教育史研究と邦楽作曲の生活

一人の教育学者(日本教育史専門)が日々の動向と思索をつづる、個人的 な表現の場

教育と主体、世界、歴史

2023年09月27日 23時55分55秒 | 教育研究メモ
人間は、世界に対して応答することで主体となる。
世界に応答せずとも人間は人間であり、主体としての人間は世界に応答する。
社会的・心身的な困難をもっていても、人間は主体となり、世界と応答する可能性をもっている。
その可能性を実現させることこそ、教育の使命である。

教育は、教育者と被教育者の二者関係だけでなく、教育者と被教育者とを包む世界との関係によって成立する。
教育は、教育者と教材を介して、人間と世界との応答の機会をつくる。
そして、主体としての人間を導くことを介して、世界を動かし、歴史をつむいでいく。

世界・歴史を動かすのは、個性と文化であり、それらによって営まれる人間の主体的生活である。
教育は、人間を主体に導き、主体としての人間が個性と文化を育ることで、世界をつくり、歴史をつくることにつながる。
教育は主体を形成することで、世界と歴史をつくる間接的な動力となる。

(京都学派の研究を通して考えたことのとりあえずのメモです)
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