庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

日本の軽自動車の進化を汲みとる消費者の感性を見る。

2013-12-03 | 交通問題・自動車

自動車の技術進化を捉えてみると、ハイブリッド車や電気自動車などのクリーンテクノロジーの重視路線が光っている。

その一方で、2013年の販売実績では、「軽自動車」の躍進が目を引き付ける。

消費者は今の時代に合った「ライフスタイルの合う身の長けサイズ」の、合理的な軽自動車を選択しているのだ。

日本独特の規格として発展してきた軽自動車は、全長3.4m、全幅1.48mの枠のなかで、最大限の居住性と安全性を追求している、『現代のハイレベルミニカー』としての地位を築いている。

 

日本での軽自動車の販売台数は、210万台になる勢いで、過去最高のレベルになる見込みである。

この販売台数は、日本車の販売数の半分を占めるレベルで、外国車も含めた全販売台数の4割以上となる。

今や地方都市では主流となっている軽自動車は、都会の若い世代、老年世代にも十分に受け入れられる高品質の仕様となっている。

先進技術の象徴である『自動ブレーキ装置』(全方の障害物や車に衝突する危険があると自動的にブレーキで停止する装備)を備える様に進化した。

 

 軽自動車は走る機能だけで、最小レベルの能力のガマン車、とのイメージを持たれてきたが、都会でも地方でも、合理的なサイズで受け入れられている。

その上、省エネルギー車として最適である上に、都市内でも、高速道路でも充分な性能をもっている。

安全性の向上も最新技術によって、外国企業が驚くほどのレベルで、世界で「最も緻密な構成の自動車」と称賛している。

日本の技術の得意分野である小型化が、軽自動車の枠内での居住性と安全性の実現に詰め込まれている。

 

日本の消費者は、賢い選択眼をもって、「軽自動車の高付加価値」を認めている。

維持費がリーズナブルに安くすむ上に、走行時の燃料消費も最小で済ませる合理性を備えている。

その枠内で合理的な判断の上に、さらに、万が一の過失を考慮して、「自動ブレーキ」などの安全装備にはおカネを惜しまない。

つまり、日本の消費者は合理性と同時に安心感を得る装備に価値を認め、お金を惜しまないのである。