今日も眼下のスタジアムからは太鼓に先導された応援、そして乾いた打球音に続いて大きな歓声が湧き上がる。
ん~、仕事に身が入らなくなってきた(笑)。
あれっ?
ところが、なんだか別のリズムの太鼓と声が近づいてきて、スタジアムの中と外で重なり始めたぞ。
「げんぱつ、はんたい!」
なるほど、デモ隊だ。行政の中心地でもあるので、ときどきシュプレヒコールが聞こえてくることがあるのだ。だけど今日のは、ブラジルW杯だからか、サンバのリズムにあわせて叫んでいる(笑)。やるなぁ。
そして、スピーカーからの女性の声は、こう続けたのである。
「みなさ~ん、もう目の前がスタジアムで~す。ご覧ください、煌々とと灯りがともっていますよ。とてもきれいですね。でも、原発の電気は1Wも使っていませ~ん。原発なんていらないんです!」
おまえら呑気に野球なんかで盛り上がってないで立ち上がれ!的な話になるのかとおもいきや、なかなか気の利いたアナウンスではないか。
思わず手拍子をしたくなったぞ。
赤色灯をつけた警察車両が寄り添うデモ隊は左折して県庁方面へ向かっていった。