教育史研究と邦楽作曲の生活

一人の教育学者(日本教育史専門)が日々の動向と思索をつづる、個人的 な表現の場

私の授業実践「学び続ける教師」

2015年06月21日 01時43分14秒 | 教育研究メモ

 たまには更新をします。今やっている授業のことでも。

 昨日は、オムニバスの「教師論」(初等教育学科1年生対象)の担当回でした。先回から続いて2回目。私の担当は、社会的・歴史的な観点から教師の在り方を考える授業を提供することです。ということで、先回のテーマは「教員の誕生」、今日のテーマは「学び続ける教師」でした。授業形態は自由ですが、必ずアクティブラーニングを取り入れるように、というお題をいただいているので、自分なりに学生の活動を取り入れた授業を作っています。

 今日の内容は、大きく3つの活動で構成しました。導入部は、事前課題を使って教育職員免許法第1条・教育公務員特例法第21条の読み取り。教員免許状はただ持っているだけの就職許可書ではないこと、教職は常の研究・修養が必要であることを学生と軽い問答をしながら進めました。

 続いての第1部は、2012年8月の中央教育審議会答申「教職生活の全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上方策について」の解説と、1900年代以降に教員が「研究」を始めた理由についての講義です。「学び続ける教員像」がなぜ提唱されているかを考え、「学び続ける教員」が今教員を目指す者の目指すべき姿の一つであることを理解し、かつ教員が学び続けること(教育研究すること)には約120年の歴史があることを踏まえて、教師が学び続けることの「普遍」的重要性を強調しました。安易かもしれませんが、今後数十年の間(目の前の学生達が教職生活を続ける間)に「学び続ける教員像」の提唱が薄れたとしても、学び続けること(教育研究を続けること)の重要性はなくならないことを伝えたかったのです。授業後の学生のコメントシートにはこのことが伝わった痕跡があったので、ほっとしました。
 なお、1900年代以降の教育研究の歴史からは、協働・共同研究の必要性も強調できました。

 最後に第2部では、30分くらいかけて(予定では50分かけるつもりでしたが…)、「研究をしてみよう!」と教材研究を少しさせてみました。道徳教育用教材「手品師」を使って、授業のねらいを考えさせ、その結果を5~6名のグループで意見交換させる。とくになぜそのねらいを考えたかを考えさせるようにしました。学生はとても素直に教材価値に共感していて、彼女たちの素直さ・人柄の良さがよくわかりました。学生達のコメントシートをみると、しばしば、事前には簡単に思えた教材研究が意外と難しかったこと、今後もっとやってみたいという意欲が表現されていました。残念ながら「手品師」の教材としての限界を考えさせる時間はありませんでしたが、まあここでは教材研究や協働的研究の大事さを実感することとそれらの簡易体験をすることがねらいだったのでこれでいいと思います。

 時間配分に大失敗してしまいましたが、これはいつものこと。私の実践上の課題です。
 なお、教師の教育研究の普遍的価値に基づいて授業を展開させましたが、そもそも教育研究の価値にはそれぞれの時期に応じた時代性が当然あるのではないか、と研究課題も浮き上がってきました。はあ…研究したい。

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今の仕事を整理してみる

2015年06月11日 23時45分08秒 | Weblog

 忙しいす。

 今年度前期は、新しい授業が多いわ、実習巡回指導を効率化するのに失敗するわ、高校訪問(営業)に行かなければならないわ、頼まれ仕事の研究も多いわで、ただいま頭ぐちゃぐちゃです。毎日の仕事が細切れになって集中力が切れ切れになるので、どうなってるか整理してみる。

