木洩れ日通信

政治・社会・文学等への自分の想いを綴る日記です。

国内は安倍政治の跋扈、国外では孤立の道

2015年10月14日 | Weblog

議席を奪還しなくては何も始まらない
「安保法案」反対に若い人たちも立ち上がった。1970年代までの激しい学生運動には及ぶべくもないが、それでも近年になく示威行為も盛り上がったという感想に、つい私などもなってしまうが、安倍政権はそんなことは関係なく数の力で押し切ってしまう。
ここはどうしても国会での議席、各自治体首長の椅子を「反安倍政治」の側に一つづつ取り戻さなくてはならない。
ということで共産党が他の野党に広く「安保法制廃止のための連合政府」をと呼びかけた。
確かに来年の参議院選はこのままでは自公の圧勝を許してしまいそうだ。人々が喜々として安倍政治を支持してと言うより低投票率と自公の組織票によって。
世論調査で、野党第一党の民主党が信頼できないからといって、安倍政権を支持すると答える人達の心情が私にはよくわからない。
「支持できる政党はない」と答えればいいのではと思うのだが。
中国との軍事衝突を謀略を使ってでもやろうとしている安倍政権。そしてアメリカの軍事作戦のお手伝いをすることによって高まるテロのリスク。すでにバングラデシュで、農業関連の日本人技術指導者がテロによって命を落している。
TPPによって遂に全財産をアメリカに捧げることになってしまうのに、そんなことにこの3年間を費やした安倍政権を支持するとは・・・。
共産党の他党への呼びかけはその閉塞感を打破する突破口になるのではと、私は思ったのだが、世間の支持は必ずしも集まっていないという。
共産党には一年前の都知事選でこそ英断を下してほしかった。澤地久枝さんなど老いと病身の身に鞭打って候補の一本化、具体的には宇都宮健児氏に立候補を断念してもらい、もっと広く票を得られそうな候補、あの時は小泉元総理が「脱原発」を掲げて細川これまた元総理を応援したがを働きかけたが、宇都宮氏はこれに答えなかった。共産党の意向が働いたらしい。
だから今度、世論の願いを受けてと言っても信用してもらえない。
首都決戦で自公に勝利していれば、人々に私たちの一票で政治の流れを変えられるのだと力を与えることができた。
来年の参院選は定数の調整で、地方が一人区となったところが多い。長野県もそうだ。
民主党の北澤俊美氏が改選期を迎えるがすでに今年78才を迎える。引退も取りざたされている。知名度もあり、民主党内の右派というわけではないので候補の一本化により勝利は可能だが・・・。
一方共産党がここ2,3年党の国政候補として売り出している唐沢千晶氏はまだ40代の女性で、候補として誠にふさわしい人で、この人を下ろして別の無党派候補をというと、よほど清新な人でないと自公を抑えるのはむつかしい。候補の一本化も簡単ではない。

「南京大虐殺」ユネスコの記憶遺産に登録。
ここ10年ほどの急速な日本における右傾化=反中・反韓が中国にこの登録を決意させたと考える。
戦争勝利後、中国の日本兵士に対する処遇は「日本軍兵士もまた日本軍国主義の犠牲者」という立場で、寛大なものであった。
しかしただ甘やかしたというのではなく、撫順の戦犯収容所では自分の戦争犯罪に真摯に向き合う環境を作り、ここで生まれ変わった人も多い。
戦後こそ日中友好を唱え、経済・文化両面で尽力した人も多く、まず思い浮かぶのは田中角栄元総理あたり。田中氏もまた日本軍の一兵士としての体験者だ。
私は今石川達三氏が日中戦争従軍の経験から南京攻略に向かう部隊の兵士たちの行動と心理の記録を小説と言う形で描いた『生きている兵隊』を読んでいる。
兵士たちは召集される前は小学校教師であったり、医学徒であったり、僧侶であったりする。
行軍が始まれば何日も顔も洗えず、野外で仮寝、食料は現地調達という過酷な生活の中で、どんどん野生化していく。
戦闘で生死の狭間を経験すると、もう過去の日常生活は遠くに飛び去っていく。
そして敵兵も住民も逃げ去った町に入る、そんな時彼らが切実に求めるのは若い女性だ。
日本軍の方針は捕虜は足手まといになるのでその場で殺処分する。「南京大虐殺」はそうした記録なのである。
日本政府は早速、ユネスコへの拠出金引き揚げという行動に出た。
日本の代わりに中国がお金を出せばいい。そして日本はユネスコからも締め出される。自業自得の孤立の道。

コメント
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