アジアに進出した日本企業をターゲットにした「東アジア反日武装戦線」
1970年代日本の反権力運動は「連合赤軍」リンチ死事件で急速にしぼんでいったが、その後に出現したのが「東アジア反日武装戦線」だった。
このグループは少数精鋭主義。アジアに進出していく企業を批判した。特に三菱重工業。戦前からの名だたる軍需・兵器生産企業だ。
彼等は三菱本社爆破を実行する。但し社員を巻き込むことは避けたいと「爆破予告」をするが、それは間に合わずこの爆破で多大な犠牲者が出た。
この狼を名乗るテロリストグループを追ったドキュメンタリー映画を韓国人の映画監督金美礼(キム・ミレ)が作った。
彼女の問題意識は「韓国は日本との関係では植民地にされ被害を受けた。だが米軍の下請けとしてベトナム戦争に派兵しベトナム人を殺しまくった」という被害者であり加害者ということの事実だ。自分達の加害を隠そうとするのは韓国も同じ。
被害と加害の事実を見つめることができた時、人はそれを乗り越えることができる。
日本も韓国もどちらもその段階に入らなければならない。