今年も、田布施町春の牡蠣まつりの季節がやってきました。去年は2月下旬に開催しました。会場は麻里府グラウンド(麻里府小学校跡地)です。麻里府は田布施町の南端にあり、JR田布施駅からは離れていますが、たくさんの方々が来場されました。ほとんどの方は車で会場に来られましたが、岩国から来たある方は、JR田布施駅から歩いて来たとのこと。途中で道に迷ったそうで、たまたま道を訪ねた町民に車で送っていただいたとのこと。そこまでして牡蠣を食べたいとの熱意に脱帽です。
売り場に届いた立派な牡蠣 販売する牡蠣を1kg/袋ごとに
さて、私は牡蠣の販売を担当しました。そのため、開場1時間前に会場である麻里府小学校跡地に行きました。到着してしばらくすると、たくさんの牡蠣が販売所に降ろされました。さっそく朝9時の販売開始に備えて、仲間と牡蠣を1kgごとに袋詰めしました。販売直前になると、購入したい方々が列を作り始めました。
朝9時、牡蠣の販売を開始
去年は10m近い列が最初から途切れることがありませんでした。そのため、あっと言う間に売り切れてしまいました。今回、列はそれほど長くなりませんでした。そのため最初、牡蠣が売れ残るのではないかと心配してしまいました。しかし、それは杞憂でした。12時頃までには完売しました。
牡蠣まつり会場に展開する各販売店コーナー
この牡蠣まつりのメイン会場である、牡蠣を食べるテントではたくさんの方々が牡蠣を直火で焼いて食べていました。テント内に入ると、美味しそうな匂いが漂っていました。家族で来た方々は談笑しながら、牡蠣を堪能していました。牡蠣の焼き具合をみたり、牡蠣をこじ開けたり、牡蠣殻を処分したり、家族に取り分けたりと、家族の絆を深めるにはとても良いイベントだと思いました。
交流館やRistorante NAKATAのコーナー 瀬戸貝の販売コーナー
牡蠣で思い出すのは、私の子供時代のことです。当時は、お菓子がとても少ない時代でした。また、お小遣いもほとんどない時代でした。そのため、食べるものを野生のもので満たしていました。満たしていた一つが岩牡蠣でした。麻郷の米出などの海岸で遊んでいる時、お腹が空くと肥後の守と呼ばれる折り畳みナイフを使って岩に取りついた牡蠣をはがすのです。そして、はがした牡蠣の身を海水で洗って食べていたのです。販売している牡蠣と比べてとても身が小さいのですが、空いたお腹には美味しかったものです。
並んだお客様方 焼く牡蠣をお客様に渡す 焼いている牡蠣
子供の頃、海の幸を自由に獲っていました。当時、そもそも漁業権なるものを知りませんでした。牡蠣,キスなどの魚,海老,貝,海苔などを獲っていました。私が獲り方を鮮明に覚えているのは、砂海老とよんでいた海老です。レーキか竹箒のようなもので取るのです。砂に隠れた海老の体を見分けて手で押さえるようにして取るのです。そんなワクワクするような体験、今の子供達にもさせてみたいものです。
和気藹々に、牡蠣を焼きながら食べている方々
12時頃になると、人手のピークが過ぎてきました。スタッフとしていただいた食事券を使って昼食をとることにしました。いただいたのは漁師飯と汁です。この二つは、好評のようで列になっていました。その最後尾に並んで待ちました。しばらくすると列が進んで、美味しい漁師飯と汁をいただくことができました。汁には瀬戸貝が一つ入っていました。担当の場所に戻って、仲間と談笑しながら舌鼓をうちました。来年も牡蠣まつりが続くといいなと思いました。
漁師飯盛り付け 美味しい汁をいただく 左:漁師飯,右:漁師汁
午後2時過ぎると、ぐっと人手が減りました。この頃、パックに入った漁師飯をいただくことになりました。私は婆様のお土産用に持ち帰りました。ありがとうございました。その後、牡蠣の販売コーナーのテントなどを片づけました。我家に帰った後、そのお土産用の漁師飯を婆様に見せました。すると、小腹が空いていたのか、「美味しい美味しい」と食べ始めました。婆様は牡蠣は苦手ですが、瀬戸貝は大好きです。そのため、瀬戸貝が入った漁師飯がとても気にいったようです。
漁師飯と漁師汁を美味しくいただく