いわゆる「プチ贅沢」や「高額商品がよく売れる」といった経済紙が好況だと持て囃してきた状況が、足下の景気動向の不透明感もあって相当変わってきているようです。
品川駅の品のないグリーン車誘導ャXターもそうなんですが、支出を絞る傾向が顕著になってきているんでしょうね。それを肌で感じるから形振り構わない宣伝に出ているのでしょう。
そういう意味では、ANAのキャンペーンも興味深いです。
2000年代後半に頻発していた上級会員獲得推進のャCント割増キャンペーンが久々に始まりました。
また月間3回搭乗で羽田空港のラウンジお試しとか、この手のキャンペーンはJALが結構法人会員先にやっていましたが、どちらかというと殿様商売的なANAが踏み切ったあたり、ちょっと前まではSFC会員が増えすぎて困る、という声も聞こえていたのがウソのような方針変更です。
これも出張等のヘビーユーザーが減少して、いわゆる「修行僧」も減っているんでしょうね。旅行であればLCCで移動コストを抑えきって現地での消費に回すとか、そういうトレンドの潮目が想像できます。
交通機関というのは結局「目的」ではなく「手段」です。「乗って楽しい列車」という感じで「目的」化を狙っている面もありますが、それは少数派です。余裕があるうちは手段にも金をかけますが、余裕がなくなればまず目的に金をかけるために手段のコストダウンを図るわけです。さらに余裕がなくなれば目的の変更となり、そうなると当然手段の出る幕はありません。
これは景気動向に密接に連動するだけに交通機関がどうこう出来る話ではないですが、そうあるべし、と構えていると足元をすくわれます。