との予測があるよね」―――たしかに・・・。それでもわたしは中長期的には金に「強気」です。だって、(事実上、アメリカの利上げは困難であることはべつにしても、)そのアメリカがいまだに8千トン以上もの金準備を保有し続けているのだから・・・。

(「わたしたちの年金は大丈夫か~GPIF新運用目安への心配」おわり)

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3 コメント

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Unknown (w)
2014-12-17 12:50:43
確かに 。冗談ですが、
金価格に関しては 、世界では円が基軸通貨ですね。
原油でも、最近は円暴落につれて原油暴落ですね。

いまだ円は強いのですが、日本政府はわざと円を弱くしていますね。4年前にこそ財政赤字を立て直すチャンスだったのですが、老人、年金、公務員 生保、福祉 建設 などの既得利益を固守したいわがまま者が国を支配している為、日本財政立て直しの最後のわずかなチャンスを逃しました。彼等は30%ほど身を削れば再生できるチャンスはあったのです。もちろん10年前からが理想的でしたが。しかし日本にはいかに良い政策でも独裁者は出てこれない制度ですから。
4年後には、銀行もさすがに日本国債を買いたいとは思わなくなると思います。日本の政治家は
自国利益で動けないのですから、あと5年ほどで日本国民は貧乏になって行きます。
おまけに政治家は自分利益で動いておるし。
日本人は個人が独自で頑張るしか道はありません。

もちろん金を買うのは正論です。しかし独立国ではないからそれが出来ないのです。悲しいですね。
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Unknown ()
2014-12-18 11:47:22
もちろん金を買うのは正論です。しかし独立国ではないからそれが出来ないのです。悲しいですね。>>>

訂正
もちろんGPIF等が金を買うのは正論です。しかし独立国ではないからそれが出来ないのです。悲しいですね。

民間銀行もゴールドを買えばよいとおもいますが。
これは禁止されているのでしょうかね?
値下がりルスクなら、株も同じですよね。

今、GPIFが株を買うのは確かに損をする確立が高いですね。
日本株が暴落したときにこそ、全力で買い占めるべきですね。しかし、すべて政府の命令だから仕方がありませんね。それにしても大事な年金原資を、どこの誰ともわからん責任を取れないもの者が運用するなんて
国民をなめています。公務員年金は別立て運用なんですね。円がどっちに転んでも公務員は自分等の老後を守るつもりなんでしょう。将来は有利な方に参加するつもりと思います。今の日本の公務員は中国共産党と本質的に変わらない。となんとなく思います。要するに国民を自分等の子分と思っています。
国が発展した時は、アジアでは公務員が一番得な職業だと思います。
特に高級警察官が身分安泰で一番金儲けできます。


公務員年金運用別立てとは3階部分なのでしょうか?
厚生年金と公務員年金は同じになったとおもってました。自分は国民年金ですから厚生年金にすら興味がありませんでした。

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Unknown (コメントありがとうございます)
2014-12-20 18:33:17
 年金基金運用等の一元化(公務員の厚生年金への加入等)における、いわゆる「2階部分」(公務員等:共済年金、民間企業サラリーマン等:厚生年金)の統合ですが、これまでの公務員はサラリーマンと比較して年金面で優遇されていたという観点から、不公平感を是正するために一つにしようという意味合いがある反面、今後は共済年金基金のほうが目減りする予測があるため、これをいまのうちにGPIFとくっつけて公務員の年金原資を確保しようという思惑の、大きく分けて2つのねらいがあるものと思っています。さて、この制度変更を担当する(厚生)官僚の本音やいかに・・・?
 
 以前も書きましたが、アベノミクス最大のプラス面は、政策的な円安を演出したことで外国人投資家による日本株買いを活発化させ、これによって日本人投資家に「塩漬け」になっていたリスク資産(株・外債)の「やれやれ売り」を促して利益確定させたことだと思っています。いったんキャッシュ等でこのマネーを持っておき、市場が「リスク・オフ」に転じ、これらの価格が大きく下がったところでわたしたちはゆっくりリスク投資を再開していけばよい、と思っていたら・・・今度はこっち(GPIF等)が根拠もなく(?)高値掴みをして外国人投資家に利確のチャンスを提供! 逆にババを掴まされてしまったのではなかろうか・・・と憂慮しています。ホント、いまの政府・日銀は外国人たちに優しすぎる!?
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