Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

無理解かつ支離滅裂

2021-08-01 16:22:00 | 時事
今朝のCX系の討論番組で、同局が報道番組のご意見番に多用している維新の黒幕が支離滅裂なことを言ってましたね。

ワクチン接種がCovid19対策の王道であることは間違いないですが、検査に対する執拗な否定は何なのか。
出演の神奈川県知事が抗原検査キットを配布するというのに噛みつき、検査は感染拡大防止にはならない、と騒ぎ始め、どこかのテレビ局のキャスターガー、と検査が悪いと言わんばかりの暴言です。

これに苦笑気味とはいえ笑いながら否定しなかった神奈川県知事も同罪ですが、維新の黒幕が中国でわずかな感染者が出たら数万人、数百万人の検査をして封じ込めているが、日本ではできません、と言って極論を持ち出すいつもの手口です。そもそもまず神奈川県の発想は、病院などに行くことに二の足を踏む人が自宅で検査して、さすがに陽性と出たら外出はしないだろうという目論見です。まさに感染拡大防止です。

外国でもイベント会場などで抗原検査をしてますよね。感染拡大リスクの高い場所に感染者を入れないことで感染拡大を防いでいるわけです。どこかの局ガー、じゃなくてCXですよね、英国の欧州選手権での6万大観衆を羨望の目で見ていたのは。ここも検査結果とワクチン接種が前提での有観客だったんですよ。都合の悪い部分はいわない、自分の都合のいいところだけ宣伝する維新的な体質がCXにはモロにでています。

出来ない、じゃなく、どうしたら出来るか、ですよ。この手の検査否定派は広島の取り組みも悪口雑言並び立てて否定していましたが、徹底した検査で「バブル」を作る。そのバブルをつなげて「正常化」を進めていくしかないんです。ワクチンが普及すればそれも不要になると思っていましたが、デルタ株は感染防止にはあまり役に立たない、重症化には効力がある、というだいぶ後退した結果ですから、感染者を把握して排除することは当分必須です。

それともう一つ呆れてものも言えないのが、抗体カクテル療法の紹介で、点滴を使うしかないので入信する必要がある、それには病床に余裕が無いと無理であり、現状で抗体カクテル療法があるから、と言っている首相の発言は現実を見ていないという批判の紹介に対するコメントです。

自宅で点滴すればいい、というわけです。それに続いて軽症者も自宅療養、無症状は全然無問題、というわけですが、点滴って内服じゃないんですよ。それこそワクチンのように筋肉への注射でもなく、血管に正しく針を刺すんですが、誰がやるんですか。有資格者というよりも技術があるかです。血管への針刺しは健康診断時の採血でお馴染みですが、「プロ」でも失敗して刺し直すことがザラですが、それをまさか自分や家族のような素人がやれというつもりなのか。あるいは有資格者が往診するのか。無茶苦茶非効率ですよね。資源の無駄遣いです。

軽症者の自宅療養論も暴論もいいとこ。無症状者が一番感染力が強いわけで、維新の黒幕もそれは理解しているから、検査で完全に無症状者を把握することはできない、といっているのですが、それなら感染源を把握できていない状態で対応などできませんよ。経済ガー、といって舵を切っても、把握できないことで感染者が「密」の中に入り込んだらどんどん拡散しますから。所在不明の感染者が市中の大海から無限に供給される中でどうやって対応するのか。

自宅療養はさらに暴論で、これは都知事が一人暮らしの人に自宅療養への備えを、と言ったのはネット界隈では不評ですが、極めて正論なんですよ。逆に維新の黒幕は病状しか見ていないからそういう寝惚けた主張が平気で出来るんです。そう、感染リスクを全く見ていません。軽症者が家にいたら家族全滅ですよ。デルタ株以前でも一家全員に感染しました、という話がザラだったのに、感染力の高いデルタ株で何を寝言を言っているのか。感染させる人がいない一人暮らしに限定して自宅療養を、という都知事と比較しても浅薄さが際立ちます。

そもそも「重症者ガー」という時点で、「中等症」「軽症」の評価が過小評価になっているわけです。
「軽症」の段階で高熱が数日続くわけで、味覚や嗅覚の異常も発生する。中等症になったら酸素吸入ですよ。「軽症」で入院は過剰というのも、高熱の継続による体力の消耗と中等症への移行を考えたら出来れば入信すべきであり、家族への感染を考えたら必須の話です。
そして中等症になったら普通は入院でも結構大変だな、というレベルであり、「重症」は最早死の淵ですからね。

こういう間抜け極まる議論が罷り通るのも、「ウイズコロナ」という幻想を見続けているからです。
デルタ株による見込み違いはありますが、欧米はワクチン普及による感染収束が前提で動いています。だからこそデルタ株による感染拡大にはマスク着用を促すなど、共存ではなく対策で動いていますよ。もし重症化しないから大丈夫、というのであれば、マスク着用なども不要ですからね。

まあこういう特定のアジテーターを常駐というかメインに据えて「討論」も何もあったもんじゃないわけで、特定のプロパガンダを垂れ流す番組に過ぎません。で、その時の話を切り取って別の時間のニュースで買う参させるのですから悪質です。NHKの「日曜討論」のように参加者の意見に徹していない状態では、ただのプロパガンダ番組であり、それに嬉々として出席する首長や閣僚もまたその見識が問われます。





