木洩れ日通信

政治・社会・文学等への自分の想いを綴る日記です。

ウィキリークスの投げかける「事実の共有」

2010年12月04日 | Weblog

ウィキリークスによる情報公開。
が世界を揺るがしている。
主宰者のアサンジ氏の目的は、この地球上で最も無法・非道の戦争や陰謀を繰り返している「アメリカ国家」の実態を暴き、世界中の人々に知らせることだろう。
事実を知らせるだけでいい。それを知ってどうするかはそれぞれが考えればいいことで、ウィキリークスは今現在その立場に立っていると思う。
私はケーブルテレビ経由で「朝日ニュースター」の「デモクラシーNOW」という、独立系メディアの番組を見て、世界の特にアメリカの政府、企業の非道ぶりに毎回衝撃を受けているが、それを報道、告発しているのはフリーのジャーナリスト、研究者、NGOの活動家などだ。
彼らは権力者達の無法の行動をあらゆるアンテナを張って明らかにしてくれているのだが、それはウィキリークスのような政府文書そのものではないから言い逃れの余地はある。
今回流出した公電、ファイルなどは言い逃れができない「公文書」だ。
公電というのは、あの電報のことか。機密性の高い情報を伝えるために何か特別なガードはあるのか。素人にはわからない。
「公電」で思い起こすのは、1972年の「沖縄の施政権返還」に関わる「密約」をあばいた毎日新聞記者の西山太吉氏だ。
外務省の女性事務官と親しくなって、公電を持ち出させ、それをコピーするという手間をかけて、「密約」の存在を明らかにした。
それはさておき、今回これだけの文書が流出したのは、02年の米中枢同時テロ以降の、政府各機関の「情報共有政策」により、同時に多数の人が内部ネットワーク上で、それを目にすることができるようになったからだという。
今回、アメリカ政府は「そういう事実はない」と、言い逃れはできず、「そんな意味で言ったんじゃない」と釈明してまわるしかない。
日本関係では、北朝鮮に関しての日本の態度について、中国当局者がアメリカの大使代理に「
日本は6カ国協議再開をめぐり、拉致問題にこだわり、ぶち壊すことだけして、成功させることの邪魔をしている」と語ったというのは、全くその通りだと思った。
今まで政府や大手メディアが握っていた「重要な情報」が、インターネット時代になって、それが大衆の間にも知られるようになった。
とはいえ、政府や大手メディアの発表や報道を信じる人々は多い。
このたびの北朝鮮のヨンビョンド砲撃についても、NHKの報道は、「北朝鮮に厳しい態度で」とする韓国人が大部分のように報じていたが、世論は必ずしも一色ではなく、割れているのが実情のようである。
韓国政府よりの発表をそのまま「韓国の世論」として報告してくるソウル支局長を批判するブログを読んだ。
視聴者から受信料を取って番組を作っている「みなさまのNHK」が、「みなさま」に事実を伝えない現状がこのところ目に余る。

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