なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

慢性硬膜下血腫2例

2019年11月06日 | Weblog

 昨日の午前中、外科医が救急当番をしていた。内科に紹介された患者さんの指示を救急室のコンピュータでしていると、地域の基幹病院に搬送されていた。救急担当の看護師さん(救急医療認定看護師)に訊くと、慢性硬膜下血腫が2例続いてきたそうだ。

 1例目は85歳男性で、左半身の脱力で整形外科クリニックを受診していた。症状は脳病変疑いなので、脳梗塞の疑いとして当院に搬送された。

 最初に頭部MRIを開始して、硬膜下血腫に気づいて、途中で中止になっていた。すぐに頭部CTを行って、慢性硬膜下血腫と診断された。脳外科のある基幹病院に搬送となった。

 やはり脳血管障害の診断は頭部CTから入って、出血性病変がなければ(微小な出血を確認したい時も)頭部MRIに行くのがいいようだ。

 

 その後に、92歳女性が救急搬入されていた。一人暮らしで、日中になっても窓のカーテンが閉まっていることに民生委員が気づいて、家に入った。風呂場で倒れているのを発見して救急要請した。

 搬入時、呼びかけると話はできる状態だった。頭部CTで慢性硬膜下血腫と判明した。こちらも基幹病院に連絡したが、ドレナージの適応がなければ当院に戻しますということだった。搬送した外科医は、戻ってくることも想定して待機していたが、画像を見るとこれば適応ありなので、そのまま診てもらえると思われた(実際に戻って来なかった)。

 どちらも脳外科の治療後には、リハビリ目的で当院に戻って来ると思われる。それは当院にお任せ下さい。

 

 

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