日本の次世代産業の担い手として、もっとも有望な「再生可能エネルギー産業」は、2000年代の経済産業省の将来戦略に潰されている。
経済産業省に巣食う「大型発電設備重視」「原子力エネルギー偏重」の官僚たちが、太陽光発電を忌避したからである。
気候に左右される不安定電源、小規模で、【発電コストは、永久に高止まりする】との思い込み、全て否定的に判断した。
ところが、中国政府は脱石油の本命として、太陽光発電と陸上風力発電の開拓を国家的な設置拡大策に、人材の総力を傾けた。
2015年には、中国が世界一の「再生可能エネルギー電力国家」となって、今では、アメリカの消極姿勢にも助けられて、世界一を突っ走る。
日本は、2011年の原発大事故によって原子力エネルギー依存の幻想を断たれて、それ以来、【将来展望を見失った迷走国家】となっている。
安倍政権の主体性の無さも手伝って、脱原発のメドも立てられず、「国を支えるべき再生可能エネルギー立国ビジョン」を描ける能力はない。
主導すべき主管官庁は、「環境省では弱小すぎて」、力がなさすぎる。
この段階に至っては、次世代エネルギーを国の総力を挙げて、技術開発、制度新設、産業育成策、を構築して主導できる主体が必要だ。
時期本命の首班の能力次第だが、今の態勢から脱皮しなければ、中国の国策の下に置かれ、欧州の技術先進性から、置いていかれるだけだ。
脱石油、脱輸入を目指す、次世代エネルギーに転換できる能力は誰に?