日本は1997年に実施された「国連気候変動対策会議」の実施を、京都において議長国として主導し、大きな成果にこぎつけた実績がある。
その時期には、日本は世界の環境先進技術立国を目指して、世界を主導的にリードし、技術革新でも先頭に立つ意気込みがあった。
しかし、「京都議定書」として成立した、「温室効果ガスの削減数値目標」は、日本が先導する意味で、欧州の7%よりも高い8%とした。
これは十分に実行可能な目標であったのだが、日本の産業界は、経済成長に悪影響が出るとして、危篤沿線業を優先するよう主張した。
政界、官僚界に働きかけて、実効性のある制度を阻止する、抵抗勢力となって、クリーンエネルギーの普及にブレーキをかけ続けた。
今の段階で、正確に評価をすれば、欧州のように、クリーンエネルギーへの転換を促進することで、経済成長を助けることになる。
むしろ、貿易自由化による製造業の途上国への移転が、世界の潮流となる中では、先進国の新規雇用を生む、貴重な新産業となっている。
同時に、クリーンエネルギー市場を先導的に拡大することで、世界の技術革新において先頭グループを形成して、他産業に好影響を及ぼす。
【経済成長に悪影響】があるとの認識の誤りは明確で、今では、技術革新と経済構造の転換、先進国経済界の主力産業に成長しつつある。
日本の温暖化対策への消極姿勢が、デフレ経済を長引かせた原因にもなり、京都議定書の成果を、全く活かせなかった経済界の責任である。