Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

名古屋場所が終わり

2016-07-25 22:12:00 | ノンジャンル
先場所は飛ばしてしまったのですが、名古屋場所の講評です。
日馬富士の優勝で幕を閉じましたが、鶴竜が休場で白鵬以外は格下との対戦での13勝2敗というのはちょっと物足りません。白鵬に勝ってますから2敗は総て格下ですし。
白鵬は5敗。1000勝どころかここ数年ない不調に終わりましたが、立ち会いのかち上げという名のエルボーに頼る取り口の限界でしょう。横綱の取り口として考えたらどうか、というものですし、それこそ毎度の批判ですが、一時期不遜にも自らを準えていた双葉山のような「後の先」とはほど遠い取り口ですから。

稀勢の里は12番ですが、2敗の段階で見送りを断言すべきだった綱取りの可能性を引っ張ったことで何とか星を積み重ねた感じですね。優勝していないのですから13勝の準優勝で来場所、なら連続優勝でなくてもまあ文句は出ないでしょうが、今場所の12番は微妙です。来場所の優勝は必須として、14番か全勝でないと見劣りしますから。

その他大関は惨憺たる結果でしたが、7勝7敗同士の決戦を制してカド番をかろうじて脱出した照ノ富士、稀勢の里に敗れて負け越した豪栄道と、状況から見てガチンコだったであろうことは救いでしょうか。

三役陣は両関脇が魁聖が不戦勝2番込みの7番、栃ノ心が6番と今一歩。小結の高安が11番は来場所のお楽しみでしょうか。
逆に琴勇輝はわずか2番と散々でしたが、これまでが上出来すぎるわけで、人間挫折も必要です。
平幕では貴ノ岩が12番と何気に優勝決定戦待ちだったわけですが、それくらいですかね。嘉風が10番は立派ですが、「狂い咲き」かと思いきや実力が相当ついているようです。

今場所は三役から平幕上位が物足りない結果でした。鶴竜、琴奨菊の休場、その他の横綱・大関陣もけっこう星を落としている中で目立った成績を残せなかったのは、実力が落ちたということでしょうね。
実力者と目される層も微妙で、怪我もありましたが、白鵬戦の金星はともかく10敗の勢、12敗の遠藤に、横綱、大関にはほぼ歯が立たずに7番どまりの妙義龍。もはやさらに次の世代を待たないといけないのでしょうか。

白鵬の衰えが明白になり、ずば抜けた存在がいない状況で存在感をアピールできる力士が出てくるのか。
「営業横綱」として稀勢の里がショートリリーフとしてつなぎ、次を待つのかもしれません。ちょうど柏鵬時代の後、玉の海が急逝し、北の富士、琴櫻とつないだ後に輪湖時代になった感じでしょうか。

まあ今の稀勢の里を見ていると、綱を張るよりも魁皇のような「名大関」で終わる方がいい気もしますが。



自分とリスクに甘い論調

2016-07-25 22:10:00 | ノンジャンル
ャPモンGoが我が国でもリリースされましたが、確かに世界中を熱狂させているとはいえ、些か宣伝のお先棒を担いでいる感も無きにしも非ずです。ウィンドウズの基本OSが新しくなると徹夜組の熱狂を「国営放送」ですら報じるのにも共通するわけで、確かに多くの人が待ち望んでいるとはいえ、所詮は一商品の上市であり、冷静に考えたら、他にもある「定番商品」のリニューアルや新製品がここまで報じられていないわけですし。

先行してリリースされた各国ではいろいろな弊害も出ていますが、我が国においてもそれを懸念すると、なぜか「否定から入ることはない」「対応策はある」と全力で擁護する声が無数に湧いてきています。あたかも懸念を呈すること自体が「非国民」と言わんばかりの状況でもあるわけですが、結局自分の利害に直結するときにはリスクは極力小さく見積もり、しないときは可能性を考えうる範囲まで拡大して、リスクガー、と騒いでいるいつものパターンです。

懸念されているリスクの最たるものが「歩きスマホ」ですが、擁護派が押しなべて主張するのが、お知らせ機能があるので歩きながら画面を見る必要はない、だから「歩きスマホ」を前提としていないのだから批判は失当、というものです。
これも詭弁の域で、あくまで「歩きスマホ」を「しないでも遊べる」、ということに過ぎず、「歩きスマホ」では「遊べない」というブロックはかかっていません。

そもそも「歩きスマホ」を「しないでも遊べる」ほうが有利であれば「歩きスマホ」で遊ぶ人はいません。そうでないから世界中「歩きスマホ」となり、いろいろな事件・事故が発生しているわけです。
現実は「歩きスマホ」どころか自転車、バイク、さらにはクルマの運転中の操作すらあり、早くも実際に道交法違反で検挙されているケースも出ているわけで、それが可能でありながら対応がなされていないリスクは、想定外として逃げることはまず不可能であり、実際に事故やトラブルを起こす側のみならず、ゲームの提供者側も強く問われる事態と言えます。
擁護派の弁明は、実際にはある種の目的に使われる機器について、「そういう使い方はしないでください」と表向きの機能を盾にとって「警告」しているのと同じ発想であり、リスク対応という意味では無いに等しいものです。

また、世界中で「とんでもない」ところへの侵入が話題になっていますが、我が国でも国会議事堂内とか、鳥取砂丘の中とか、不特定多数が立ち入ったり踏み荒らしたりすることが好ましくない場所に設定されています。
これはベースとなるゲームの設定を流用したことによるわけですが、ャPモンという圧涛Iに桁違いのプレイヤーが参入するにあたっての調整がなかったことは運営側の準備不足を厳しく問うべきでしょう。

ベースとなるゲームは「その場所」を意識した行動をとる半面、ャPモンの場合は場所なんか関係なく、何がいるか、という価値観の相違により、「その場所」への意識が欠落した状態で押しかけるからです。
このあたりは戦争遺跡、宗教施設などで頻発している「軋轢」とも絡む話で、「その場所」への意識を欠くから、その施設、場所の意味や意義を全く無視してャPモンゲットに勤しむわけです。

もちろん弊害だけ論うのではなく、世界中で爆発的人気を呼ぶコンテンツは積極的に評価すべきです。しかしだからといってリスクに目をつぶってはいけません。関連銘柄(とマーケットが認識している会社)も含めて株価が上がっているから、という理由での容認もまた同じです。顕在化しているリスクをどう克服して効果を享受するか、という意味では、カジノなんかとも共通するテーマであり、効果をある程度減殺してでもリスクを潰す、という方向で動けば、カジノなんかも現実味を帯びてきますが、「株価が上がっているからいいじゃん」というような曖昧な対応をすれば、想定されるリスクを否定できないままになるわけで、顕在化の程度によってはマーケットが消滅するリスクすらあります。要は金の卵を産むニワトリをどう育てるかです。

世界中で見られる「顕在化事例」も、見方を変えればスタート直後の混乱と言えます。
そこでリスクを細かく踏まえたルールを制定できるか。ここに尽きます。「一歩間違えれば」のリスクが多々ある中で、初動を間違えると「歩きスマホ」もそうですし、キャリーバッグの横行もそうであるように、迷惑行為でありながら「赤信号、みんなで渡れば浮ュない」状態になってしまいます。

それを防ぐためには、ルールやマナーを守ればこれほど楽しいものはないが、破れば厳しく罰せられる、というメリハリが必要です。そういう意味では、「聞き分けの良い」「粋な対応」とされるような対応はどうなのか。「禁止」という明快な基準を提示しない限り、なし崩し、のリスクは払拭できませんから。