飲食店ののれんは、たいてい3枚か4枚に分かれている。
そのうちの1枚が、ペロリとめくれているのを見たことがありませんか。
あれって、誰かがくぐった拍子に偶然めくれ上がってそのままになっているんだとばかり思っていた。
ところが、先日酒場放浪記を見ていたら、誰かじゃなくて、お店の人がわざわざやっていたのだということを吉田類さんが教えてくれた。
イチゲンさんに、店内の様子が見えるように“上げている”らしい。
なるほど!
これって大事。なんだか嬉しい配慮じゃん。
確かに初めての店では、店内が見えないと扉を開けるのにかなり勇気がいるものだ。入ったら常連客で埋まっていて、みんなにジロリとにらまれたらどうしよう…さんざん逡巡したあげく思い切って扉を開けたら、お客がだ~れもいなくて、おまけにおばちゃんが満面の笑みで迎えてくれて拍子抜けなんてこともある(笑)。
のれんの一枚がめくれ上がっていて中の様子がちょっとうかがえる。それはウエルカムのサインだということを覚えておこう。
写真は果物でも入っていたのか、空き段ボール箱の山。ちょっとのんきな顔が並んだようにも見えて癒される。にらまれなくてよかった(笑)。