庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

本当に必要とされる情報を伝えないマスコミは・・・? 

2010-02-05 | 暮らし・健康問題
日本のマスコミの代表であるテレビは、連日のごとく、さして重要でもない報道に明け暮れている。
所詮、テレビは娯楽であるから、ニュースのワイドショー的な番組では、人の不幸やお上の不祥事を伝えて、興味を引きそうな話題を追いかけるのが宿命であろう。
しかし新聞ともなれば、そんな娯楽的な話題を表面的に追うのではなく、本当に大事なことを深く掘り下げて世の中に啓蒙する役割がある筈であるから、より深化した面を報道すべきであろう。

昨日のブログに書いた様な、次の時代を創っていく新産業を積極的に取り上げ、その普及を阻害している実情と原因にメスをいれ、権力に胡坐をかいている、隠れた悪を暴くことに、もっと力を入れてこそ、ジャーナリストとしての新聞の役割と価値がある。
世の中の話題に浮かび上がる流行的な記事、報道を優先するばかりでは、日本の人たちの思考レベルを低下させるばかりである。
国家の品格、相撲横綱の品格を問題にするなら、今こそ、マスコミの品格を問うべきである。

国民全体の将来にかかわる問題や、安定した生活を支える根幹になる産業の育成と雇用の問題を、軽視して、目立っている話題を負うのは、いわゆるアカ新聞と呼ばれる娯楽紙だけでよい。
娯楽的な記事は、一流の新聞が載せるにしても、ホンの一部の片隅で良い話題である。
それを、一時は「メヂィア・ジャック」と言われるような現象を自ら引き起こして、どうでも良い様な事件の重箱の隅をつつくような詳細な取材と報道をしている。

一時は、有名芸能人の覚醒剤使用騒ぎで、テレビも新聞も、ほかの記事を押しのけてしまった。
最近は4億円のお金の出所を、事細かく詮索して、推測記事ばかりを流して紙面をうめている。
その次は、スポーツ界の話題や、暴力沙汰を大きな事件にしつらえて、暴れ者いじめに終始する。
確かに、事件を起こす人間も悪いが、それを誇大気味に取り上げて、よってたかって非難をして、
それで溜飲を下げることを、日常的な娯楽にしてしまったマスコミの罪は重い。

事実を追求し、諸悪を暴くのが、「ジャーナリスト」の本来の役目であるならば、国民の現在の不幸や不安の実情をつかみ、その原因となった「本当の理由」と「隠れた諸悪」を暴きだすことこそが、最優先にしていく課題であろう。

近頃は、新聞を読まない人が増えているという。
日常的に情報を得るならばテレビで十分だし、インターネットの利用が進めば新聞を定期的に購読する必要もない。
第四の権力と言われるマスコミは、もっと自分の社会的な役割と権力の強さを自覚して、社会をリードする気概を持たなければならない。
政治家にとっても、マスコミの言動に左右される度合いは、今でも大きいのである。

野党に転落した自民党、公明党は、テレビや新聞の空気を読みすぎて、既得権社会の改革を怠ってきた。
結局、問題が表面化してからでは、何も対策が打てなくて信用を失墜した。

社会の本流になる情勢を伝えられないマスコミは、四流の権力と言わざるをえない。