<最近の仕事>
 (教育)
・昨年度と同じ科目の担当・授業改善 (続行中)
・ゼミ生7名の卒業論文指導・就職活動支援 (続行中)
・卒論の質を上げるための3年生対象「幼児教育学演習Ⅲ」の主担当と内容改革 (続行中)
・指定幼稚園での3年生対象「教育実習Ⅱ」主担当 (続行中)
・初等教育学科1年生対象の「教師論」オムニバス担当 (これから)
・「教育実習Ⅱ」「教育実習Ⅲ」の事前指導・巡回指導 (Ⅱは続行中、Ⅲは本日終了!)
・某大学非常勤の「教育の思想と原理」 (続行中)
・某大学大学院の教職科目担当教員養成プログラムの教壇実習受け容れ (続行中)
・某大学非常勤の「道徳教育論」 (これから)
 (校務分掌)
・県外の高校訪問(営業)10数校 (これから)
・初等教育学科1年チューターとしての学生指導 (現在落ち着いたか…?)
・初等教育学科1年チューター主任としての業務 (時々)
・学友会体育局顧問としての助言・支援 (続行中)
 (研究)
・某研究書掲載予定論文の校正(戦後教育会史に関するもの) (これから)
・某研究紀要掲載予定論文の校正 (これから)
・新鳥取県史資料編の選定資料校閲と解説執筆 (続行中)
・『鳥取県教育会と教師』関係の某仕事 (これから)
・広島文教女子大学教育学会での60分講演 (済)
・某教育会雑誌に関する研究 (これから)
・科研費応募のための準備 (これから)

 道理で。こんなに種類が多いと、そりゃ集中力が細切れになるな。
 自分のやりたい研究に取りかかるスキがまったくない。はたして秋の学会発表もできるのか。てか、ここに入れられない段階でやばい…

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鼻づまり解消法(我流)再び

2015年06月02日 23時55分55秒 | Weblog

 かなり放置しておりますので、まめ知識でもご披露します(笑)。

 みなさん、鼻づまりでお困りの方はいらっしゃいますか? 私は慢性的に鼻づまりです。鼻づまりは睡眠時無呼吸にも悪影響で、対策は私にとってある意味「死活」問題です。鼻うがいは欠かせませんが、鼻うがいができる状況はかなり限定されます。そこで、私がやっている簡単な対処法を2つご紹介します。

 まず1つ目は、鼻づまりのツボ押し。「鼻通(びつう)」「迎香(げいこう)」「合谷(ごうこく)」「上星(じょうせい)」「百会(びゃくえ)」「清明(せいめい)」というツボが効きます。ツボの位置については画像検索した方がわかりやすいですので省略。指で探してみると少しコリがあると思うので、そこをマッサージしてやるといいです。強さは気持ちいいくらいで、強すぎて痛くしてもあまり効果はないような気がします。
 2つ目は、鼻つまみ療法。鼻腔(びくう)や肺の中の空気を十分吐き出してから口を閉じ、鼻をつまんで息を止めてしばらく我慢します。すると鼻の中で「ぐっぐっ」という音がなるはず(痛くはありませんのでご安心を)。ある程度我慢したら呼吸を戻すだけ。そうすると、なぜか鼻づまりが改善されます。原理はよくわからないので詳しい方に教えて欲しいですが、たぶん気圧の関係ですかね。
 1つ目も2つ目も、詰まっている方の半身を上にして横になりながらやると効果が上がる気がします。
 なお、点鼻薬はお勧めしません。即効性はありますが、使いすぎると副作用が… 私の経験は、以前の記事を参照。(鼻づまり解消法(我流)鼻づまり解消法(我流)補筆

 

 なお、鼻づまりは大丈夫ですが、ただいま絶賛不調中。
 公務は特段変わったことがあったわけではありません。いつものように、成功したり微妙な結果になったりを繰り返し、頑張っても頑張ってもやるべきことが増えて、充実感を十分感じる間もなく疲労感を蓄積する毎日です。30代の職業生活ってこんなもんだと思っています。忙しくないのも役立たずみたいで嫌ですし、複雑な気持ちです(^_^;)。
 問題はプライベート。もちろん私の状況で30代らしいプライベートを送れるはずもないですが、このままではいけないといろいろ努力してみるものの、自分の判断ミスや生来の消極性のため、結局ストレスをかかえる結果を多く呼び込んでしまっています。関わってくれた人々にも申し訳ない気分でいっぱい。
 「自分を変える」過程は、痛みを伴うもの。結果的に必要な痛みになればいいのですが…

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