在留邦人にはアストラでも与えておけ、か

2021-08-01 15:38:00 | 歴史
在留邦人は「二級国民」扱いですかそうですか、としか言いようがありません。

今日から「一時帰国スキーム」による接種が始まりましたが、既に各国で接種している人は対象外となっています。(データベースは無いのであくまで申告ベース)
またタイの場合、アストラゼネカは1回目接種から12週後の2回目接種が原則になっており、その間に本帰国になった場合は2回目をどうするのか、という問題が発生します。

後者はどうしようもないわけですが、ワクチン担当相は絶望の淵に叩き込むようなことを言い出しました。
40歳以上の臨時接種用と言っていたアストラゼネカをやはり帰国者に使うのです。アストラゼネカ1回接種の段階で帰国した場合、日本国内での2回目接種をアレンジしますが、それがアストラゼネカになります。

現地でmRNAワクチンがメニューに無く、しかし感染拡大が深刻な状況でようやく接種できたのが日本では使わないワクチンで、しかもしきりに有効性が劣ると言われているワクチンです。であれば帰国後に有効性が高いmRNAワクチンをようやく接種できると思いきや、「お前はアストラゼネカ組だから2回目もアストラゼネカな」と、意地でもmRNAは接種させないというのです。

中国のようにシノバック、シノファームのケースはどうなるのか。これが日本ではシノバック、シノファームは認めていないからmRNAの打ち直しにします、というのであれば、アストラゼネカを接種している国の在留邦人は、今後も、帰国後も感染リスクが高いままで放置されるということです。

日本国内で接種した人は抗体値が下がるから3回目のブースター接種を、と非常に手厚いのに、下がったmRNA2回接種の抗体値よりも低いと目されるアストラゼネカ接種の在留邦人は何も有効性アップの手も打ってくれないわけですか。

今後ワクチンパスメ[トが普及するわけですが、「アストラ接種の方はちょっと・・・」というような差別は確実に発生しますよ。いや、差別ではなく有効性、抗体値が低いんですから、リスク回避として当然の動きでしょう。
であれば海外で有効性の低いワクチン接種をした帰国者はmRNAワクチンの打ち直しをすべきです。国内で「3回目」を接種するのであれば、それよりも抗体値が低いグループは優先して再接種すべきです。もちろん一時帰国スキームでの「打ち直し」も当然容認すべきです。

中国のように接種記録が無いと日常生活も出来ないような状態で半ば強制的に接種させられたとか、感染急拡大で今接種可能なワクチンを接種しないと感染リスクが桁外れになり、医療崩壊のなか感染などできないという状況で接種したら、ようやく出してきた対策を受けることもできないのか。あまりにもふざけた話です。

ちなみにタイでは8月1日から外国人の接種登録の年齢や基礎疾患縛りが無くなったのですが、同時にメニューに8月9日に米国から到着するファイザーが追加されています。
一部の病院ではファイザー指定での予約も可能になっていますが、一方で政府は登録後高齢者や基礎疾患持ちを優先して差配する(日時と種別の指定は不可)としています。ただし「日本大使館スキーム」では病院サイトでの登録・予約はワンストップであり、「日本大使館スキーム」としてファイザーも可能なのか。

「日本大使館スキーム」は初回限定でこれは政府スキームと共通ですが、こうなるとこれまで各種チャンネルでアストラゼネカを接種した人は馬鹿を見ますね。8月中にファイザーが接種できれば、9月中には2回完了であり、これは極めて早い段階でアストラゼネカを接種したグループよりも早く2回完了になります。(5月下旬に一瞬だけ機能した接種予約アプリで予約、接種した人が存在する)

なかには社会保険や工業省の職域接種でシノバックを接種せざるを得なかった人もいるわけで、感染爆発の中接種チャンスがあるのにリスクに晒されながら待っていた人が逆転勝利、というのは穏やかじゃありません。ならば余計に帰国時のmRNA接種を積極的に行うべきなのに、わざわざ国内では接種しないアストラゼネカを持ち出して来てまで帰国者に接種するというのは、国内での感染リスクも高い状況で有効性の高いワクチンは与えません、というふざけた対応です。

もちろんタイの混乱した対応も問題なんですが、ミャンマーなど単純労働者を除けば約100万人と目される在タイの外国人で7月に接種したのは1万人強に過ぎず、接種率向上が至上命題であることは理解しています。
ワクチン不足もある中で、あるもの、来たものから使うしかない事情も分かりますが、こんなことをしていたら、次の外国支援を待つか、という空気にもなりかねません。

悪いことに公式では政府が差配するとありますが、外国人枠以外にエッセンシャルワーカー枠があり、特にシノバック2回接種済みは感染リスクが高いとして打ち直しに使うようです。それは正しいのですが、軍や警察や役人が本人のみならず家族までをエッセンシャルワーカーだ、と確保しようとしていると言われているわけで、接種できるかもまだ不透明です。

キャバクラ大使がSNSを始めた際に、早速ワクチン担当相がリプライを送ったりしていましたが、そんなお遊びをしている余裕がどこにあるのか。在留邦人を馬鹿にした対応しかできないのに、遊んでいるなんて職務懈怠もいいところです。