なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

できれば培養検査を

2021年12月19日 | Weblog

 水曜日の当直の時に発熱の患者さんを診る時に、発熱外来の欄に日中に発熱で受診した患者さんがいたので、ちょっと確認した。

 65歳男性で、前日からの発熱で受診していた。尿道の違和感もあるそうだ。午後の発熱外来当番の外科医が対応している。型通り、新型コロナの抗原定性検査とインフルエンザ迅速試験を提出していずれも陰性だった。

 白血球14000・CRP9.8と炎症反応の上昇があった。尿検査では沈査で赤血球10-19/HPF・白血球>100/HPF・細菌(3+)と尿路感染症を示していた。

 胸腹部CTで肺炎像はなかった。両側の腎臓に水腎症はなく、尿管の拡張もない。膀胱壁の肥厚あり、膀胱炎と考えられると記載されていた。レボフロキサシン内服が処方されていた。次の外来予約はないので、それで治ると判断されたようだ。悪化時に再受診と記載されていた。

 発熱以外のバイタルサインに特に有意な異常はない。確かに尿路感染症だとは思うが、発熱(高熱)があるので、膀胱炎ではなく急性腎盂腎炎になる。前立腺炎の有無も気になった。なにしろ最近何人か続いているので。

 感染の係としては、尿培養と血液培養2セットの提出がほしい。前立腺炎の有無をみるため血清PSA値もできれば確認したい。年齢的に(当院としては)若いので外来治療でもいいが、せっかく泌尿器科外来(非常勤医だが週4回)があるので、そちらに回してもらうのもいいと思う。結果的には治って終わりになるのかもしれないが。

 

 今週末はてんかんの初心者向けの本を読み返していた。「一般医のためのベーシックてんかん診療」亀山茂樹著(診断と治療社)2400円。薄い本で、非専門医用にわかりやすく記載している。研修医にお勧めだと思う。

一般医のためのベーシックてんかん診療

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