日本人には無宗教の人が多いらしい。
無宗教だから神を信じていないと思っている。
多くの人がそのようだ。
でもである。
無宗教と無神論とは別である。
人間の形をしたスーパースターとしての神は、
もちろん私も信じていない。
でも、私にとって神とは現実である。
この世界が神によって創られたなら、
人の子が人であり、犬の子が犬であるように、
神が創られたものはすべて神の子である。
神の子はすなわち神である。
現実(の世界)はすべて神である。
良きことも悪きことも、神の業である。
日本人は深奥でそう思っている。
・・・・・
日本人にとって、
神とは世界そのものであり、
世界の現実はそのまま神である。
しかして、
現実に即することを自然と言う。
神ながらの道、自然の道。
計らいを捨て、現実に寄り添って生きる。
これが日本人の思想である。
日本人に無神論者はいない。