庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

威力を制限した小型核兵器は戦争開始力を大きくする。

2018-02-05 | 核エネルギー・原子力問題

アメリカの核戦略は、「力による平和」を重視して、世界最高の実力を維持する【世界最新の武力を装備する国策】にもとづいている。

核兵器を使用する可能性を、敵性国に明確に示すことで、抑え込もうとする【力に依存する戦争抑止力】としている。

しかし、現在のアメリカが保有する核兵器は威力が強すぎて、適性国の要所を破壊するには強力すぎるので、実際には使用できない。

このために、適性国も強力な核兵器は、使用できない兵器である。

アメリカを直接攻撃したら、大量に報復攻撃を受けて、自国は破滅するから、その恐怖によって、アメリカ本土には攻撃を仕掛けない。

これが核兵器保有による抑止力になるのは現実だが、地域紛争や、小国が世界秩序を破壊する活動を、力で制することが難しい。

北朝鮮の核武装がそれを実証しているので、今回のNPRでは、このような限定地域での利用可能な核兵器を開発すると決断した。

つまり武力制裁を開始した場合の、相手に対する脅迫は、効果的になるのは確実で、それで、事態が好転すれば良いとの楽観論である。

このような楽観的な考え方では、戦争を開始する決断をしやすくなるから、小国でも小型兵器を持ちたいと、密かに準備するだろう。

結果として、各地での紛争で、戦争の開始がしやすくなる、と見れる。