なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

2回目の脳幹梗塞

2019年11月19日 | Weblog

 昨日は内科の若い先生が当直(宿直)だった。通院している医院からの紹介で、左半身のしびれを訴える74歳男性が受診していた。

 発症したのは先週金曜日で、すでに3日経過している。意識は清明で、麻痺はなかった。頭部MRIで脳幹部(右延髄)に新規の梗塞巣を認めた。

 入院も勧めたが、仕事があって入院できないと帰って行った。抗血小板薬(バイアスピリン)を内服していたので、短期間限定で1剤(クロピドグレル)を追加していた。

 この患者さんは、2年前の7月にも左半身のしびれを訴えて、同じ医院の紹介で受診していた。発症後3日経過してからの受診で、その時は当方が外来で診察した。頭部MRIで新規の脳幹梗塞(右橋部)を認めた。

 入院も勧めたが、仕事が忙しくてできないという。ラーメン店の店主だった。神経内科医に相談したが、そう言われれば抗血小板薬で経過をみるしかないということだった。

 つまり今回は、2年前に発症して、その後軽減していた左半身のしびれがまた増悪したということだった。いずれも幸いに運動障害は(たぶん)ほとんどない。

 今後はどういう経過をたどるのだろうか。MRAでみる限り、主幹動脈に明らかな狭窄はなかった。再々発してもやはりラクナ梗塞なのだろうが、部位によってはADLに大きな影響が出るかもしれない。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする