日本で売れ続ける自動車は、従来の技術の枠内で生き残っているわけではない。
省エネルギーの最先端を走る「ハイブリッド車」などの環境性能の革新を図った商品が、消費者の支持を受けて販売ランクのトップ集団を構成している。
また、軽自動車の進化も目覚ましく、省エネ性能はもとより、機動性、快適性、安全性のレベルは、20年前のレベルからは、段違いである。
これらの商品は、単なる価格競争から抜け出して、高い付加価値で商品力を強化してきた結果で、売れ続けているのである。
この2車種とも自社で生産していない企業は、国内の販売では後退を続けて、消費者からは見放されル状況に陥ってくる。
一時期の円高対策として、「小型の低価格帯の乗用車」は、海外生産に移転して生産し、価格競争力を維持する路線を採用した企業が有利かと思われた。
しかし、自動車の様な先進技術を競う商品で、単なる低価格の魅力だけで販売を維持しようとする経営判断では、脱落する運命にあった。
消費者の意識の変化を先取りして、世界に誇れる環境性能や安心装備を、次々に開発してきた成果が、今の自動車産業の地位を世界一流に維持できている。
それ故に、安易な海外生産移転で価格競争力だけに頼ると、企業は停滞し始めて遂には脱落する。
この様に、日本の消費者がこれからに時代に求める価値は、「地球環境に適合する」ライフスタイルに沿える商品であり、価格の安さより『より一層の安心感』を持てる先進技術を採りいれることである。
この様な価値観の変化を「旧産業の老朽化した経営陣」は、理解できる能力がないと思われる。
地球環境の対して優れていると称して「原子力発電所」の増設を「低炭素社会の実現」をスローガンと掲げて進める【大欺瞞政策】を推し進めた「腹黒い政治家ども」も、品格を疑われる。
何よりも「経済の活性化とデフレ脱却」が重要だとして登場した「安倍自民党政権」は、超金融緩和のカネ余り状態を過剰にさせて「円安誘導」には成功したが、国民全体は物価上昇の【より一層の不安な状態】に誘導した。
民主党政権が遅まきながらも「2030年代には原発ゼロ」を宣言したのに、白紙撤回して「原発依存社会への回帰」を打ち出して不安を煽る始末である。
地球環境を破壊し、原発事故の不安を抱えたままで、経済復活はあり得ない。