Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

誰得のタイ国鉄オロネ25情報

2021-08-22 16:26:00 | 交通
もう一つタイ国鉄ネタです。

まずCovid19による規制で長距離列車の運転が各線昼行1往復になったことは既報の通りですが、北本線と南本線の上り列車につき、公式サイトの情報ではバンスー止めになっているのに対し、ファランメ[ンの案内ではファランメ[ン終着になっています。まあ公式の情報が違っていたり、駅の情報が違っていたりするのは日常茶飯事ですが、列車の到着案内に出てくるということはファランメ[ンまで来るのでしょう。


(Rapid172列車が南本線、Rapid102列車が北本線の快速)

そして発着が激減したファランメ[ン構内は寝台特急が発着していた東側の3、4番線に団体用プレステージ車両などが留置されています。普段は2番線にいた展望車が4番線に入ると、頭端式のホームが映えますね。ちなみにこの展望車、1950年代に近畿車両で製造された車両らしいです。


(展望車付きの編成が。その先は電源車にプレステージ車に寝台車と「珍ドコ列車」です)


(12系プレステージ車の先はエアコン2等車の14系座席)


(さらに14系プレステージ車。新潟鉄工所 昭和48年の銘板あり)

そうした留置車両で、一番端っこの1番線に留置されていたある客車が2番線側に移動し、見やすい位置に停車していたそうです。






(オロネ25から「1」の1等車表記も輝いていたはずですが)

そう、JR西日本から譲渡されたオロネ25・00です。302と304の2両が譲渡されていますが、2両とも留置されています。そして車内はかなり荒れているそうで、もう営業運転に就くことはないのでしょう。オハネのように新塗装化されて多客期の増結に使われるということもなさそうです。


(通路までしか見れなかったそうですが、ひどく荒れています)


(オハネ、オハネフは新塗装化されて増結用に活躍してましたが、Covid19の影響で運用がない)

タイ国鉄唯一の1人用個室として(他の1等寝台は2人用個室)君臨していましたが、先日のオハ12(3列リクライニングシート化された冷房2等座席)の運用離脱で定期運用を失った元JR車両、フラッグシップも再起不能状態と悲しい現実です。






(在りし日の12系エアコン2等車の様子。車椅子搭載が可能な車両です)



誰得のタイ国鉄レッドライン情報(中間駅編)

2021-08-22 16:25:00 | 交通
タイ国鉄レッドラインの続報が入ってきました。

前回は起点のバンスー新駅、ダーク、ライトの終点となるランシット、タリンチャンと、途中のドンムアンを見たわけですが、今回はダークレッドライン(北本線)のラクシを見たそうです。


(バンスー方向を見る。北本線が並行。在来線のラクシ駅はこの先幹線道路の交差点の先)

方向別複々線区間の途中駅で、外側にホームがあり、内側の複線にはホームがありません。
このラクシとレッドラインでは2つ手前のバンケーンは国鉄北本線、東北本線の特急も含む全列車停車駅で、10月下旬の在来線移設でどうなるかが気になるところです。


(外側が緩行線タイプの複々線)

結論から言うと、在来線列車の停車は想定されていません。レッドライン車内掲出の「長距離列車停車駅」のみ停車ということです。つまり、バンスーを出た長距離列車はドンムアン、ランシットのみ停車になります。


(確かに渡り線はあるが)

確かに内側線(通過線/在来線)からラクシ、バンケーン両駅に停車できる渡り線はあります。
しかしホームがネックで、高床式だからというだけでなく、両駅とも有効長が10連分しかありません。
もちろん10連以内の列車もあります。気動車列車は全部がそうですし、普通列車は客車列車でも10連以内の列車が多いです。(Covid19対応で密にならないように増結しているが)
なおレッドライン車両は3扉だそうで、高架鉄道(BTS)や地下鉄(MRT)の4扉、エアメ[トリンクの2扉と違います。


(バンスー新駅行き到着)

