仕事上必要があって調べたのでメモ。あくまで、今の私の理解です。ご注意を。
間違いや足りない点などありましたら、コメントください。勉強になりますので。
教育カウンセリングとは、教育上の見識・技能をそなえたカウンセラーの考え方や方法のことであり、教育カウンセラーという資格によって保証されることが目指されています。教育カウンセラーの資格は、教育カウンセリング協会(会長:國分康孝氏、2005年11月現在の会員10,000人以上)が出しています。教育カウンセリング協会は、教育カウンセリングの考え方や方法を普及し、青少年の健やかな成長と国民の教育・福祉の向上に寄与することを目的にしています。キャリア教育学会・日本教育心理学会・日本カウンセリング学会の有志が創立した協会です(内部に教育カウンセリング学会もあります)。國分会長は、臨床心理士としてのスクールカウンセラーのあり方を批判し、教育者としてのカウンセラーの養成を目指して協会を牽引しています。
似た概念に、教育相談というものがあります。教育相談とは、教師が児童生徒優先の姿勢に徹して、児童生徒の健全な成長・発達を目指し、学校生活における学習相談・生活相談・進路相談などについて的確に指導・支援することです。大学における教育相談に関する科目は、教職に関する科目のひとつとして、教員免許取得の必修単位(2単位)となっています。
教育カウンセリングと教育相談との違いは、3つあると思います。第1に、カウンセリング技術の位置づけです。カウンセリング技術は、教育カウンセリングではその方法の根底に位置づいて無くては成り立たないものですが、教育相談では有用な技術ではありますが必ずしも必要ではありません。
第2に、担い手です。教育カウンセリングの担い手は、教育カウンセラーという資格者です。協会の規定によると、一条校(教育基本法第1条にある学校)の教員の履歴をもつ者や、心の教室などの相談員が教育カウンセラーの資格認定に有利であり、このような人々によって教育カウンセリングが担われると考えられます。教育相談の担い手は、学校教員です。教育相談は、教員の職務の一部です。
第3に、スクールカウンセラーの職務との関係です。スクールカウンセラーは、臨床心理士、精神科医、大学教員、または学校心理士(教育心理学会認定)とそれに準ずる者が就く職であり、児童・生徒・保護者との相談や、教職員・保護者への助言・援助、専門機関との調整・連繋を職務とします。スクールカウンセラーは、生徒指導等の教育に関わりますが、生徒指導など教育上の経験や教職の理解について不十分です。教育カウンセリングは、この現状に対する不満を成立背景の一つとしています。スクールカウンセラーの問題の克服を目指すものと考えられます。教育相談は、教員の職務の一部であり、スクールカウンセラーの協力こそあれども競合・対立するものではありません。
教育カウンセリングは、生徒指導と重複するものと考えられています。教育相談は、生徒指導のバリエーションの一つです。教育カウンセリングを生徒指導と心理療法の中間点に置くならば、下記のように、教育相談とスクールカウンセリングは両極に位置するのではないでしょうか。従来の教育を改良する観点から見ると、教育カウンセリングは、教育相談とスクールカウンセリングの両者の問題を明らかにし、生徒指導を改良することにつながる分野だと思われます。
生徒指導←―――――――――――→心理療法
教育相談 教育カウンセリング スクールカウンセリング
間違いや足りない点などありましたら、コメントください。勉強になりますので。
教育カウンセリングとは、教育上の見識・技能をそなえたカウンセラーの考え方や方法のことであり、教育カウンセラーという資格によって保証されることが目指されています。教育カウンセラーの資格は、教育カウンセリング協会(会長:國分康孝氏、2005年11月現在の会員10,000人以上)が出しています。教育カウンセリング協会は、教育カウンセリングの考え方や方法を普及し、青少年の健やかな成長と国民の教育・福祉の向上に寄与することを目的にしています。キャリア教育学会・日本教育心理学会・日本カウンセリング学会の有志が創立した協会です(内部に教育カウンセリング学会もあります)。國分会長は、臨床心理士としてのスクールカウンセラーのあり方を批判し、教育者としてのカウンセラーの養成を目指して協会を牽引しています。
似た概念に、教育相談というものがあります。教育相談とは、教師が児童生徒優先の姿勢に徹して、児童生徒の健全な成長・発達を目指し、学校生活における学習相談・生活相談・進路相談などについて的確に指導・支援することです。大学における教育相談に関する科目は、教職に関する科目のひとつとして、教員免許取得の必修単位(2単位)となっています。
教育カウンセリングと教育相談との違いは、3つあると思います。第1に、カウンセリング技術の位置づけです。カウンセリング技術は、教育カウンセリングではその方法の根底に位置づいて無くては成り立たないものですが、教育相談では有用な技術ではありますが必ずしも必要ではありません。
第2に、担い手です。教育カウンセリングの担い手は、教育カウンセラーという資格者です。協会の規定によると、一条校(教育基本法第1条にある学校)の教員の履歴をもつ者や、心の教室などの相談員が教育カウンセラーの資格認定に有利であり、このような人々によって教育カウンセリングが担われると考えられます。教育相談の担い手は、学校教員です。教育相談は、教員の職務の一部です。
第3に、スクールカウンセラーの職務との関係です。スクールカウンセラーは、臨床心理士、精神科医、大学教員、または学校心理士(教育心理学会認定)とそれに準ずる者が就く職であり、児童・生徒・保護者との相談や、教職員・保護者への助言・援助、専門機関との調整・連繋を職務とします。スクールカウンセラーは、生徒指導等の教育に関わりますが、生徒指導など教育上の経験や教職の理解について不十分です。教育カウンセリングは、この現状に対する不満を成立背景の一つとしています。スクールカウンセラーの問題の克服を目指すものと考えられます。教育相談は、教員の職務の一部であり、スクールカウンセラーの協力こそあれども競合・対立するものではありません。
教育カウンセリングは、生徒指導と重複するものと考えられています。教育相談は、生徒指導のバリエーションの一つです。教育カウンセリングを生徒指導と心理療法の中間点に置くならば、下記のように、教育相談とスクールカウンセリングは両極に位置するのではないでしょうか。従来の教育を改良する観点から見ると、教育カウンセリングは、教育相談とスクールカウンセリングの両者の問題を明らかにし、生徒指導を改良することにつながる分野だと思われます。
生徒指導←―――――――――――→心理療法
教育相談 教育カウンセリング スクールカウンセリング