教育史研究と邦楽作曲の生活

一人の教育学者(日本教育史専門)が日々の動向と思索をつづる、個人的 な表現の場

科学技術社会論(あいまい)

2007年02月26日 23時55分55秒 | 教育研究メモ
 今日は早起き成功。登校後、某学会投稿論文の審査票に対する申し立て書を書く。先日作った内容がくどくどしかったので、簡潔な文章と構成に直す。先日のよりはよくなった気がします。
 その前後に、読書。今日は、小林傳司(ただし)編『公共のための科学技術』(玉川大学出版部、2002年)を読む。先日読んだ藤垣著は専門用語満載でわかりにくかったのですが、小林編は比較的、よみやすいかもしれない。ただ、小林編の大筋の内容は藤垣著と変わらないし、内容として藤垣著の方がまとまっているので、どちらがいいかは判断が難しいところ。なお、藤垣裕子編『科学技術社会論の技法』(東京大学出版会、2005年)もあるらしい。科学技術社会論は、専門家(科学者なのか技術者も含むのかは不明)が答えることができないが、今現在、解決しなくてはならない科学技術問題(環境問題の出現が決定的な契機らしい)をいかに解決するか、を問う論議のこと。とくに「公共空間」での利害関係者の合意形成に注目しているらしく、ハバーマスの「公共圏」概念が重要な概念のようです。科学技術はそのまま公共的価値として認められてきた歴史があるので、科学技術の硬直性や限界性を強調するのが、この論議の主流らしい。
 らしいらしいを連発して、申し訳ない(笑)。間違っているとは思っていないけど、時間がない時はざっくばらんなまとめしかできないので、勉強してみようと思う人はちゃんと自分で読んでくださいね。
 H大邦楽部の卒業生を送る会があるので、行ってきます。
 あと、数日ぶりに教育基本法のお勉強。

  【第13条】
○旧教育基本法
 (該当条文なし)
○新教育基本法第13条(学校、家庭及び地域住民等の相互の連携協力)
 学校、家庭及び地域住民その他の関係者は、教育におけるそれぞれの役割と責任を自覚するとともに、相互の連携及び協力に努めるものとする。

 新法第13条では、学校・家庭・地域住民などの相互連携・協力を奨励している。ただ、この連携・協力に対する国・地方公共団体の立場や奨励策については定めていない。また、「それぞれの役割と責任」とは何か、不明である。とくに、「地域住民その他の関係者」については規定がない。なお、家庭の教育における役割と責任は、新法第10条(家庭教育)の規程を指していると思われる。
コメント
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