Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

一発激Vリーズ その80

2016-07-09 02:28:00 | 交通
有楽町駅のキャンペーンです。



とよく見たら、このご時世にこのキャンペーン対象とは珍しい...



十中八九この手のキャンペーンはSuicaとモバスイ推しなんですが、紙式乗車券類をメインに据えています。しかも回数券にも脚光とは...



「高級志向」の潮目

2016-07-09 00:35:00 | 交通
いわゆる「プチ贅沢」や「高額商品がよく売れる」といった経済紙が好況だと持て囃してきた状況が、足下の景気動向の不透明感もあって相当変わってきているようです。

品川駅の品のないグリーン車誘導ャXターもそうなんですが、支出を絞る傾向が顕著になってきているんでしょうね。それを肌で感じるから形振り構わない宣伝に出ているのでしょう。

そういう意味では、ANAのキャンペーンも興味深いです。
2000年代後半に頻発していた上級会員獲得推進のャCント割増キャンペーンが久々に始まりました。
また月間3回搭乗で羽田空港のラウンジお試しとか、この手のキャンペーンはJALが結構法人会員先にやっていましたが、どちらかというと殿様商売的なANAが踏み切ったあたり、ちょっと前まではSFC会員が増えすぎて困る、という声も聞こえていたのがウソのような方針変更です。

これも出張等のヘビーユーザーが減少して、いわゆる「修行僧」も減っているんでしょうね。旅行であればLCCで移動コストを抑えきって現地での消費に回すとか、そういうトレンドの潮目が想像できます。

交通機関というのは結局「目的」ではなく「手段」です。「乗って楽しい列車」という感じで「目的」化を狙っている面もありますが、それは少数派です。余裕があるうちは手段にも金をかけますが、余裕がなくなればまず目的に金をかけるために手段のコストダウンを図るわけです。さらに余裕がなくなれば目的の変更となり、そうなると当然手段の出る幕はありません。

これは景気動向に密接に連動するだけに交通機関がどうこう出来る話ではないですが、そうあるべし、と構えていると足元をすくわれます。


逆効果?の羽田シフト

2016-07-09 00:34:00 | 交通
羽田再国際化以降、発着枠拡大はそのまま国際線の羽田シフトになっている感じです。
確かに「東京」を目的地とする需要において、羽田と成田のどちらがいいのか、と問われれば羽田でしょう。でも羽田ですべてを賄えないことも事実ですから、羽田と成田の両方を使わざるを得ない状況です。

一方で「東京」発着は「東京」だけの需要ではなく、日本国内各地の需要、さらには「東京」をハブとした東南アジアと北米といった「三国間」需要もあるわけです。
そうした乗継需要を考えると、羽田と成田の股裂き状態になる現状が望ましい状態なのか。特にANAが謳う「デュアルハブ」は実態として怪しいわけで、乗継需要を中長期的には失う方向になりかねません。

大前提として、「東京」の需要は羽田シフトで増えるのか。成田だったら減るのか。
国交省が羽田発着枠拡大の試算で国際線需要増を謳っていましたが、その大半は成田や関空、地方空港の国際線需要とのトレードオフではないのか。「国益」という観点でみれば、羽田と他空港の付け替えにすぎません。ネットでの増減は空港の利便性よりも国としての魅力、経済力に左右されるものです。

現在羽田と成田の両方に路線がある場合、例えばシンガメ[ル線だと、FやPYは羽田線で、成田線のアッパークラスはCだけですが、では羽田線を成田に再シフトしたらFやPYの需要はなくなるのか。そんなことはないでしょう。今秋羽田線が「解禁」される北米東海岸線は成田発着だけでFやPYが設定されています。成田にしたら、一時期の関空のようにアッパークラスの需要がないので採算が取れない、とならない限り、「羽田でなければ」ということではないのです。

確かに羽田は近いですが、東京駅からだと小一時間の成田だと出張せず、30分程度の羽田だと出張する、という選択肢はないでしょう。逆に羽田線は足元を見て高いから成田線にする(それこそ万単位で旅費が違ってくる)、という志向のほうが強いです。そのあたりもあってか、羽田線と成田線を同時間帯に設定しなくなっており、後述の通り「東京」の需要を無視したダイヤ設定にすることで羽田線シフトを「演出」しているケースもあります。

「東京」需要に与える羽田シフトの影響に疑義があるなかで、乗継需要はどうなのか。
そもそも国内線乗継の場合、その需要は時差の関係もあり特定の時間帯に収斂します。分かりやすく言えばレガシーの成田国内線の時間がそれですが、もちろん「おはよう日本」などの夜行便に対応する設定がないので、その点では羽田のほうが便利です。
しかしそれとてLCCが国内線の成田需要を発掘したことを思えば、乗継需要への対応も兼ねた成田国内線の設定で対応できますし、そもそも内際乗継であれば羽田より成田が便利です。成田でターミナルが変わるのはアライアンス跨ぎだけですが、羽田では同一アライアンスどころか同一キャリアでも電車やバスで移動する必要がありますから。

だいたい、今秋シフトが発生する北米便の場合、出発は午前、到着は夜ですから、羽田での乗り継ぎを考慮していません。羽田での国内→国際は70分以上(成田は45分以上)、逆も80分以上(成田は75分以上)となっており、同日乗継はほぼ不可能でしょう。逆に成田時代は概ね接続しているわけで、逆に不便になっています。

国際線同士の乗継にしても、成田午前発を羽田シフトすることで、成田早朝着からの接続が切れます。まさか朝ラッシュ時に成田から羽田へ陸上移動することを推奨するのか。「東京」でのハブ機能がズタズタになってほくそ笑むのは誰か。よく考えたいものです。