なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

緊急で透析導入

2019年11月08日 | Weblog

 慢性腎不全で腎臓内科外来(大学病院から出張、週1回のみ)に通院していた74歳女性は、眼科の白内障術前検査で腎機能の急性増悪を認めた。驚いた眼科医が内科に回した。数日の補液でも腎機能障害は改善せず、腎臓内科外来の担当医に不可逆的な障害で透析導入と判断された。

 ただ、体内にたまるだけの補液の中止と利尿薬の大量投与(200mg/日)を追加して、あとは透析導入へというだけの指示だった。内シャント形成は翌週の予定で、それが使える様になるまではさらに日数がかかるので待てない。腎機能自体の問題と倦怠感・食欲不振で全身状態が悪化していて、早急に透析導入が必要な状態だった。

 透析担当の外科医に相談して、透析導入をお願いしようした。(当院は腎臓内科の常勤医がいないので透析もできる外科医が透析担当になっている) その時、入院した時に相談した透析担当の若い先生(大学病院から出張)がデータをみてくれていて、緊急にカテーテル挿入による透析をしますと連絡をくれた。

 内頸静脈から透析用のダブルルーメンカテーテルを挿入して、さっそく透析が始まった。この患者さんは血圧が低めで、透析回路を回すと手血圧維持に苦労するらしい。

 

 透析に疎い当方としては、とにかく助かった。それにしても、相談した腎臓内科の若い先生は、入院後の点滴量・種類と追加すべき処方について細かく指示してくれた。外科の先生に相談して、内シャント形成も依頼してくれた。その後もデータと病状を確認して緊急に導入してくれた。本当にお世話になりました。(透析医としては、これから内シャント作成・維持透析へと大変だ)

 

 

 

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