日本の中央政府の将来目標は、アベノミクスの超金融緩和という、具体性のないお金の供給策だけで、投資の意欲を引き出していない。
つまり、お金を供給する環境を整備しても、成果を出したい事業がおぼろげでは、官庁も地方政府も、様子見政策しか打ち出さない。
それを知っている企業の方では、投資チャンスが見えない段階では、内部留保を増やして、企業防衛に引きこもるばかりである。
政府が打ち出している政策は、既存企業の仕事を作ることだけを優先して、大手企業の余剰資金は、内部留保と海外投資に向かう。
政府は景気浮揚に躍起となるが、それも、借金頼りの「目先の手当て」だけが、お金のバラマキ先になるだけで経済活性化にならない。
そこで期待できるのは、意欲ある企業が、将来の課題に積極的に挑戦することで、低金利の資金を導入してでも、新事業に投資をする。
これが、今の日本にとっては、最も活性化に役立つ動きであろう。
高度経済成長時代には、政府も意欲ある企業も、欧米の先進国に「追いつけ、追い越せ」のスローガンの元に、挑戦的行動をした。
今は、日本の官僚たちは、忖度ばかりの保身に走り、全く意欲を欠いているから、政府にお金を使わせても、消極的な保身政策だけになる。
意欲のある企業では、このような保身活動ばかりでは、世界から立ち後れる危機感を持っている。
これらの企業が先頭に立つことが日本の再活性化の起爆剤となる。