昨日、大学病院心臓血管外科から69歳女性が術後のリハビリ目的で転院してきた。
この患者さんは当院の心臓血管外科外来(大学病院から出張)で胸部大動脈瘤でフォローされていた。3週間前に左肩・上背部痛が出現して内科外来を受診した。胸部大動脈瘤切迫破裂疑いで急遽大学病院に搬送された。(対応した先生は循環器に詳しいが、さすがです)
その日のうちに緊急にTEVARを施行したと診療情報提供書に記載されていた。TEVARは胸部大動脈ステントグラフト内挿術Thoracic endovascular aortic repair。へえーっと驚くばかりだが、胸部x線でみると確かにステントグラフトが入っていた。
処置をした鼠径部の傷が開いていて一部化膿していたが、大学はそういう細かいことは気にしないらしく、記載はなかった。歩行できなくはないが、一人暮らしだった。約1か月間当院でリハビリ(見守り程度なので足慣らし?)をしてから、今度は術後フォローの患者さんとして元の心臓血管外科外来に戻す予定だ。
この方は自己免疫性肝炎から肝硬変になっていて、肝細胞癌の治療をがんセンター紹介で受けたという既往もある。担当していた消化器科医によると抗核抗体は陰性だったが、臨床的に自己免疫性として治療が始まったそうだ。もう少しそちらも検査してみたい。
現在循環器科がないので、心臓リハとして算定できない。左から3枚が術前で、右側が術後。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます