甍の上で

株式会社創瓦 社長 笹原真二のブログです。

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2022-01-02 12:37:54 | Weblog
    カレンダー物語

 カレンダーを、自分の足で配りだして20年近くになると思う。それ以前は、配っていた時期もあったが、経費節減で、カレンダーの配布は中止した。

  配布を止めて、何年か過ぎた頃、「カレンダー営業」という本を読んだ。著者の営業マンは、基本的にカレンダー営業しかしていないという。カレンダー1本が、1年に1回、お客さんのところ訪問する大切なツールだと言う。なるほどと思い、その年、早速300本のカレンダーを作った。

 毎年、たくさんカレンダーをもらっていたのだが、同じようなものが多く、実際には掛けないものもある。カタログの中から、これなら、目につくところにかけてもらえるのではないか?と、絵が素敵な「にわぜんきゅう」さんの、カレンダーに決めた。5年目くらいに、一度だけ他の絵に変えたことがあるのだが、お客さんにも不評で、翌年から「ぜんきゅう」さんに戻した。中には、「カレンダーください。」と来社される方もいる。

 300本で始まったカレンダー営業、多いときは900本まで伸ばし、ここ数年は700本。誰彼無く配っていた時期もあったが、今では自分なりに配る先が落ちついてきた。仕事をさせてもらった家が基本だが、飛び込みで持って行く家もある。一昨年の大仕事、笠岡の松枝さんは飛び込み営業だった。どこの馬の骨か分からない自分を信じてくださったことがものすごく嬉しかった。

 20年近く、カレンダーを配ってきた経験は大きく、ある意味図々しくなって飛び込み営業でも、平気で「こんにちは」と言って、玄関の呼び鈴を押すことが出来るようになった。カレンダー営業の費用対効果を考えると、今のところ、なんとも言えないところだが、人生の経験としては、面白いと感じている。
 
 25日の土曜日、10年くらい前から欠かさず訪問している醤油蔵を持つ素敵な日本家屋のお家に「1年に1回、カレンダーを持ってくる瓦屋です。」と言って訪問すると、「この母屋、いくらくらい掛かる?」と。1年に一度だけ行っているが、ご当主と会ったのは昨年に続き2回目。「ちゃんと屋根に上がらないと分かりませんが、○○万円くらいですかね」「じゃ、この離れは?」見積もってみてくれとまでは言われなかったが、こんな話ができたことが嬉しいというか?面白いなと感じ、終日ご機嫌だった。
 
 27日、ここも10年近く訪問しているお家だ。「カレンダー、使ってください」と言って置いて帰ろうとすると、家の中から「瓦屋さん?・・・ちょっと屋根、見てくれる・・・大屋根の裏の方が割れて、雨漏りがしそう。やはり替えないとダメかな?」瓦屋だと名乗ってもいないのに、よく分かったなと感心しながら・・・こんなことがあるということが面白かった。受注するに越したことはないが、こんな出会いが面白いのだ。
 
               令和3年12月28日           笹原 真二
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