問題は客車特急などの優等客車列車で、新型特急寝台のように食堂車が欠番になっても12連がフル編成だと、機関車含めて13連分必要です。急行もウボンラチャタニー行き夜行のように多い日は20連とか、増結がない前提でのフル編成でファランメ[ン発の最後尾が11号車とか12号車というケースが多く、10連分しかないホームでは対応できません。(しかも新型特急は25m車) なおバンスー新駅は20両分以上の有効長があるように見えるそうです。

これは前回特派員くんもドンムアン駅とランシット駅で見落としているんですが、どの駅でも盛んなチッキ(手荷物)や小荷物の積み込み対応も無いわけで、少なくともバンケーン、ラクシの両駅は長距離列車が停車するインフラがないのです。

気動車列車や通勤時の普通など荷物扱いがない列車に限って停車する可能性はありますが、こうなるとレッドラインでドンムアンやランシットに向かうとしてその料金はどうなるのか。高架鉄道(BTS)なみの料金だとすると、20~40バーツの別払いになるわけで、例えばアユタヤに行くとして、快速クラスだと実質2倍以上になります。乗り換え強制で、しかもドンムアン、ランシットともいったんコンコース階でレッドラインの改札を通って長距離列車のホームに移動と時間も手間も、そしてお金もかかります。(レッドライン→在来線は、ドンムアンが4階→2階→3階、ランシットが3階→2階→1階)

そしてライトレッドライン(南本線)は、中間駅のバンバムルのみ在来線停車駅になっており、終点のタリンチャンは停車駅になっていません。
改めて確認すると、確かに現行ではバンバムルは特急を含む全列車停車で、逆にタリンチャンは快速の一部と普通以外は停車していません。ただ在来線全列車通過だとレッドラインはタリンチャンが終点ですから今まで停車していた列車に乗るすべが無くなるわけで、一部停車とするのか、あるいはバンバムルまで折り返し乗車となるのか、ここも気になります。

今回特派員くんが気が付いたと言ってましたが、ライトレッドラインは途中2駅なんですが、バンスー新駅の駅番号がRW01で、次のバンソンがRW02なのに、その次のバンバムルがRW05で、終点のタリンチャンがRW06になっています。これは途中に2駅増設する予定があるのか。そして路線を示す記号が、ダークレッドラインがRNで、これはRed LineのNorthとわかりますが、ライトレッドラインのWはおそらくWestでしょうが、南本線にいくのにSではありません。確かに方角的には西ですが・・・

駅番号を新駅予定地にあらかじめ割り振るのはバンコクあるあるですが、一方でこれは駅数で料金を決める高架鉄道(BTS)や地下鉄(MRT)においては駅が出来る前から料金を「2駅分」ふんだくっているわけで、高架鉄道で今年開業したシーロム線のセントルイス駅(タイらしくない名前だが、駅最寄りのセントルイス病院にちなんだらしい)は長年「新駅予定」でここを挟むと2駅分取られていました。

となるとライトレッドのこの区間は3駅分ふんだくる気満々、ということでしょうか。確かに駅間はチャオプラヤ川を挟んで長いですが、ダークレッドは駅間の距離にかかわらず駅番号は1ずつ進んでいます。

ちなみに前回紹介した地下鉄(MRT)バンスー駅からの鬼仕様案内。

バンスーグランド駅への案内に安心していて・・・



この案内、分岐(エスカレーターがある)を見逃すと・・・







いきなり今出てきたばかりのはずの地下鉄駅に向かっていることになります。

そしておまけ画像。



上越新幹線、北陸新幹線乗り換え、ではありません。
東西それぞれに番号を振ったからこうなります。



ソフトロックダウンすらできないのか

2021-08-22 15:02:00 | 時事
新潟県で大型野外フェスが開催され、万余の観衆が押しかけていることへの批判が強いです。
感染拡大が止まらず、医療が崩壊している中で知事会はロックダウンの検討、導入を政府に訴えるなかで、更なる大型クラスタのリスクが高いイベントが強行されたわけです。

