庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

健康な社会は次の世代に価値のある資産を残すことが基本。 

2009-06-26 | 暮らし・健康問題
大きすぎて潰せない組織、代替ができない(官僚)組織。
これらは、21世紀のガンになると説明してきた。
ガンは健康体に徐々に悪影響を及ぼし、最終的には組織全体を衰退させて死に至る。
人間の体については誰もが否定しない事実である。
ガンは早めに発見して削除するのが良いとされている。

資本主義社会における企業活動は、健康な社会を作る上で不可欠のものであるが、「モラルハザード」を起こすと多大な被害をもたらす。
だから事前に防止するためにいろいろなルール、法律、規制がかけられている。
過剰な規制は活動する自由を制限するので避けなければならないが、何でも規制緩和が良いと言えないのが、最近に学んだ教訓である。

潰せないくらいに大きくなりすぎた大企業という組織は、ガンになる可能性が高い。
だからこれをどうやって予防すべきかは、大きな課題になってゆくであろう。

もうひとつの代替できない組織とは、政府の官僚機構がそれに相当する。
説明の必要もないくらいに、官僚機構は時間とともに腐敗し「モラルハザード」を引き起こす。
小さな不祥事の範囲で済むならば、税金の損失程度でとどまるが、大きな方向での過ちを事前に防ぎ、治すことが出る組織はどうすべきであろうか?
これは現代社会の大きな問題である。
公務員改革などは昔から言われているが、その程度の改革で目標を達成できるとは思われない。

健康な生活の基本には健康体の社会組織を作る必要がある。
人の歴史は、より多くの人が健康な生活を過ごせる社会作りの試行錯誤の連続であった。
その中で学んできたことは、次世代に価値のある資産を残せることが、豊かで健康体の組織が発展する基本である。
これは誰も否定できない事実である。
ならば、次世代に負の遺産を残すことは極力避けなければならない。
この負の遺産とは、いろいろな議論はあるが、常識的にいえば子供や孫たちには今の暮らしよりも、悪い環境や乏しい資源の世界を残してはいけない。ということである。

太古からある化石燃料を掘り尽くして、次世代が利用できる可能性を奪うのは、大きな負の遺産である。
だから、できる限り「化石燃料」に頼る生活や経済構造を変えていくべきである。
これが現在の世界の潮流となっている。
議論はどうやってそれに近ずけるか?
このブログを読んでいただいた方には、もう答えは解っているでしょう。

それに対する手段として、原子力発電に頼る社会を作ってしまうと、20世紀の最大の負の遺産である「核兵器」の保有国が拡散する可能性が大きくなる。
次世代の人たちは大変な苦労を強いられ、「不安感が最大の世界」で暮らすことになる。
最悪の環境を残すことになっていく。
温暖化対策になるからとして拡大をもくろむ勢力がいるが、これが社会の目を欺く偽慢であることを、何度も書いてきた。

さらに、資本主義社会の血液として必要な「マネーの流通」については、グローバル化に伴い、ヘッジファンド(リスクを減らす投資集団)という見せかけの名前を付けた「賭博集団」によって、世界は地獄のような経済恐慌に陥る可能性が増えてしまった。
恐慌まで行かないにしても、社会の格差の拡大や不公平感を増大させて、将来への不安を増加させている。金融産業の自由な活動を許すことは、価値のある資産を残すことにはならない。

いままでの事例は、専門家と称する大半の人々は、「モラルハザード」の病気にかかっていることを暗示している。
以下、次回に。