どうも、お久しぶりです。激務にかまけて、あまりに更新していなかったので、いろいろ報告がてらの更新です。
昨年度末から2本ほど投稿論文を提出していたのですが、残念ながら2本ともダメでした。博論に勢いをつけたかったのですが、まあ仕方ありません。現在は、日常業務・学内委員・実習業務が重なり、多忙を極めています。
本日から、1年生の附属幼稚園での実習が始まりました。朝しか見に行けてないのですが、みな不安げな顔をしている一方で、もう子どもと走り回っている学生もおりました。頼もしかったです。この人たちはいい学びをするでしょう。
その後、学生指導でいろいろ気をつかったり、出張報告書を書いたりしまして、今日はもうぐったりです。
こんな調子ですので本来は出かける余裕はないのですが、先日の土日、諸事情により全国地方教育史学会(於・長野県上田市)へ参加してきました。どうせ行くのならと思い、しっかり学び、感じてきたつもりです。
以下は、本日せっかく書いた出張報告書を、加除して有効利用したものです。
まず5月11日、長野県へ移動。大会開始までに、ちょっと足をのばして長野市内にあった信濃教育会の建物を見学してきました。信濃教育会は、明治期から現在まで残っている教育団体で、全国でも珍しい存在です(戦前にはどの県にもあったが、ほとんどの教育会は教職員組合により廃止されました)。その後、長野市から上田市へ移動。
午後より学会1日目に参加。この学会の1日目は史料見学会であり、全国でも珍しい形態をとっています。
まず信州大学繊維学部で、昭和4年建造の旧上田蚕糸専門学校講堂を見学。次に、明治44年建造の旧繭庫(まゆの保存倉庫)を利用した旧専門学校資料館を見学しました。現在の繊維学部の研究成果の展示も見せていただいきました。地方教育史を編み上げる上では、地元の産業に密着した実業学校・専門学校の存在に注目することは重要ですが、上田蚕糸専門学校の歴史やゆかりの実物に接することで、その重要性をさらに実感しました。
信州大学繊維学部の旧上田蚕糸専門学校講堂内部
さらにその後、上田城内の山本鼎記念館へ。山本鼎は、大正期に自由画教育運動を興した人です。山本が作成した版画や油絵がたくさん展示されていました。
5月12日、上田女子短期大学にて学会2日目。午前に個人発表に参加し、いくつか発表を聞きました。午後にシンポジウム「近代における信州上田の学校教育の萌芽」に参加。前日の見学会で得た情報から発展的に理解できることが多く、非常に有意義な話が聞けました。上田は本当に「お蚕さん」と歩んできたのですね。倉吉・鳥取で産業と絡めた教育史を書く場合、どんな風にできるだろうかと考えながら参加しました。
なお、大会会場となった上田女子短期大学は、幼児教育学科と総合文化学科の2学科で構成された短大です。この学科構成も所属校に似ています。また、附属幼稚園が短大の隣にあり、さらに親近感がわいてきました。とはいえ、学生アルバイトさんに聞いた話では、私の所属校のように、1年前期に1学年全員を2週間ずつ実習に行かせるようなやり方は、やはり他県と比べても珍しい取り組みのようです。
さあ、疲れ果ててるので、もう寝るようにしよう…。明日また出張だし。