知事会が提唱するロックダウンに対しては我が国では無理という意見がありますが、何も日中を含む外出禁止令や生活必需品以外の焦点の閉鎖と言うような厳格なものをいきなりやる必要もないのです。

それこそ今回のようなイベントを見据えて「県境越えの移動規制」とか、「飲食店の店内飲食の禁止」といった海外での「入門編」すらできていない我が国は、そこから始めることで「ロックダウン」とする、でしいじゃないですか。
「県境越え」というとやれ町田や尼崎はどうなのか、とか県境が錯綜しているケースをわざわざ探して「出来ないんですぅ」と「ボクなんでも知ってるよ」と訳知り顔の手合いが出てきますが、割り切りですよ。通勤とかはどの国でも許可証を当局あるいは企業が発行してそれで通行を許可しますから、ちゃんとした理由があれば無問題です。

言い換えれば、我が国は「ソフトロックダウン」すらできていなかった。そりゃ感染が拡大するわけです。

それにしても、ワクチンの普及まではロックダウンで対応する、というのが定番であり、検査で陰性を確認することで行動を許容していたわけです。ワクチンが普及したら規制は解除しますが、接種証明あるいは陰性証明が必須です。英国の欧州選手権による感染者6400人が話題になっていますが、ワクチン接種か陰性証明書が前提の集団でこれだけ出たわけです。重症化、死亡リスクが小さいとはいえ、全母数から見て0.5%、その多くが出た決勝戦と考えたら1割強。決して少なくはないですが、なんか普通に規制を解除して発生したようにミスリードする向きがメディアのみならずネット界隈でも氾濫しています。

それでも「出口戦略」としてはこの辺りが落としどころのはずですが、経済ガー、とか「ウィズコロナ」を喧伝する国士様御用達系メディアが妙なことを言っているわけです。
ワクチンの強制はよくない、検査の拡大もよくない、マスクは嫌、ロックダウンは効果がない、ワクチンパスメ[トは反対が多い、とあれも嫌、これも嫌、ですからね。何かを我慢しなければいけないときに、駄々っ子のようにイヤイヤを繰り返しても効果は得られません。そのレベルですから、ソフトロックダウンすら出来ずに感染拡大も収束できないのです。



5類相当の対応しかできない、という現状

2021-08-22 14:39:00 | 時事
自宅「療養」という名の放置が進み、ある意味当然ではありますが病状の悪化などに伴う重症化や死亡例が続出しています。首相肝煎りの「酸素ステーション」にしても、入院は出来ない、自宅療養者に酸素吸入器や濃縮器を供与できない、だからステーションまで出向いてもらって酸素は供給します、という八方塞がりの状況を示しているにすぎません。これって春先のインドの惨状とどこが違うのか、という状況に近づいていますよね。酸素もなくただ自宅で横たわるだけ、という状況ですから。インドをはじめ諸外国では病院に押しかけていますが、日本人は言われるがままに自宅ですから目立たないだけです。

先日のニュースショーで、5類にしたら、という主張の検証がなされていましたが、保健所が楽になるだけ、とか、ワクチンや治療が確立しての話、という批判もさることながら、一番衝撃的だったのは、実は今できるのは5類相当の対応だけというのが現状、という分析です。指定感染症として、2類相当として手厚く対応することが事実上できない。対症療法の投薬がせいぜいで自宅で「お大事に」という現状は、確かに5類のインフルエンザと大差ないわけで、保健所が楽になる、町医者でも診れる、というメリットだけが語られていますが、治療レベルが事実上下がる、という視点は無かったです。

それでも「治療」と「症状」が見合えばいいんですが、現状は明らかに見合っていない。ワクチンはまだ希望者への完了もしていないしそれどころかブースター接種が必要と言われる始末。治療薬に至ってはまだまだです。
その状況での「5類相当」の対応というのは、まさに現状の「自宅放置」です。
「5類にしたら町医者で対応できる」じゃないんですよ。5類にしたら「入院難民」がスタンダードになり、「入院調整待ち」という区分が消えるだけです。