庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

世界一安全・安心な国を目指すと言いながらの絵空事。

2013-02-28 | 核エネルギー・原子力問題
安倍首相の施政方針演説が行われたが、言葉の羅列に留まる「中身の伴わない政策ばかりが目立ってしまう。
特にひどいのは、福島原発の大事故に対して、反省に立って「安全性を高める安全文化をつくりあげる」との言明は、この人は安全と言う言葉の意味を全く知らないと言わざるを得ない。
「安全性が確認された原発は再稼働をする。」と言う表明は、この施政方針演説が、全く絵空事の羅列であることの証明だ。

世界に類を見ない規模の大事故に対して、「福島原発事故の反省に立ち・・・」と、単なる【事故】程度のことであったかの様に言葉でゴマカソウとしている。
更に、「原子力規制委員会の下で、妥協することなく安全性を高める・・・」とのくだりでは、規制委員会の安全基準だけをクリア―することでコトが済み、自分たちの責任は一切回避して、国民の安全性を軽んじる姿勢である。

自民党政権下で「原子力委員会と原子力安全保安院」が、安全性は万全と言っていた「原発安全神話の虚構」について、国民に一言のお詫びもない。

その上で、「安全が確認された原発は再稼働します。」との言明は、福島原発大事故の前となんら変わらない「無責任言動」の最たるものである。
福島原発の4基は、本当の事故原因が究明されたとは、程遠い状況である。
さらに、浜岡原発が「2011年5月に原子炉内に400トンの海水が流れ込んだ事故」を起こしているが、この原因究明については、いまだに【中部電力任せの調査】に、責任を転嫁したままでいる。
原子力規制委員会も「世界的にもまれな事象(事故と言わないのが不可思議)で重大な影響を与えている・・・」と、評論家みたいな姿勢に終始している。

福島原発の事故原因の本当の究明はいつになるか判らず、浜岡原発の事故調査結論は2014年以降にずれこんで再開すると報じられている。
この詳しい内容は、2012年9月18日~22日のかけてのブログで、書いているので「本当に安全性」を確認したい人は、内容を理解して欲しい。
安倍首相が、経産省の作文を鵜呑みにした「世界一の安全・安心」など、絵空事を呪文の様に唱えても、真実を知らないでの安全宣言は、空疎なモノである。

原発に対する重大な不安として、北朝鮮による核兵器攻撃の懸念や、将来世代に重大なツケを残す【使用済み核燃料の処理】の問題も、全く不透明である。

何が世界一の安心を生みだすのか、安倍首相は全く解っていない○〇〇モノだ。